アイエニウェア エンジニアリング統括部 システムエンジニアチーム シニアコンサルタント 森脇大悟氏

アイエニウェア・ソリューションズ(以下、アイエニウェア)はSybase, Inc.の子会社であるiAnywhere Solutions Inc.(以下、iAnywhere)の日本法人として、2003年にサイベース株式会社の事業部より独立する形で設立された。今回は同社エンジニアリング統括部 システムエンジニアチーム シニアコンサルタントの森脇大悟氏と、営業推進室 担当課長の伊藤沢氏に、主力製品であるRDBMS「SQL Anywhere」についてお話を伺った。

iAnywhereの前身はカナダのWatcom社であり、「SQL Anywhere」はその頃に提供していたWatcom SQLというデータベース製品が元になっている。当時から同社に勤める開発者が中心となって20年以上に渡って開発が続けられており、非常に歴史の長い製品である。

Watcom SQLが当時DOS端末などの非エンタープライズ用途で特に高いシェアを持っていたという経緯から、現在でもSQL Anywhereはモバイル端末やデスクトップ端末で利用を想定したアーキテクチャを備えた製品になっているという。とはいえ、大規模システムでの利用に向かないというわけでは決してないと伊藤氏は強調する。

「歴史的な経緯からモバイル用途での機能が注目されがちですが、SQL Anywhere自身はエンタープライズレベルで要求される機能を完全に網羅していています。特にSQL Anywhereの場合、用途ごとにエディションが分けられているわけではなく、単一の製品で大規模システムからモバイル用途まですべての範囲をカバーしています。ですからSQL Anywhereひとつであらゆるケースに対応できるというのが特徴です」

またSQL Anywhereのパッケージ製品「SQL Anywhere」(version10より「SQL Anywhere Studio」から名称変更)には、従来からのデータベースエンジン(名称は「SQL Anywhere」)に加えて、PDAや業務用端末などでの利用により適した組込み向け超小型データベースエンジン「Ultra Light」が含まれている。これによって、より小型でPCレベルのリソースを持たない端末でもデータベースを利用することができるようになるとのことだ。

SQL Anywhereのカバー範囲