近年、自動運転技術や介護ロボットなどAIを活用した社会づくりが盛んになっています。
今後ますますの発展が期待されるAI業界に興味を持つ方も少なくないでしょう。
しかし、AI業界で働くためには、AIに関する知識を学ぶ必要があります。
そこで今回は、AI業界で活躍する足がかりとなるAI資格について紹介します。
将来、AI技術の開発などに携わりたい方は、資格取得で箔をつけてはいかがでしょうか。
また当サイトでは、AI資格取得にあたっておすすめの通信講座をまとめた記事も掲載しています。
G検定でおすすめの通信講座は以下の記事も合わせて参考にしてください。
→G検定通信講座はこちら
日本におけるAI資格の重要性
AI技術は医療や交通、環境などさまざまな問題に影響を与えると考えられています。
しかし、日本はAI技術の進歩において、中国やアメリカ、ドイツよりも大きく遅れている状況です。
そこで、日本政府が取り組んでいるのがAI資格の構築と普及です。
AI資格の取得を国が推し進める背景には「AI人材の確保」と「世界に通用する人材の育成」の2大目標があります。
AI人材の確保
日本ではAI人材の確保が急務となっています。
内閣府の発表によると、現在AI人材は30万人不足しており、2030年には60万人もの人材不足に陥るとされています。
AI技術を開発する能力は一定水準であるものの、それを導入する組織や人材が不足している点が日本の課題です。
若い世代に限らず、さまざまな年代がAI資格に興味を持ち、AI技術の進歩に貢献することが国の狙いであり、願いでもあります。
世界に通用する人材の育成
AI先進国であるアメリカや中国と比較し、日本はAI人材への投資と教育を怠ってきました。
今から30年前、日本の企業は世界の時価総額ランキングで上位を独占していましたが、現在は40位台にトヨタ自動車がランクインする程度です。
今一度、日本が世界で輝くためには世界に通用するAI人材の育成が不可欠と言えます。
そのためにはAI資格を取得し、海外の現場を体験するのも1つの手段です。
AI資格一覧(国内)
資格名 | 主催 | 受験料 | 合格率 |
G検定 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会 | 一般:13,200円 学生:5,500円 |
68.03%(2024年第2回試験) |
E検定 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会 | 一般:33,000円 学生:22,000円 |
72.61%(2024年第1回試験) |
AI実装検定・S級 | 株式会社EQUATION | 一般:33,000円 ※2022年度改訂 |
非公開 |
AI実装検定・A級 | 株式会社EQUATION | 一般:14,850円 学生:8,250円 ※2022年度改訂 |
74.63%(2020年第2回試験) |
AI実装検定・B級 | 株式会社EQUATION | 一般:9,900円 学生:5,500円 ※2022年度改訂 |
非公開 |
Professional Data Engineer | Google社 | 一般:200ドル | 非公開 |
AWS Certified Machine Learning | Amazon | 一般:300ドル | 非公開 |
Microsoft Certified:Azure Al Fundamentals | Microsoft | 一般:12,500円 | 非公開 |
統計検定 | 一般財団法人「統計質保証推進協会」 | 1級:10,000円 準1級:8,000円 2級:5,000円 3級:4,000円 4級:3,000円 |
1級統計数理:22.5%(2023年度試験) 1級統計応用:23.3%(2023年度試験) 2級:34.1% 3級:75.6% 4級:72.8% ※1級以外は2021年度試験 |
Python3エンジニア認定データ分析試験 | 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 | 一般:11,000円 学生:5,500円 |
不明(2020年に新設された試験のため) |
基本情報技術者試験 | IPA独立行政法人「情報処理推進機構」 | 一般:7,500円 | 47.1%(2023年度試験) |
画像処理エンジニア検定 | 公益財団法人「画像情報教育振興協会」 | ベーシック:5,600円 エキスパート:6,700円 |
ベーシック:68.5% エキスパート:20.2% (2023年度試験) |
ITパスポート試験 | IPA独立行政法人「情報処理推進機構」 | 一般:7,500円 | 50.3%(2023年度試験) |
