NTTドコモとエッジコンピューティングを提供するアメリカの企業であるMobiledgeXは1月8日、幅広いパートナーとともに5Gソリューションをグローバルに展開することを目指し、MEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)を活用したアプリケーションを迅速かつ容易にグローバルに配信できるソリューションの実証実験を同22日から実施すると発表した。

5Gソリューションの創出に向け、ネットワークの伝送遅延の低減とセキュアなクラウド環境を実現するMECの活用が期待されており、ドコモは「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」に参加しているパートナー企業・団体向けに、MECの特徴を持つ「ドコモオープンイノベーションクラウド」(dOIC)を提供している。

パートナーのグローバル進出に伴い、国内で開発されたMECを活用したソリューションを海外に展開するニーズが見込まれているものの、各国の通信事業者に配置されたMECを利用するためには、MECの利用条件やシステムの可用性などを個別に確認・検証する必要があるという。

今回、MobiledgeXは、MECを活用したアプリケーションを管理するポータルサイトを保持し、各国の通信事業者のネットワーク内にあるMECと接続することで、アプリケーションをそれぞれのMECへ配信するソリューションを提供する。

  • システム構成のイメージ

    システム構成のイメージ

アプリケーションをグローバルに配信したい国内企業は、同ソリューションを利用することで、各国の通信事業者とMECの利用条件やシステムの可用性などを個別確認・検証する必要がなく、アプリケーションを迅速かつ容易に配信することができるようになり、両社では同ソリューションを活用して、国内パートナーのグローバル展開の支援を目指す。

実証実験では、ドコモのdOICにアプリケーションを配信し、ポーランドの企業である1000realitiesが提供するARアプリケーションを配信することで、5G・LTE網を介して正常に利用できるかなどを、丹青社、DOCOMOInnovationsとともに検証するという。