ロームは7月2日、デジタルカメラやカメラ付携帯電話などに搭載されるオートフォーカスの補助光源に適した、小型・高出力の面実装レンズ付きLED「CSL0701/0801シリーズ」を開発したことを発表した。

携帯機器に搭載される半導体デバイスなどは小型化・低消費電力化と高性能化という二律背反の要求が突きつけられているが、オートフォーカス補助光用のレンズLEDにおいては、焦点を正確に測るためにLEDから被写体へ十分な光量を当てる必要があるため、半球のレンズが一般的に使用され、小型・薄型化は困難とされていた。

同シリーズは、発光素子の小型化とCAE(Computer Aided Engineering)技術による光学設計、ならびに独自の金型技術により非球面レンズを採用することで、面実装非球面レンズLEDとしては業界最小クラスの2924サイズ(2.9mm×2.4mm)を実現。これにより、従来品比で実装面積を65%低減し、高さも30%の低背化を達成した。

また、放熱特性を向上させたことにより、小型ながらも高出力が可能となり、例えば50cdの光度を必要とする場合の消費電流は、従来品比で25%削減が可能だという。

さらに、遠方の対象物に確実に光を当てるために、光軸のズレを±3°に抑えた設計を採用したほか、パッケージもトップビューとサイドビューの2種類をラインアップしているため、設計の自由度を高めることが可能となっている。

なお、同製品は、すでにサンプル価格500円にてサンプル出荷を開始しているほか、6月から月産50万個の体制で量産を開始したという。

ロームの面実装レンズ付きLED「CSL0701/0801シリーズ」