米Evernoteは7月14日(現地時間)、情報・ドキュメント管理のクラウドベースのソリューション「Evernote」に対応する製品やアプリケーション、コンテンツなどをまとめたショーケース「Evernote Trunk」を発表した。Web版、Windows用およびMac用のEvernoteアプリケーションからアクセス可能になっており、また来週にはiPadアプリ版も対応するという。

Evernoteは2008年10月にサービスAPIを公開した。以来Evernoteと連係するさまざまなハードウエアおよびソフトウエアが登場し、今日では2000を超えるパートナーとの連携を実現している。Trunkは、そうしたEvernote対応の製品やサービスをユーザーが容易に発見できる場になる。

最新版のEvernoteデスクトップアプリケーションのツールバーに「トランク」ボタン

Evernoteのツールバーに配置されたTrunkのボタンをクリックするとTrunkのウインドウが現れる。「モバイル」「デスクトップ&Web」「ハードウエア」「関連ツール」「ノートブック」など5つの分類で、100近いアイテムがすでに登録されている。Evernoteにツィートを送れるTwitterクライアントを探すなら"モバイル"に、Evernoteに対応するドキュメントスキャナーが必要なら"ハードウエア"へというように、Evernoteユーザーが利用目的から対応するソフトウエアやハードウエアを1カ所で見つけられる。

EvernoteアプリケーションのTrunk

Web版のEvernoteからアクセスしたTrunk

TrunkはユーザーとEvernoteのパートナーを結びつけるだけではない。例えばSeesmicからEvernoteに送られたツィートを、Evernote経由でSAP StreamWorkのグループプロジェクトに流すことも可能である。Evernote memory platformはパートナー同士も結びつけており、Trunkのようなパートナーが会する場が設けられることでパートナー同士の連係がさらに活発になると期待できる。

またTrunkのノートブックを通じて、Evernoteは新たにコンテンツ配信プラットフォームとして機能し始めた。14日時点でDIY雑誌「Make:」、シティガイド「BlackBook」などがノートブックを提供している。例えばTrunkからMake:のノートブックを追加すると「5ドルで作るボックスアンプ」「ソーラーシロホン」などの記事4本がEvernoteで読めるようになった。

Trunkから雑誌「Make:」のコンテンツをEvernoteに追加する画面

EvernoteのノートブックにMake:が加わり、EvernoteでMake:の記事が読めるようになった

現時点ですべてのノートブックが無料配信されているが、将来的に有料コンテンツの提供が始まっても不思議ではない。Trunkからはショーケースからストアへの発展の可能性が見え隠れする。