IDC Japanは12月12日、国内のハイパーコンバージドシステム市場予測を発表した。これによると、国内における2018年のハイパーコンバージドシステム市場の支出額は255億7000万円と予測している。

国内ハイパーコンバージドシステム市場は急成長が続いており、運用/管理の効率化、スモールスタートと拡張性、迅速な導入といったメリットは国内に定着し、ハイパーコンバージドシステムシステムは、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)に加え、サーバ仮想化環境向けのITインフラ投資における主要な選択肢の1つとなっているという。

同社では、2022年の国内ハイパーコンバージドシステム市場の支出額を459億9300万円、2017年~2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を23.9%と予測している。

  • 国内ハイパーコンバージドシステム市場予測、2017年~2022年

    国内ハイパーコンバージドシステム市場予測、2017年~2022年

ハイパーコンバージドシステムは、仮想化環境において顕在化した課題の解決に加え、デジタルトランスフォーメーション(DX)に伴うITインフラの俊敏性や柔軟性の向上、マルチクラウド環境でのITインフラ管理を統合するハイブリッドクラウドの実現に対するニーズを背景に、今後も急速に成長する見込みとなっている。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ シニアマーケットアナリストの宝出幸久氏は「国内ハイパーコンバージドシステムは急速な成長を続けている。首都圏を含む関東地方で大規模な導入が増加しており、他の地域でも普及が拡大するなど、国内における地域的な広がりも出てきている。国内ハイパーコンバージドシステム市場は今後も高い成長を継続する予測であり、重要度の高いワークロードでの利用が拡大する見込みである。中長期的にはDXをはじめとする次世代ワークロードへの対応や既存インフラストラクチャの効率化を目的に普及が拡大すると予測する」と分析している。