「リストラされてしまった。だが仕事がない」――不況とそれによる人員整理が渦巻く昨今、路頭に迷うビジネスワーカーは少なくないだろう。だが運命とは皮肉なもので、無情にも自身を退職へと追いやった昔の職場へ戻り、昔のボスの下で働かなければならない状況に出くわすこともある。こんな時どうすべきか? 米Wall Street Journal (オンライン版)が7月8日(現地時間)付けの「Tips for When the New Boss Is the Same as the Old Boss」という記事の中で、そうしたシチュエーションに遭遇した場合の対処法を指南している。
(1) 将来の目標達成のために先立つものが必要
もし将来の長きにわたってやりたい仕事の目標があるならば、まずはさしあたっての軍資金が必要になる。その時は、仮のポジション、具体的にはパートタイムや契約社員などになるのも1つの手だ。こうしたポジションを選ぶ場合は、昔在籍していた会社が最も容易な選択の1つとなる。
だが注意してほしい。あまりに契約社員の地位に甘んじてしまうと、本来の目標だったフルタイムの仕事にありつくための準備時間がなくなってしまうから。"急がば回れ"とは言うが、寄り道のしすぎも考えものなのだ。
(2) 出戻る覚悟はあるか?
旧職場への出戻りというのは、誰にとっても居心地の悪いもの。しかも職場を離れた原因がレイオフによるリストラだったとしたら、なおのことだ。元の職場に出向く前に、いまいちど抵抗心を推し量ってみよう。もし我慢できない感情やバツの悪さがあるなら、社会復帰への第一歩を考え直すのも手だ。
無理はいけない。「過去によくないことが原因で職場を離れている、あるいは心理的に元の職場に戻る準備ができていない人は、代わりに将来の新しい可能性にかけてみるべき」とは、ニューヨークを拠点に米Chartwell Advisorsでコンサルタントを務めるRabia de Lande Long氏のアドバイスだ。
(3) 脇の甘さに注意すべし
一時的な資金入手先として契約社員を選択する場合、失業保険などの扱いに注意したほうがいい。「ここでの収入が手当にどの程度の影響を与えるのか知っておくべき」とアドバイスするのは、フィラデルフィアを拠点にするRight Management社長のDoug Matthews氏だ。
一部の企業では、契約社員として働く場合、その支払いを継続(分割)払いではなく、一括払いとして扱おうとする。一方で、こうした期間を記録外としてカウントしない企業もある。前出のde Lande Long氏は雇用弁護士に相談しつつ、企業の採用担当者に対して「契約に基づいて職場に復帰していることを確認するメールを送付する」するようコメントしている。また地元の失業保険事務所に相談して、こうした契約が失業保険に与える影響も把握しておくべきだという。
(4) 交渉人(ネゴシエーター)になるべし
職場復帰が決まったら、次は役割分担と報酬交渉だ。契約書のドラフト作成やレビューを兼ねて、雇用弁護士の利用も考えてみよう。またNolo.comのようなオンライン上のリソースを活用するのもいい。
契約書では、今回の契約で勤め先にもたらせるものと時間当たりの報酬について詳細を記述する。昔の同僚やリクルーター、キャリアアドバイザーなどに連絡をとり、適切な報酬額を決定しよう。de Lande Long氏のアドバイスとしては、以前の報酬の30-40%程度の上乗せを推奨しており、そこから日給を算出していく。
(5) 覆水盆に返らず、推して知るべし
旧職場とはいえ、戻るそこは新しい職場だ。旧同僚らとの関係も当然変化している可能性がある。同僚らが昇給しないことに不満を抱いている一方で、会社はあなたに報酬を支払っている。同僚らは外様の人となったあなたの働きに注視しており、こうした視線に耐えるためにあなたはハードに働かなければならないだろう。
(6) 契約外の要求は"パーレイ(交渉)"で
もし会社が契約以上の仕事を要求してきたらどうする?――これはあなたの実力とチーム内のポジションを見せるのに適した場面となるだろう。だが待ってほしい、これがずっと続くようなら、あなたは単に都合のいい人になってしまっている可能性がある。マネジャーに相談して、必要であれば契約内容を見直すべきだろう。