ピースマインド・イープは9月3日、同社調査・研究機関、国際EAP研究センターにて、ビジネスパーソン701名を対象とした睡眠傾向調査を実施し、その結果を発表した。本調査は、9月3日の「睡眠の日」にちなみ、睡眠時間がビジネスパーソンに与えている影響を把握し、どのような対応が求められているのか調査・研究することを目的に実施したもの。

ビジネスパーソンに平均睡眠時間を尋ねたところ、平均睡眠時間は、5から6時間台が71%(501人)と大部分を占めた。なお、日本人の平均睡眠時間は7時間14分(2010年度版国民生活調査、NHK)。

また一般的には、心身共に最適な睡眠時間は7から8時間とされている(Ayas NT et. al. 2003、Kojima et. al. 2000)中で、今回の調査では睡眠時間7から8時間台と回答したのは15%にとどまった。

ビジネスパーソンの平均睡眠時間 資料:ピースマインド・イープ

「睡眠不足で仕事に支障が出ていますか?」という設問において、「毎日のように出ている」「ときどき出ている」と回答した人が合わせて56%に上った。日中の眠気が作業能率を低下させるといった、睡眠不足の職場への影響が明らかとなった。

「睡眠不足で仕事に支障が出ていますか?」資料:ピースマインド・イープ

「眠れないとき誰のことを考えていますか」という設問に関しては、1位が「仕事関連の人・こと(21%)」、2位「家族(18%)」という結果になった。なお、1位の「仕事関連の人」の内訳では「同僚や部下」が最も多く、次いで「上司」「取引先担当者」などが挙がった。

「眠れないとき誰のことを考えていますか」資料:ピースマインド・イープ

今回の調査により、ビジネスパーソンは睡眠不足の問題を抱えており、その約6割が睡眠不足で仕事に支障が出ていることを自覚していることが明らかになり、ビジネスパーソンの眠れない夜に考える人の第1位は、仕事に関連する人という結果となった。

このことから、より良い睡眠を得ることは、ビジネスパーソンの健康増進や業務の生産性向上につながり、良質な睡眠環境を整え十分な睡眠を確保することが、個人のみならず、組織にとっても、重要な課題になると考えられると、ピースマインド・イープは分析している。