ソニーは2月1日、代表執行役 副社長の平井一夫氏が2012年4月1日付けで社長兼CEOに就任することを発表した。現在、代表執行役 会長兼社長 CEOを務めるハワード・ストリンガー氏は2012年6月に取締役会議長に就任する。

今回の人事は、ストリンガー氏より取締役会に提案され決議されたものだという。ストリンガー氏は2012年6月の定時株主総会をもって現取締役会議長の小林陽太郎氏を引き継ぐ。

ハワード・ストリンガー氏のコメント

2009年2月に次世代のリーダーたちをマネジメントチームに指名した頃より、取締役会と私の後任についての議論を始めました。複数のリーダーたちの中でも平井は、特にプレイステーションビジネスとネットワークエンタテインメントビジネス領域で大きな実績をあげ、これからのソニーの経営をリードしていくのに相応しい人物であるということを実証してきました。平井はグローバルな視座を持つ経営者であり、テクノロジーやクラウド、コンテンツやデジタルの領域にも精通しています。平井の意志の強さと統率力は、これからのソニーおよびソニーのお客様に大いに資するものであると考えています。平井を中心とする経営体制が着実に軌道にのり、成功するよう、しっかりとサポートしていきます。平井はソニーを率いて行くことのできる人物であり、またこの交代には今が適切なタイミングであると考え、社長 兼 CEOとして取締役会に彼を推薦しました

平井一夫氏のコメント

現在も課題はまだ数多くありますが、過去7年間、ハワードの強いリーダーシップで陣頭指揮をとってこなければ、ソニーはもっと困難な状況に置かれていたのではないかと思います。この新たな責務を拝命するにあたり、ハワード及び取締役会からの信頼に感謝すると同時に、ソニーグループの全てのメンバーとこれまで以上に密に手を携え、お客様、株主の皆様、ビジネスパートナーの皆様、そして従業員のために、強いソニーを創り上げていかなくてはならないと決意を新たにしています。まず着手すべき重点課題として、エレクトロニクスビジネスを支えるデジタルイメージング、ゲーム、そしてスマートモバイルの各領域の強化、テレビビジネスの立て直し、そしてイノベーションの加速と新規事業の創出を掲げ、これを実行してまいります。ソニーの多様なエレクトロニクス商品と、豊富なエンタテインメント資産、そして成長するネットワークサービスを徹底的に活用し、世界中のお客様に新しく楽しい体験をお届けするための土台づくりは既にしっかりと行ってきています。これからは新経営陣一丸となって、その体験をいち早くお客様にお届けできるよう、まい進いたします。