導入事例Webページ(ソフトバンク・テクノロジーWebサイトより)

数人規模の範囲であれば、日常でのコミュニケーションを介して事細かなナレッジの共有は達成可能なのかもしれない。しかし、規模や情報の量が増えるに連れ、混乱した社内ポータルサイトになってしまう話はよく耳にする。ソフトバンク・テクノロジーは11日、日産自動車の各自動車販売会社とのポータルサイト構築の導入事例を公開した。日産自動車が各自動車販売会社とナレッジを共有するポータルサイトは約130の販売会社、5万ユーザーと規模も大きく、単なる情報伝達のためのポータルではない。販売状況や全国の受注状況なども把握できるインテリジェンスなツールとしての側面も強い。

同社は、共有データを置くストレージの老朽化を機に、ソフトバンク・テクノロジーと共にSharePoint Onlineの導入を図る。導入の要件のひとつには、「全ての情報、業務アプリの入り口としてのポータルサイトの制作」が組み込まれており、ファイル共有ツールやファイルサーバに分散しているデータやツールの一元化をなすことで販売会社の負担軽減を目指したという経緯が記されている。

SharePoint Online公式ページ

MicrosoftのSharePoint Onlineは、チームサイトや企業内ポータルサイトを手軽に作成し、組織内外のメンバーが作成したコンテンツの検索、共有、共同作業を推進する。モバイルアプリからのアクセス、Microsoft Officeからも操作可能な共有機能やOneDrive for Business、テンプレートにストアアプリと個々のユーザーが利用するツールにも事欠かない。文書管理や申請ワークフローをはじめコンプライアンスに基づいた設計とWindows SharePoint Services以来10年以上、企業向けに用意されてきた機能が詰め込まれている。

今回ソフトバンク・テクノロジーとともに同社として初めて取り組んだというアジャイル開発で、機能を少しずつ追加し、変更に柔軟に対応しながらプロジェクトを遂行していった様子が事例に掲載されている。同社は8月の「マイクロソフト パートナー オブ ザ イヤー 2016」において最多となる3部門を受賞するなどMicrosoft製品導入における高い実績を誇る。