IDTは11月27日、電磁誘導ワイヤレス給電トランスミッタ「P923x」ファミリを発表した。

同ファミリは、次世代のワイヤレス充電製品向けに設計され、より高い柔軟性と使いやすさを実現すると同時に、統合性によって全体的な開発コストを削減する。また、既存の幅広い製品ポートフォリオを拡大するコンパクトなトランスミッタであるのに加え、電磁干渉(EMI)が低く高効率であり、ウェアラブルデバイス、スマートフォン、家具など幅広い用途に理想的となっている。

同ファミリのうち、「P9235/6」の2品種はWPC(Wireless Power Consortium)の最新のQi規格に、「P9234」はPMA(Power Matters Alliance)規格に準拠している。「P9231」はプロプラエタリモードに対応し、最大1MHzの共振周波数で動作するため、より小さなコイルを使用できる。さらに、「P9230」はデュアルモードのトランスミッタで、WPCとPMAの両方の規格に対応している。そして、全品種とも、WPCに準拠したさまざまな低電力コイル構成のすべてに対応している。

この他、同ファミリは32ビットARM Cortex-M0プロセッサを搭載し、高水準のプログラマビリティと柔軟性をもたらす一方、エネルギースターの要件を満たすため、スタンバイ時の消費電力が極めて低くなっている。また、入力電圧は4.0V~21Vで、0.5W~10Wの電力を必要とする用途を対象としている。さらに、すべてのデジタルおよびアナログ機能を含めて高水準の統合性をもたらすため、外部コンポーネントの数を最小限に抑えられるとともに、全体的なシステムコストを削減できる。

なお、「P9235/6」の2品種は現在発売中。「P9230/3/4」の3品種は近日発売の予定。

Qi規格対応の電磁誘導ワイヤレス給電トランスミッタ「P9235/6」