スウェーデンのEricssonと中国の清華大学はこのほど、提携協議を結び、「未来ネットワーク」分野における研究プロジェクトを共に推進することで合意した。

協議締結により、Ericsson研究院と清華大学はIP技術の研究においてパートナー関係となり、次世代ルーター、ネットワークセキュリティなど、次世代ネットワーク(NGN)における新分野で共同研究を行う。これらの共同研究の成果が、中国国内や世界のNGNの発展を促すことが期待される。

EricssonのVice President兼研究院主管のJan Wareby氏は、「清華大学と研究協議を結べたことは、Ericssonが中国市場におけるネットワーク研究をさらに強化する上で重要な一歩。我々は清華大学の才能ある研究者と手を携え、NGNの研究に挑戦できることを大変うれしく思う」と述べた。

「中国教育と科学研究計算機網(CERNET)」専門家委員会主任で、清華大学情報科学技術学院副院長、清華情報科学・技術国家実験室副主任の呉建平教授は、「NGNは人類社会にとって最も重要な情報インフラとなる可能性がある。中国は世界各国とともに、引き続きNGN研究への投資を強化する。Ericsson研究院と清華大学の提携は、革新的な研究事業を推進するだけでなく、NGNの標準化にも寄与することができるだろう」と語った。

今回の提携協議は、Ericssonが中国国内の他大学や研究機関と長期にわたり提携し、共同研究を行ってきた延長線上にあり、特定分野の研究プロジェクトに限定されたものではない。同社は、中国科学技術部とスウェーデン国家イノベーション局との協力プロジェクトや、Ericsson技術フォーラム、IETF(インターネットエンジニアリングタスクフォース)の協力プロジェクトなどを通じ、清華大学と密接な情報交流を行い、両国間での大学教員や学生の交流企画を推進している。