Instagramが大事にしていることは3つある。「シンプルであること」と「クリエイティビティを触発すること」と「コミュニティファースト」だ。

「ユーザーの方はクリエイティビティあふれたさまざまなことをします。例えば寝相アートであったり、"壁部"と名づけて壁をみんなで撮り続けたり。そうしたクリエイティビティがInstagramを盛り上げる要素であり、私たちにもアイデアをもたらしてくれるものだと思っています」(Instagram アジア太平洋地区担当 コミュニティマネージャー 三島 英里氏)

Instagram アジア太平洋地区担当 コミュニティマネージャー 三島 英里氏

創設者のケビン・シストロム氏とマイク・クリーガー氏が自分たち以外に最初に雇った社員は、コミュニティマネージャーだった。コミュニティファーストであるからこそ、彼らと密接に関わるマネージャーを起用し、その結果が、ユーザーが自発的に集まるイベント「Instameet」につながり、タイムラプスムービーを簡単に撮影できる「Hyperlapse」やコラージュアプリの「Layout」のアプリ開発に発展した。

最新のユーザーの声に対するフィードバックに、当初からこだわっていた写真の正方形縛りの"開放"がある。Instagramの正方形写真は、カメラのデフォルトのアスペクト比である4:3の写真が多いなかで、ある種のアイデンティティだった。そこを放棄した風にも取れるが、これは"コミュニティファースト"のInstagramだからこその決断であり、一方のユーザーも、Instagramの正方形に対し愛情を示しているようだ。

「正方形以外の"縦長"と"横長"の写真への要望、需要は非常に多くありました。もちろん、私たちとしても正方形はアイデンティティである続けてほしいと思っています。ですが、コミュニティのフィードバックは大変重要です。私たちの感覚ではありますが、縦長と横長への対応を発表した後、すぐにそれらの写真を投稿したユーザーさんがいる一方、正方形を愛してくれているユーザーさんも多くいらっしゃいます」(三島氏)

「ユーザーとつながり、いかにInstagramを楽しんでもらえるかを日々考えている」(三島氏)というInstagramだが、ユーザーの声に常に耳を傾ける姿勢は、今後もサービスの成長をもたらすことだろう。