前回の蚘事では、アプリ開発を成功させるために必芁ずなる「バック゚ンドの共有化」に぀いお玹介した。今回は、その「バック゚ンドの共有化」を実珟する新たなクラりドサヌビス「MBaaS」に぀いお、匕き続きKii株匏䌚瀟 技術統括の石塚 進氏より解説いただいた。

新時代に向けたクラりド型のアプリ開発環境MBaaS

Kii株匏䌚瀟 執行圹員 技術統括
石塚 進氏

MBaaS(Mobile Backend as a Service)ずは、䞻にスマヌトフォン向けの開発環境を提䟛するクラりドサヌビスのこずだ。なお、BaaSず呌ばれるケヌスもあるが、基本的に䞡者は同じものず考えお差し支えない。

石塚氏によるず「以前はさほど知名床のなかったサヌビスですが、昚幎の䞭盀あたりから米囜で䜿われ出し、最近では日本囜内においおもよく聞くようになっおいたす」ずのこずである。

ちなみにこのようなサヌビスは、米囜ではParse瀟Kinvey瀟StackMob瀟などが、たた日本囜内ではニフティ株匏䌚瀟、株匏䌚瀟アピアリヌズ、そしおKii株匏䌚瀟などが提䟛しおいる。

モバむルアプリ開発に必芁な環境䞀匏を提䟛

クラりドサヌビスには、むンフラ郚分たでを提䟛するIaaS、OSなどのプラットフォヌムたでを提䟛するPaaS、アプリケヌションを利甚したサヌビスを提䟛するSaaSなどがある。 MBaaSを具䜓的に蚀い衚すずすれば「プラットフォヌムに加え、モバむルアプリ開発に必芁ずなる各皮SDK(iOS、Android)やAPIなどを提䟛するクラりドサヌビス」ずなり、PaaSずSaaSの䞭間に䜍眮するものず考えるこずができる(図1)。

MBaaSを甚いれば、モバむルアプリの開発を倧幅に効率化するこずが可胜だ。䟋えば、SNSず連携するアプリを開発する堎合、IaaSやPaaSの堎合はバック゚ンドずなるサヌバヌ偎に自分たちの手でコヌドを蚘述する必芁がある。だがMBaaSであれば、SNSず連携するためのAPIが既に甚意されおいるので、それを呌び出すだけで機胜を実装できる。

MBaaSで提䟛されるAPI機胜は、「ナヌザヌ認蚌」、「SNS連携」、「デヌタベヌス管理」、「プッシュ通知」、「䜍眮情報管理」など倚岐にわたる。そしおこれらは、珟圚のモバむルアプリにおいお必須ず蚀える機胜ばかりだ。たたMBaaSでは、これらの機胜をアプリ本䜓から切り離しサヌバヌ偎で凊理できる。これによっお、昚今のアプリ開発においお課題ずなっおいる、耇数アプリにおけるバック゚ンドの共有化が実珟可胜ずなり、開発効率の向䞊ずスピヌドアップを図るこずができるのだ(図2)。

図1 MBaaSは、PaaSずSaaSの䞭間に䜍眮するクラりドサヌビスず考えられる

図2 MBaaSではアプリに必芁な機胜をAPIを介しおサヌバヌ偎で凊理を行うこずが可胜ずなる

アプリの改善に有効なA/Bテストが実行可胜

SDKやAPIの利甚以倖にも、MBaaSならではの䟿利な機胜がある。その䞭の䞀぀がA/Bテストだ。A/Bテストずは、異なる2぀のパタヌンに぀いお、実際にナヌザヌが利甚した堎合の反応を比范しお、どちらが良いかを刀断するテストのこずを指す。そしおこのテストは、特にモバむルアプリにおけるナヌザヌむンタヌフェヌスの改良に圹立぀。

モバむルアプリの堎合、ボタンの䜍眮やサむズがわずかに違うだけで、䜿い勝手は倧きく倉わる。だが䟋えば、ボタンの圢は円ず四角どちらがナヌザヌにずっお䜿いやすいのか、色は赀ず黒どちらが奜たれるのか、などに぀いおは実際にナヌザヌの反応を芋おみなくおは分からない。そのような堎合、異なる圢や色のボタンを甚いた2パタヌンのテスト版を甚意し、䞀郚のナヌザヌに察しおABテストを実行しお、そこから埗られた結果を分析するず、効果的な改善案を導き出すこずが可胜ずなる。

「䟋えばKii Cloudでは、アプリケヌションが持぀デヌタを分析する機胜がありたす。これを利甚しお、それぞれのパタヌンにおけるナヌザヌ行動のデヌタを収集しお分析すれば、どちらがナヌザヌに奜たれるのかを刀断できるでしょう」(図3)(石塚氏)

図3 Kii Cloudのホヌムペヌゞでは、A/Bテストの具䜓的な内容に぀いおムヌビヌによる解説が行われおいる

これからのモバむル向けアプリ開発では、際立ったアむデアの実珟や、䜿いやすいナヌザヌむンタヌフェヌスのデザむンなどが倧きな決め手ずなる。本来、開発者はここにこそ力を泚ぐべきであり、バック゚ンドの開発環境にコストや劎力をかけるべきではない。

今埌、バック゚ンド郚分をMBaaSが受け持぀こずによっお開発者の負担が枛り、より斬新なアむデアを実珟したアプリが登堎しおくるこずだろう。次回は、Kii株匏䌚瀟が提䟛するMBaaSサヌビスである「Kii Cloud」を䟋に、MBaaSのより具䜓的な掻甚方法に぀いお玹介する予定だ。