年頭のご挨拶

レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司

謹んで初春のお喜びを申し上げます。また、旧年中はひとかたならぬご高配を賜わり厚く御礼を申し上げます。

昨年2010年はレッドハット株式会社にとって大きな成長の年となりました。長引く世界的な景気後退の中でも、Red Hatは2桁成長を維持し、2009年に選ばれた米国S&Pの指定銘柄500社の中でも昨年3月31日にはブルームバーグ・ビジネスウィーク誌が発表した「過去5年間に株主の総合利回りが最も高かった優良企業トップ50社」の第22位(IT企業では第4位)にランクされました。その成功と堅実な業績は、戦略的IT施策を目指す企業にとって、オープンソースが重要な戦略であり続けていることを実証するものです。 また、ニューヨーク証券取引所を含む世界最大かつ最も取引量の多い株式市場の運営グループであるNYSEユーロネクスト(NYX)に長年のRed Hat Enterprise Linuxの利用実績を踏まえてJBoss Enterprise Middlewareが採用されたことやIBMやアマゾン、SAAVISなど世界最大級のクラウドサービスプロバイダにRed HatのKVM仮想化機構、クラウドソリューションを相継いで選択して頂いたことは、市場のオープンソースへの流れを代弁してくれる一大ニュースとなりました。

日本においても、従来よりのUNIX、メインフレームからの乗換えに加えWindowsサーバからLinuxへの乗換え需要が増えたこと、KVM仮想化機構を駆使したクラウド関連ソリューションが広く採用されたこと、更にはJBoss/SOA事業が倍増していることなどにより、お蔭様で売上高も2桁成長を達成できました。特に、昨年3月に発足したクラウド事業本部の成果として、NTTコミュニケーションズ様の「Bizホスティング ベーシック」やソフトバンクテレコム様の「ホワイトクラウド」に弊社のKVM仮想化・クラウドコンピューティングソリューションが選ばれたことや、東京証券取引所様の「アローヘッド」システムの標準OSとしてRed Hat Enterprise Linuxが採用されたことなどは、日本のIT業界への大きな貢献になったと確信しております。

また、一昨年発足したレッドハットユーザー会(Red Hat Enterprise User Group)は、昨年には大幅に会員数が増え、官公庁のIT主導者や企業のCIOクラスの方々を中心にユーザ会員様同士が積極的に情報交換をされるようになり、オープンソースソフトウェア (OSS)の最新事例やテクノロジーのいち早い情報収集ができる場として定着しました。OSSコミュニティを育て、価値を共有する場を増やしていくことで、我々もよりお客様のニーズに合ったサービスの提供ができるようになってきたと思います。

企業におけるクラウドサービスの活用とITによる経営革新が本格的に進むと言われている2011年、徹底した標準化によるTCOの削減、ベンダーロックインの回避、既存のIT資産の有効活用とクラウドにおける移植性、相互運用性の確保という観点から、OSSへの期待はさらに大きくなるでしょう。昨年11月16日に3年8ヶ月ぶりに市場投入した主力製品Red Hat Enterprise Linux 6をはじめ、KVM仮想化機構、OSSクラウドソリューション、PaaSソリューションの対応を見越したJBossミドルウェアへの需要などが、今年もさらに大きく拡大することは間違いありません。レッドハット株式会社は新製品や新しいソリューションを核に、広範なパートナー・エコシステムを最大限に活かしながら、OSSソリューションの一層の普及を目指していく所存です。また、今年はエンドユーザ対応営業も倍増し、お客様のニーズに迅速にお応えできるサービスに努めていきたいと思っております。

本年もぜひ、レッドハットへのご支援ご高配を賜わりますようお願い申し上げます。