インターネットにより情報やコンテンツへのアクセス、仕事のやり方が大きく変わった。生活全体を変えつつあるインターネット、もちろん恋愛も例外ではないようだ。ネットが出会いをどのように変えているのか、Mashableが記事「技術はこれまでのデートを殺したのか?(原題 : Did Technology Kill Traditional Dating?)」が出会いサイトの話を中心に分析している。

FacebookなどのSNS、広く言えばインターネットに社交の場が移りつつあるとすれば、これまでの物理社会でわれわれが体験してきた出会いやアプローチも移りつつあるのだろうか。記事によると、オンラインデートサイト(出会いサイト)は男女の出会いを変えつつあるという。

出会いサイト「AnastasiaDate」が米国で行った調査によると、35歳~55歳の男性の過半数(55%)が出会いサイトの利用経験があり、そのうち実際に相手と出会えた人は65%いるという。

誰かと出会うために外に出る必要はなくなり、画面越しに相手に好意を抱くという人が増えているようだ。「男性はオンラインで外国の人とデートすることを好んでおり、しかも上手に利用するようになっている」とAnastasiaDateの最高コミュニケーション責任者、Lawrence Cervantes氏はコメントしている。

すぐに出会えるだけではない。男性の4人に1人が、「いいなと思った女性に話しかけるのに臆病になってしまう」と明かしているが、対面と比べるとインターネット上では女性に近づくときの振る舞いが違うという。5人に1人の男性が、出会いサイトではチャンスが広がるため、「通常なら自分にはとても及ばない相手」とデートするのだそうだ。

出会いが変わっただけではなく、恋愛の初期段階もかなり変わっているようだ。調査では、出会いサイトのメリットの1つとして、「本気になる前に相手を知ることができる」を多くの人が挙げたという。出会いサイトには相手の年齢、趣味、最終学歴などが書いてある。「趣味は何ですか?」なんて質問はもはや不要だし、見かけはいいのに好みは自分と合わないなどという"失望"や"裏切り"も減るだろう。相手の名前で"ググれ"ば、ほかにも情報が出てくるかもしれない。、Facebookで公開している人ならその人のテイストや過去が一目でわかる。

74%がこのような技術により出会いが簡単になったと感じているという。「便利だし、過程で生じる感情面でのストレスを減らしてくれる。効率もよい」とCervantes氏。恋愛にも「便利」や「効率」の時代がやってきたのだろうか。