国内で受験が可能なAI資格を13種類まとめました。
今回は、全13種類の中から特に実用性のある6資格を解説します。
【高い実用性を持つ6資格】
- G検定
- E検定
- AI実装検定・S級
- Professional Data Engineer
- AWS Certified Machine Learning
- Python3エンジニア認定データ分析試験
G検定
G検定(ジェネラリスト検定)はディープラーニングを事業に活かすための知識があるかを確認する試験です。
ディープラーニングとは深層学習のことで、(※1)ディープニュートラルネットワークを用いた学習方法を指します。
人工知能(AI)の要素技術の1つとして脚光を浴び、現在の第3次人工知能ブームを牽引する存在です。
(※1)ディープニュートラルネットワーク(DNN)とは……ニュートラルネットワーク(NN)と呼ばれる「人間の脳神経回路を一部数式的なモデルで表現したもの」をより複雑に設計したもの
☆G検定の資格概要
受験資格 | 特になし(誰でも受験可能) |
受験料 | 一般:13,200円 学生:5,500円 |
試験実施日 | 年に2回(2020年度は3回実施) |
試験方法 | オンラインによる自宅受験 |
試験時間・問題数 | 120分間(選択式問題226問) |
試験範囲 |
|
合格率 | 68.03% |
公式サイト | https://www.jdla.org/certificate/general/ |
E検定
E検定(エンジニア検定)は、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手段を選択して実装する能力があるかを確認する試験です。
G検定と比較して、より実践で役立つ試験がE検定と言えます。
☆E検定の資格概要
受験資格 | JDLA認定プログラムを試験日の2年以内に修了していること |
受験料 | 一般:33,000円 学生:22,000円 |
試験実施日 | 年に2回(2月・8月) |
試験方法 | 指定試験会場にて実施 |
試験時間・問題数 | 120分間(多肢選択式100問) |
試験範囲 |
|
合格率 | 72.61% |
公式サイト | https://www.jdla.org/certificate/engineer/ |
AI実装検定・S級
AI実装検定は、ディープラーニングに関する実装能力と知識を客観的に計測する試験です。
AIを体系的に学びたい方やE検定に挑戦する下準備として受験する方が目立ちます。
AI実装検定の中でS級は最難関資格とされ、画像処理をメインとした実践力や自然言語処理など応用的な実装能力を測る試験です。
2020年12月に第一回試験が開催された新しいAI資格試験ですが、すでに注目を浴びています。
☆AI実装検定・S級の資格概要
受験資格 | 特になし(誰でも受験可能) |
受験料 | 一般:33,000円(2022年度試験から) |
試験実施日 | 年に1回 |
試験方法 | オンラインによる自宅受験 |
試験時間・問題数 | 60分間(多肢選択式50問) |
試験範囲 |
|
合格率 | 非公開 |
公式サイト | https://kentei.ai/s |
Professional Data Engineer
世界を席巻するGoogle社が主催するProfessional Data Engineerは、AI市場でも要注目の資格です。
海外資格のため、明確な参考書を国内で入手するのは困難ですが、公式ドキュメントを1~2ヶ月読み込むことで合格に近づけます。
注意点としては、資格の有効期限が2年間であるところです。
クラウドサービスは変化が著しいので、仕方ないと割り切りましょう。
☆Professional Data Engineerの資格概要
受験資格 | 特になし ※推奨される経験……業務経験3年以上(Google Cloudを使用したソリューションの設計と管理の経験1年以上を含む) |
受験料 | 200ドル |
試験実施日 | 年1~2回(不合格の場合、再受験は2週間後、3回目は60日後、4回目は1年後と決められています) |
試験方法 | リモート(遠隔監視)または試験会場(言語は日本語か英語) |
試験時間・問題数 | 120分間(多肢選択式50問) |
試験範囲 |
|
合格率 | 非公開 |
公式サイト | https://cloud.google.com/certification/data-engineer |
AWS Certified Machine Learning
Amazonが主催する AWS Certified Machine Learningは、AWSにおいて機械学習モデルの構築・トレーニング・チューニング・デプロイに関する知識を有するか確認する試験です。
