NECは12月20日、特許庁から「問い合わせ対応業務への人工知能技術の適用に関する実証的研究事業」を受託し、2018年11月から実証実験を開始したと発表した。

同事業は、AI(人工知能)技術を活用し特許庁外からの問い合わせ対応業務の高度化及び効率化を検証するものであり、「お客様の声分析ソリューション『NEC 会話解析』」を活用して通話内容の可視化および要約化の実証実験を実施する。

  • 実証実験の概要

    実証実験の概要

音声認識技術は、ディープラーニングを適用することで従来版と比べ話者の性別、声質、滑舌、ノイズなどに影響されにくく、高精度な認識精度を実現するという。

テキスト含意認識技術は文表現が異なっていても正しい意味を認識し、複数の文が同じ意味を含むか否かを判定する技術であり、大量の利用者の声(テキスト)を同じ意味でまとめ上げ、傾向の分析を可能としている。

また、事前に定義したカテゴリで機械学習を行うことにより、文書の自動判別や重要フレーズの抽出ができるという。

これらの技術の活用により、通話音声を正確にテキスト化することに加え、通話内容から重要なフレーズの抽出・要約が可能となり、要約文を問い合わせ対応のノウハウとして整理・蓄積・共有することで、問い合わせ対応業務を効率化・高度化することを目指す。なお、NEC 会話解析は同社の最先端AI技術群「NEC the WISE」の中の音声認識技術およびテキスト含意認識技術を使用している。