【 経済産業省 】クレカ決済代行・全東信の破産問題、政府が実態調査へ

クレジットカード決済代行サービスを手掛ける全東信(大阪市)の破産手続き開始を受け、政府は同業者の実態把握を検討している。割賦販売法の規制対象外となっており、業者数や取扱高などをつかみ切れていなかった。ただ、規制導入については、クレカの売掛金を高頻度で立て替える事業モデルが小規模店舗の資金繰りを支えている事情もあり、慎重姿勢だ。

 東京商工リサーチによると、全東信の負債総額は1151億円。金融債権者は63社に上るという。約20年にわたる粉飾決算などで金融機関の融資を維持してきたが、赤字が続き債務弁済が不可能になった。

 全東信破産で、地方金融機関などで融資の焦げ付きに伴う損失計上は生じるもよう。ただ、政府は「金融システムに何らかの影響を及ぼすようなことにはなっていないし、ならないと認識している」(片山さつき財務相)との見方だ。

 より問題なのは、サービスを使っていた飲食店など、20万店規模とされる中小事業者の資金繰りだ。全東信からの入金が途絶えれば運転資金に支障が生じる他、クレカ決済をよく使う外国人旅行者の客足にも響く。

 高市早苗首相は7月17日の参院予算委員会で「中小企業や小規模事業者の資金繰りへの影響緩和などの対策を講じる」と答弁した。

 経済産業省はこれに先立つ10日、全国の政府系金融機関など378カ所に特別相談窓口を設置。連鎖破綻防止の「セーフティネット保証1号」の指定に加え、日本政策金融公庫の「セーフティネット貸付」の要件緩和も打ち出した。

 クレカ決済代行は、消費者への与信を行わないため、割賦販売法で財務状況を監督する対象ではなかった。規制対象になれば、加盟店手数料の引き上げや支払いサイクル長期化など、利便性低下につながる恐れがある。政府はまず実態把握を通じて、再発防止策を練る方針だ。

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