機械学習ソリューションの設計や運用を遂行する能力を試したい開発者やデータサイエンティストの方におすすめの資格です。
日本語で受験するのも可能ですが、今後世界に通用するエンジニアを目指す方は英語での受験にチャレンジしてみましょう。
☆ AWS Certified Machine Learningの資格概要
受験資格 | 開発またはデータサイエンスの担当者で、AWSクラウドを利用した機械学習/深層学習ワークロードの開発・アーキテクチャ設計・実行において1年以上の実戦経験を持つ者 ※推奨能力については公式サイトをご覧下さい |
受験料 | 300ドル |
試験実施日 | いつでも可能(24時間365日受験予約可能) |
試験方法 | ピアソンVUE・PSI・テストセンター・オンライン試験(監督付き) |
試験時間・問題数 | 180分間(多肢選択式65問) |
試験範囲 |
|
合格率 | 非公開 |
公式サイト | https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-machine-learning-specialty/ |
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、機械学習やビッグデータの技術で発展的に(※2)Pythonを扱いたい方におすすめの資格です。
近年、PythonはAI分野に活用され、大きなビジネス市場を形成するのではないかと期待されています。
受験者数も年々増加し、早くも1万人を超える規模になっています。
(※2)Pythonとは……1991年にオランダ人のグイド・ヴァンロッサムによって開発された汎用的なスプリクト型のプログラミング言語です。
日本ではC言語やJavaの方が認識されていますが、これからPythonの需要も高まるとされています。
☆Python3エンジニア認定データ分析試験の資格概要
受験資格 | 特になし(誰でも受験可能) |
受験料 | 一般:11,000円 学生:5,500円 |
試験実施日 | 通年 |
試験方法 | 全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター |
試験時間・問題数 | 60分間(選択式40問) |
試験範囲 |
|
合格率 | 非公開 |
公式サイト | https://www.pythonic-exam.com/exam/analyist |
AI資格一覧(海外)
資格名 | 主催 | 受験料 | 合格率 |
Microsoft Certified: Azure AI Engineer Associate | Microsoft | 21,103円 | 非公開 |
Professional Machine Learning Engineer | Google社(英語のみ) | 200ドル | 非公開 |
海外で活躍したい方はMicrosoftもしくはGoogleが主催するAI資格の取得をおすすめします。
また、企業や大学が提供する機械学習のオンライン教室を利用すれば、エンジニアに必要な能力を短期間で身につけられます。
☆有名なオンライン教室
- Professional Certificate Program in Machine Learning and Artificial Intelligence(MIT主催)
- Machine Learning Stanford Online(スタンフォード主催)
- Certificate in Machine learning(ワシントン大学主催)
- IBM AI Engineering Professional Certificate(IBM主催)
今回は、AI資格にスポットを当てているため、Microsoft Certified: Azure AI Engineer Associateについて詳しく解説します。
Microsoft Certified:Azure AI Engineer Associate
Microsoft Azureはマイクロソフト社が提供するクラウドサービスで、2021年3月時点で世界第2位のシェアを誇っています。
Azureの認定試験は初級者向けのAI-900を始め、4種類存在し、今回紹介する「Azure Al Engineer Associate」は中級者向けの試験です。
本試験は、日本語で受験できます。
また、事前準備として以下の代表的サービスを経験しておきましょう。
- Azure Cognitive Services
- Azure Bot Service
- Azure Cognitive Search
☆Azure Al Engineer Associateの資格概要
