ユニアデックスは2月13日、住宅メーカーのミサワホームとクラウド型ネットワークサービス「Wrap(ラップ)」を使用し、最適なテレワーク運用とセキュリティ向上を目指した実証実験を行うと発表した。実証実験では、ミサワホームが働き方改革推進の柱とするテレワーク運用において、Wrapが提供する最高強度の認証と暗号化通信、ネットワーク制御機能などを用いることで、従業員の利便性を損なうことなく、社内のさまざまなリソースを社外から安全に利用できることを検証する。

Wrapは、LTE over IPによる仮想プライベートLTEを用いて、社外にある端末をユニアデックスのクラウドサービスに接続し、社内システムや各種クラウドサービスなどのアクセス先への経路制御や優先制御・プロトコル制限など、端末ごとのエンドツーエンドの通信制御のすべてをクラウド上で提供する。

  • 「Wrap」のサービス概要

    「Wrap」のサービス概要

主な特徴として、Wrapが提供するソフトウェアSIMによるネットワーク認証を用いることで、利用者に認証操作を要求することなく社内ネットワークにアクセスすることが可能なほか、TCP/IPネットワーク上で仮想LTEによる通信を行うことで、フリーWi-Fiや自宅のインターネット回線などでも、世界中からLTEと同等のセキュア通信ができる。

また、ソフトウェアSIMごとに接続時間や通信量などが可視化されることで、端末・ユーザー単位での稼働状況・実態に即した勤務状況などを容易に把握することを可能とし、インターネットやSaaSサービスへのアクセスにWrapのインターネットアクセスサービスとUTM機能を利用することで、企業内インターネット回線へのトラフィックを安全にオフロードできるという。

同サービスはハードウェアの導入や構築などの必要がなく、運用管理はユニアデックスのクラウドサービスとして提供されるため、ユーザーはLTEエージェントソフトウェアを端末にインストールするだけで利用ができる。

ミサワホームは、部門や拠点ごとに最大400台規模の利用を約1カ月程度ごとに実施しており、これまでに延べ1500人が利用し、利用者からは、違和感も面倒な操作もなく普段通りに業務が行え、どこでもいつも通りの業務が行える、などの評価を受けている。

今後、ユニアデックスはWrapの機能などを拡張し、さらに普及が見込まれるIoTやロボットなどの新たなテクノロジーにも柔軟に対応可能なサービスを提供していく考えだ。