2011年 年頭ご挨拶
- お客様とのパートナーシップを進化、深化させる年

日本アイ・ビー・エム 代表取締役社長 橋本孝之

謹んで新年のご挨拶を申しあげます。旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申しあげます。

業種を問わず多くの日本企業が、新興市場でのビジネス拡大をはじめ、さらなるグローバル化を成長戦略の中心に据えようとしています。また、国境を超えた企業買収や国際会計基準の適用など、日本独自仕様の経営は変革を迫られています。

IBMでは、90年代初めから、世界170ヶ国以上に展開する経営資源を「標準化」して「統合」し、グローバルに最適化された経営基盤を構築してきました。この経験と実績をもとに、当社では本年、コンサルティングからアウトソーシングまであらゆるソリューションを提供し、お客様の新たなグローバリゼーションの支援を加速していきます。

また、都市への人口集中が世界的に進行し、環境、交通、医療、行政などの分野で、都市の負荷軽減と利便性向上の両立が大きな課題になっています。日本でも各地で官民が連携した実証プロジェクトが始動しています。当社では、こうしたプロジェクトの成功に貢献するとともに、IBMが世界各地の先進的な取り組みから蓄積してきた経験と知見を活用して、日本の都市のスマート化を本格的に支援していきます。

こうした企業や都市のスマート化を通して、当社では、ITを活用して社会をより豊かにしていこうというIBMのビジョン「Smarter Planet」の実現を目指します。そのため引き続き、クラウドコンピューティングや高度な情報分析サービスであるビジネス・アナリティクス・アンド・オプティマイゼーション(BAO)をはじめ、全世界のIBMがもつ最先端のテクノロジーと能力(capability)をお客様に提供していきます。また、日本を起点に新興市場など海外に展開できるテクノロジー・アセットづくりにも注力します。

2011年、IBM Corporationは創立100周年を迎えます。創立当初、秤やタイムレコーダーを販売していたIBMは、汎用コンピューター、そしてサービスへと、常に中核となるビジネスモデルを変革し続けてきました。当社では、自らの変革経験をお客様価値に転換し、「Smarter Planet」の実現に向けて、お客様や社会とのパートナーシップをさらに進化、深化させてまいります。