受験資格 | AZ-500:Microsoft Azure Security Technologiesの取得 |
受験料 | 一般:21,103円 |
試験実施日 | 通年 |
試験方法 | テストセンターまたは自宅受験 |
試験時間・問題数 | 210分間(問題数は不明) |
試験範囲 |
|
合格率 | 非公開 |
公式サイト | https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/exams/ai-102 |
AI資格を活かした仕事
AI資格を取得したからには、スキルを活かせる仕事に就きたいところです。
そこで、AI資格を存分に活用できる職業を4つ紹介します。
仕事内容についても解説するので、参考にして下さい。
AIエンジニア
AIエンジニアは、AIの専門知識や技術を活用して、AIシステムの開発・学習・分析を行う技術者のことです。
日本ではITエンジニアの方が耳にしますが、AIエンジニアとITエンジニアは異なる職業です。
システムを開発する点では共通する両者ですが、AIエンジニアは主にPythonやC、C++を利用し、ITエンジニアはJavaやC#を主流としています。
また、構築したシステムに学習させ、分析する工程が必要な部分もAIエンジニアの特徴と言えます。
☆AIエンジニアの活躍場所
- AI技術を採用する企業(自動車産業や金融、医療メーカーなど)
- AI関連の教育者(専門学校やIT民間スクールなど)
- 大学や企業の研究員(営利目的のない仕事)
AIコンサルタント
AIコンサルタントは、AIを活用して企業の働き方改革や業務効率の改善をサポートする人材のことです。
AI導入を検討する企業の増加が見込まれる現代、AIコンサルタントがいる企業といない企業では、経営状況に大きな差が生まれます。
実際にAIコンサルタントがどんな仕事をしているか以下にまとめました。
予算設計・運用管理 | 財務データや売上、顧客特性、トレンドを統合・分析して、予算設計や運用管理の提案や支援を行う。 |
マーケティング分析 | クライアントが保有するデータを利用し、統計解析や機械学習のもと、課題を明確にする。(環境構築や運用プロセスの整備などサポートも行う) |
BIツール導入支援 | データ駆動経営の指標となるBIツールの活用提案と導入。(情報の可視化) |
教育への取り組み | 企業内でプログラミングや機械学習の教育を行う。 |
データサイエンティスト
データサイエンティストとは「(※3)データサイエンス力をベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」のことです。
似た職業にデータアナリストがありますが、こちらはデータの収集・分析にとどまるのに対し、データサイエンティストは分析後に課題を解決するところまでが仕事になります。
(※3)データサイエンスとは……アルゴリズムや統計など情報科学理論を活用してデータを分析し、有益な知見を見出すこと
☆データサイエンティストの主な仕事
- 大量のデータを収集し、利用しやすいフォーマットに変換する
- ビジネス課題をデータ主導型の手法を用いて解決する
- Pythonを含むプログラミング言語による作業
- 分析手法に関する最新動向の把握
- IT部門および事業部門とのコミュニケーションとコラボレーション
- 統計情報の的確な理解
AIプランナー
AIプランナーとは「クライアントと技術者の間に立って、新しいビジネスやサービスをマネジメントする人材」のことです。
クライアントと技術者双方からの要望を聞き取るリスニング力や新しいサービスを提案する企画力が必要な仕事です。
☆AIプランナーに必要なスキル
- コンサルティングスキル
- コミュニケーションスキル
- 企画力
- プロジェクトマネジメント力
- AI・データサイエンスに関する基礎知識
- ドキュメンテーションスキル
AI資格取得におすすめの通信講座
AI資格のおすすめ通信講座として「ヒューマンアカデミー」をご紹介します。
- 月々3000円から学べる
- 自宅で学べるオンライン講座
- プログラミング経験不要
このような特徴を持つヒューマンアカデミーのAI入門講座は、世界的AIプロダクトの開発者である、千葉工業大学未来ロボット研究センター所長 古田氏が企画・開発した通信講座です。
AIについて学びたい人はもちろん、AIに代替されない仕事を考える方にも必見の講座となります。
プログラミング経験がなくても問題ないため、AIについて知りたい方の入門としておすすめですよ。
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10年後もAIに淘汰されない職業とは?
