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シャープは12月4日、Qualcommの子会社PixtronixとMEMSディスプレイの共同開発を進めることで合意したことを発表した。また、併せてQualcommと出資契約を締結し、同社を割当先とした第三者割当による新株式の発行(第三者割当増資)を行うことも発表した。
シャープとPixtronixが共同で開発するMEMSディスプレイは、微細な加工技術を利用したディスプレイで、高い色再現性と低消費電力のほか、既存の生産インフラを効率的に活用できるといった特長があり、両社は実用化に向けて、シャープの核となるディスプレイ技術「IGZO技術」と、PixtronixのMEMSディスプレイ技術の統合を進める。この共同開発ではシャープ米子にある液晶パネル工場に、実用化に向けた開発を進めるための設備を導入する計画で、シャープは、Qualcommから最大で120万ドル(約99億円)の出資を受け入れる予定としており、これをMEMSディスプレイの開発および設備投資費用として充てるとする。
MEMSディスプレイの開発とそれに伴う投資についてはただちに開始するとしており、実用化に向けた技術開発にめどが立った段階で、製造装置の導入を進め、量産化技術の確立に向けた次のステップに進む計画だという。
さらに、シャープとQualcommはこの契約を契機に、モバイル機器に求められる低消費電力化と高機能化を実現することを目指し、Qualcomm100%子会社のQualcomm Technologiesのチップセットと、シャープのIGZO技術のさらなる取り組みの可能性を検討していくとしている。
なお、Qualcommを割当先とした第三者割当増資については、第2次第三者割当増資の実施も、実用化に向けた技術開発の段階に応じて設定された条件の達成を前提としながらも行っていく予定としている。
