NECビッグローブは6日、マイファームと提携し、インターネットを活用した農園レンタル事業『BIGLOBEファーム』を展開すると発表した。利用者に対して設備の整った農園を提供し、ネットコミュニティを通じた農作物の育成サポート基盤なども提供。ネットを利用した新たな農業ビジネスの創出を狙う。
BIGLOBEファームは、全国で30以上のレンタル農園を展開するマイファームのノウハウと、NECビッグローブが持つITソリューションを組み合わせたサービス。利用者は、農園の一区画(7.5平方メートル)を月額3,980円からレンタルでき、自由に農作物を育成することができる。農園には必要な器具や監視用のネットカメラを設置し、利用しやすい農業環境を提供。管理人による育成サポートや、ネット農園コミュニティ「iplant」をユーザ交流の基盤とし、育成相談やノウハウの共有、種の販売サービスなども提供していく。
利用開始は2010年2月中旬を予定。BIGLOBEファームの展開第1弾として、埼玉県久喜市に300区画(3,000平方メートル)の農園を用意した。利用希望者には、本日(11月6日)より先行予約の受付を開始する。
マイファームは、"自産自消"というテーマを掲げ、全国の耕作放棄地(約40万ヘクタール)の有効活用を目的としたレンタル農園事業を展開している。同社代表取締役 西辻一真氏は、レンタル農園事業を、農業が抱える種々の問題に対する民間企業からのアプローチと話す。「消費者に土に触ってもらう機会を増やしたい。すべてを自産するのではなく、少しでも自分で作ったものを食べほしい」。一方で事業の継続モデルの構築、農業問題へのIT活用の必要性から、NECビッグローブとの提携を決定した。NECグループでは"田んぼ作りプロジェクト"などの社会貢献活動を実施しているほか、ネットを活用した農業ビジネスとして"iアグリ事業"への参入を模索しており、両社の思惑が一致した。レンタル農園事業では30~40代の若い世代の取り込みが課題とされ、その世代はNECビッグローブが抱える主なユーザ層とも重なる。NECビッグローブ代表取締役執行役員社長 飯塚久夫氏は今後、環境センシング情報(気象情報や土壌情報など)の活用や、「農家と消費者をつなぐ、流通・コミュニケーションプラットフォームサービス」構想もあるとし、新たな農業ビジネスに期待感を示した。
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バーチャル農園コミュニティ「iplant」では農作物の育成体験も楽しめる |
BIGLOBEファームには、光学40倍ズームのネットカメラを設置。Webサイト上から制御して、育成状況が楽しめる。農園へ足を運べないケースでは、ネットカメラで見つけた作物に問題を見つけた際に農園管理者に連絡をとるという使い方もある |
NECビッグローブは事業目標として、3年間で60農園に拡大、延べ利用者数3万人を見込むほか、法人・自治体への展開も目指す。マイファームは3年間で300農園(同社提供)の開設、延べ参加者数10万人を計画。5年後には食料自給率1%の上昇に貢献したいとしている。