AIの発達は、私たちの生活に便利さを与えるだけでなく、日本の労働者不足を解決する糸口となると考えられています。
2015年にオックスフォード大学と野村総研が発表した試算では、将来日本における労働人口の49%がAIやロボットで代替可能になると明記されました。
しかし、少子高齢化が進む日本にとって、AIによる労働者不足の解決は魅力的であるものの、仕事がAIに奪われるといった新たな雇用問題が生まれる可能性があります。
さらに、マッキンゼーの調査「未来の日本の働き方」によると、2030年までに既存業務の27%が自動化され、1660万人の雇用が代替されると予測されました。
そこで、本章では10年後もAIに淘汰されない職業を5つ紹介します。
AIの発達に関係なく、雇用が安定する仕事内容を確認しておきましょう。
介護福祉士
介護福祉士はAIが代替するのに困難な職業の1つです。
人間の身体的・精神的状態を感知するのは、現状AIやロボットでは困難です。
特に心のケアは、機械で処置できるものではなく、人間同士の対話やふれあいの中から改善する必要があります。
「医療行為は人間以外に任せられない」という観念が根付く限りは、介護福祉士がAIに淘汰されることはないでしょう。
社会福祉士
社会福祉士のように相談業務がメインとなる職業はAIに淘汰されにくい職業です。
社会福祉士がAIに淘汰されることはありませんが、AIと共存する形は理想と言えます。
例えば、生活保護費の支給額を計算するといった事務処理はAIを活用し、相談やヒアリングなど細かい判断が必要な作業は人間が担当する形です。
時間効率の悪い仕事をAIに頼ることで、精神的余裕が生まれ、人間を相手にした業務をムラなくこなせます。
中小企業診断士
中小企業診断士はAIによる代替の可能性が0.2%(今後10~20年の数値)と極めて安定した職業です。
AIはコンサルティング業務に不向きなため、中小企業診断士の仕事をAIで代替するのはほぼ不可能です。
人間的思考やヒアリング能力が必須となる職業では、AIの活躍は困難と言えます。
今後、取引相手の表情を読み取り、発言内容を変更するなどの高度なAI技術が誕生するまでは、安泰でしょう。
保育士
保育士はAIとの共存が望まれる職業の1つですが、淘汰される心配はありません。
保育士とAIの共存はすでに「見守りロボット」や「連絡帳アプリ」という形で実証されています。
年々減少する保育士の負担を減らす狙いもありますが、保護者からは賛否の声が届いているようです。
現状、子供の教育をロボットに任せるのはどうなのかという倫理的な問題も解消できておらず、保育士の代わりをAIが担当する日はまだまだ先のことでしょう。
心理カウンセラー(メンタルヘルス・マネジメント)
心理カウンセラーはAIとの共存がすでに実験段階にある職業ですが、淘汰される心配はありません。
人間の悩み事をAIが解決してくれる世界は想像できませんが、心に悩みを抱えた方と心理カウンセラーの橋渡しをAIが担う世界は近づいているようです。
実際に、株式会社エクセリーベは、対話型AIによるメンタルケアサービスの開発に着手し始めました。
最終的に心の病にかかっているか判断するのは、心理カウンセラーや精神科医の仕事ですが、自分が心の病かどうかを知るきっかけとして対話型AIが活躍する日も遠くないでしょう。
10年後にはAIに淘汰される可能性がある職業
本章では、この先10年でAIに淘汰される可能性がある職業を紹介します。
10年後に100から0になるわけではなく、10年かけて徐々にAIへと切り替わっていくため、今後の就職状況にも大きな影響を与えるでしょう。
一般事務員(公務員)
残念ながら企業の一般事務員はAIに淘汰される可能性があります。
理由としては、単純作業やデータ入力をAIに移行することで、企業としての仕事量が減ると予想されるからです。
仕事が減れば、人員削減を検討する企業も増加し、仕事を失う方も現れるでしょう。
しかし、日本の企業は海外企業と比較するとAI導入に消極的とされ、今すぐAIに淘汰されることはないと考えられます。
☆AIに負けない一般事務員
- コミュニケーション能力や協調性などのスキルを身につける
- アイデアを提案するなど考える力を身につける
- クレーム対応力を身につける
銀行員
「AI時代の到来によって、メガバンクでは数万人単位のリストラが実施される」と一時期話題になりましたが、銀行員の人員削減は現実となっています。
単純な数値の計算や書類の整理はもちろん、受付業務もロボットが代替する時代が近づいています。
