NTTデータ、新会社を設立して基幹系ERPパッケージソリューションを提供

NTTデータ、NTTデータ イントラマートなど6社は、「NTTデータ・ビズインテグラル」を共同で設立し、コンサルティング業務を含む、運用・活用までを行う基幹業務系ERPパッケージソリューションを提供すると発表した。

新会社の設立に参加したのは、NTTデータ、NTTデータ イントラマート、NTTデータ システムズ、アイテックス、ウイングアーク テクノロジーズ、東洋ビジネスエンジニアリングの6社。5月27日に設立し、2009年6月1日より営業を開始した。

資本金は4億5000万円で、出資比率は、NTTデータが74.5%、NTTデータ イントラマートとNTTデータ システムズが11.1、他社がそれぞれ1.1%となっている。代表取締役 社長には、NTTデータ イントラマートの中山義人社長が就任する(非常勤)。

NTTデータ・ビズインテグラルは、NTTデータ イントラマートが提供するSOA・BPM基盤上に、NTTデータ システムズの「Biz∫SCAWシリーズ」、東洋ビジネスエンジニアリングの「MCFrame」、アイテックスの「ePro_St@ff」、ウイングアークの「Dr.Sum EA」のパッケージ製品を移植して提供する。これらは、個々に単体で提供されるのに比べ、同じ基盤上に構築されるためユーザーインタフェースの統一化が図られるほか、標準化が図られているためデータ連携が図られる。

また、SOAに対応しているためサービス単位での追加、削除が可能になっており、SaaSでの提供も可能になっている。そのため、今後はSaaS事業者への提供も図っていく。

具体的には、コンサルティング、導入、運用、改善提案といった企業変革とIT活用を支援するサービス群を順次整備していくほか、2009年10月の販売管理を皮切りに、財務、人事、生産やBIツール等をリリースする予定。

設立に際してNTTデータ 取締役常務執行役員 荒田和之氏は「ユーザーは、パッケージ単体だけでなく、導入時のコンサルティング、アフターフォローを含むトータルなソリューションを求めている。NTTデータ・ビズインテグラルの設立は、これらのユーザーに対するNTTデータグループの解だ」と述べた。

新会社の社長に就任するNTTデータ イントラマートの中山義人社長は「現在の基幹系は、ERPを中心に行うのが常識になっているが、会計を中心としたシステムのため経理部門など限られた人だけが活用するなど、操作性、拡張性が課題になっている。NTTデータ・ビズインテグラルが提供するソリューションはユーザー中心型ERPで、全社員が自由に使えるオールインワンのソリューションになっている。また、SOAに準拠しており、取り付け、取り外しが自由に行える柔軟性をもっており、低コストを実現できる」と述べた。

新会社は当初、20名程度の従業員でスタートし、70-80名体制に拡充。3年後をめどに、200社、50億円の導入実績を目指す。

営業体制は、NTTデータグループの営業パートナーを通して販売するが、新規のパートナーも募っていく。また、あわせてパッケージを提供してくれるベンダーも今後拡張していくという。