京都大学発のベンチャー企業である日本情報化農業研究所は、17日よりCMS(コンテンツ マネジメント システム)である「SOY CMS」の正式版の配布を開始すると発表した。提供形態はオープンソースのGPLおよびソース公開義務のない有償ライセンスの2形態で、有償版は5万2500円、サポートパックは月額5万2500円から。

SOY CMSは既存の小中規模のCMSが内包する仕様上の制約により、希望する表現を実現できない、実現できる場合でもコストが大きい、操作の習得が困難等の問題を解決するとともに、中小規模のWebサイト制作プロジェクトの活性化を目的として開発したCMS。2月よりβ版を公開している。オープンソースでの公開は利用の裾野を広げることを目的とし、商用利用ではサポートのニーズが存在するため有償ライセンスおよびサポートパックを提供するという。

SOY CMSの主な特徴は以下の通り。

  • ページ単位の管理により、静的サイトの設計を流用したCMSの導入が可能。
  • 記事単位の管理により、新着情報の追加の自動化や記事埋込による複数ページの一括更新等が可能。
  • テンプレートはほぼHTMLに沿った形式であり、ブラウザおよび各種編集ツールで開くことができ、JavaScriptを多用したサイトやデザイン性の高いサイトの構築が可能。
  • ブログを作成可能。また、ブログ以外の用途にも利用できる。
  • 「ダイナミック編集機能」の搭載により、記事およびCSSをプレビューから直接編集可能。

「SOY CMS」のデモ画面

既存の小中規模のCMSに不満を感じているユーザーやWeb制作業者、広告代理店に加え、既存のWebサイトにCMSを導入する需要も見込んでおり、日本情報化農業研究所では2009年度末までに小規模CMSにおけるシェア1位を目標としている。

動作環境、有償版の価格は以下の通り。

動作環境

下記の条件を満たすApacheサーバ
 ・PHP5.2以降(モジュール版)
 ・SQLite2
 ・.htaccessの使用可
 ・mod_rewriteが有効


価格

有償ライセンス 5万2500円(3インシデントまでのサポートを含む)
サポートパック(エントリーコース) 月額5万2500円 (月間3インシデントまで)
サポートパック(スタンダードコース) 月額10万5000円 (月間10インシデントまで)