DataRobotは7月14日、エンタープライズAIプラットフォーム「DataRobot」の最新バージョンで「Location AI」による位置情報を用いたモデリングと時系列データの活用幅を広げる「時系列異常検知」の提供を開始した。また、AIの信頼性向上に関する新しい機能として「Humble AI(予測の信頼性)」「チャレンジャーモデル」「ユースケース価値トラッカー」の提供も開始し、これらの新機能はDataRobotのマネージドAIクラウド(SaaS)では国内提供開始済みで、オンプレミスAIクラスター版での国内提供開始は7月下旬を予定している。

今回の新機能リリースでは、同社の機械学習の自動化(Auto ML)カテゴリーを強化するとともに、新たな取り組みとしてAI実運用における信頼性の向上を強化したという。

Location AIは、位置情報を用いたモデルの作成、解釈、利用をシンプル化・自動化することで、数値、テキスト、日付、画像などを組みあわせたマルチモーダルAIを強化する。多様な地理空間データフォーマットをネイティブに読み込めるため、既存の位置情報の分析をすぐに開始することができるほか、製品に内蔵された地図を使用してデータや精度の分布を地図上で可視化できる。また、近い距離にあるデータポイントから空間ラグを算出するなど、距離に関する自動特徴量エンジニアリングを通じて自動的に精度の向上に活用を可能としている。

  • Location AIの画面イメージ

    Location AIの画面イメージ

時系列異常検知では、時系列データに対して複数の異常検知アルゴリズムを使ったモデルを同時に自動構築するため、発生頻度の少ない事象をさまざまな観点から検知することに役立ち、設備監視データの異常検知による予防的メンテナンスなど、センサデータなどを中心とした種々の時系列データの活用テーマを広げることができるという。

Humble AIは、AIモデルは実運用に移行した後も継続的に信頼性を監視し、維持する必要があることから、予測結果の信頼性が低いと考えられる場合にリアルタイムで検知し、その発生を記録、予測値を上書き修正するなどの自動対処を設定できる。これにより、個々の予測に対して信頼性を向上することを可能としている。

チャレンジャーモデルは、AIモデルの信頼性を保つには、継続的に精度を監視するだけでなく、継続的にモデルを再構築することで精度低下に備える必要があるため、代替候補となる複数のモデルに実際の予測をシミュレーション実行して実運用モデルと精度を比較し、ダウンタイムなしで切り替えることができる。

ユースケース価値トラッカーでは、ユースケース(活用テーマ)の単位で機械学習資産をグルーピングし、予測モデルにより実現されたビジネス価値を理解することを可能としている