野村ホールディングスは1月11日、アライドアーキテクツ、コミュニケーション・ディレクターの佐藤尚之氏との三者間で「ファンベース」を基盤としたマーケティング支援事業を担う合弁会社設立の検討に関して、基本合意書を締結したと発表した。

近年、企業のマーケティング活動は大きな変革の時を迎え、人口減少や高齢化による購買力の低下、ライフスタイルやメディア接触のあり方が多様化する中で、企業と生活者の関係づくりは複雑化している。

そのような状況において、佐藤氏が昨年2月に出版した著作「ファンベース - 支持され、愛され、長く売れ続けるために」で提唱した、自社の商品やサービスを支持してくれるファンを大切にし、ファンをベースにして売り上げや価値を中長期的に向上していく考え方であるファンベースが、今後の企業活動において最重要になると考えられているという。

三者の共同出資により設立する合弁会社では、野村グループの有する事業法人などとの顧客接点、アライドアーキテクツのマーケティング支援ソフトウェアの開発力、佐藤氏が培ってきたマーケティング支援ノウハウを活かし、事業法人をはじめとした顧客の経営戦略に資するファンベースを基盤としたマーケティング支援サービスの展開を予定している。

  • 合弁会社における事業イメージ

    合弁会社における事業イメージ

合弁会社の商号や所在地、代表者、資本金などは未定だが、出資比率は野村ホールディングスが51%、アライドアーキテクツが44%、佐藤氏が5%を想定し、今後三者で協議を行い最終的に決定する考えだ。

なお、合意書に基づく各種契約の締結と、それに伴う合弁会社の運営体制の決定は、2019年3月末までをめどに行い、4月に設立を予定している。