しかし、当の銀行員は業務の効率化が進み、新たな付加価値が生まれるとポジティブに捉えている方が多いようです。
☆AIに負けない銀行員
- マーケティングスキルを身につける。(プライベートバンカー資格がおすすめ)
- 顧客対応に力を入れる
警備員
警備業界においてAIやロボットの活用は必要不可欠なものになっています。
人間の視野では届かない場所を監視したり、人的ミスを防いだりとAIやロボットに頼らざるを得ない部分が多数あることが理由に挙げられます。
また、24時間監視といった体力・気力の維持が必要なケースもAIの活用が必須です。
しかし、現在の技術では完全なAI化は困難であり、警備員が完全に淘汰されることはないでしょう。
☆人間の警備員が必要な理由
- AI自身ではトラブルを解決できない
- 生体認証が脆弱である
- 電源供給が止まると作動しない
コンビニ店員
2019年横浜市で無人コンビニが本稼働するなど、コンビニ店員の需要は低下の一途を辿っています。
キャッシングはもはやセルフが当たり前になり、コンビニ店員の主な仕事は品だしと客の誘導です。
今後、無人コンビニがどこまで普及するかは不明ですが、1店舗あたりに必要な人材の数は減少するでしょう。
まとめ
今回はAI業界で活躍したい方向けのAI資格を紹介しました。
あらためて、国内で受験できるAI資格は以下の13資格です。
資格名 | 主催 | 受験料 | 合格率 |
G検定 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会 | 一般:13,200円 学生:5,500円 |
68.03%(2024年第2回試験) |
E検定 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会 | 一般:33,000円 学生:22,000円 |
72.61%(2024年第1回試験) |
AI実装検定・S級 | 株式会社EQUATION | 一般:33,000円 ※2022年度改訂 |
非公開 |
AI実装検定・A級 | 株式会社EQUATION | 一般:14,850円 学生:8,250円 ※2022年度改訂 |
74.63%(2020年第2回試験) |
AI実装検定・B級 | 株式会社EQUATION | 一般:9,900円 学生:5,500円 ※2022年度改訂 |
非公開 |
Professional Data Engineer | Google社 | 一般:200ドル | 非公開 |
AWS Certified Machine Learning | Amazon | 一般:300ドル | 非公開 |
Microsoft Certified:Azure Al Fundamentals | Microsoft | 一般:12,500円 | 非公開 |
統計検定 | 一般財団法人「統計質保証推進協会」 | 1級:10,000円 準1級:8,000円 2級:5,000円 3級:4,000円 4級:3,000円 |
1級統計数理:22.5%(2023年度試験) 1級統計応用:23.3%(2023年度試験) 2級:34.1% 3級:75.6% 4級:72.8% ※1級以外は2021年度試験 |
Python3エンジニア認定データ分析試験 | 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 | 一般:11,000円 学生:5,500円 |
不明(2020年に新設された試験のため) |
基本情報技術者試験 | IPA独立行政法人「情報処理推進機構」 | 一般:7,500円 | 47.1%(2023年度試験) |
画像処理エンジニア検定 | 公益財団法人「画像情報教育振興協会」 | ベーシック:5,600円 エキスパート:6,700円 |
ベーシック:68.5% エキスパート:20.2% (2023年度試験) |
ITパスポート試験 | IPA独立行政法人「情報処理推進機構」 | 一般:7,500円 | 50.3%(2023年度試験) |
AIは今後スピードを増して発達すると考えられています。
世界的に遅れている日本も例外ではないでしょう。
将来、AI業界での活躍を夢見る方はぜひAI資格の取得を目指して下さい。
また当サイトでは、AI資格取得にあたっておすすめの通信講座をまとめた記事も掲載しています。
G検定でおすすめの通信講座は以下の記事も合わせて参考にしてください。
→G検定通信講座はこちら