汚れの種類と原因
まずは蛇口の汚れの種類と原因を解説していきます。
清掃方法を早く知りたいと思って本記事をご覧いただいている方も焦らずにこちらからご覧ください。
汚れの種類によって清掃方法が異なるので、自宅の汚れの種類を特定することが重要になります。
お急ぎの方は自宅の汚れの種類が特定出来たら、該当する清掃方法をご覧いただければすぐに対処できます。
水垢汚れ
蛇口の根元が茶色くなっている、白い塊が付着しているといった汚れの原因は水垢です。水垢による汚れは、水道水に含まれるミネラルによって発生します。
水道水にはナトリウムや、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが含まれています。水は放っておくと蒸発しますが、このミネラル分はその場に残ります。それがどんどんと蓄積していくことで水垢ができていきます。
蓄積量が多くなると、白い塊状の厄介な汚れとなるわけです。水垢といえば白いイメージがありますが、なぜ茶色い汚れも水垢と言えるか疑問を持つ方もいるでしょう。
茶色い汚れも水垢だと言える理由は、白い水垢にさまざまな汚れがついて茶色くなっているからです。
洗面台では、化粧をしたり、汚れた手を洗ったりしていると思います。化粧品のファンデーションや、手洗い時の皮脂の汚れなどが水垢に加わることで茶色くなっているのです。
カビ汚れ
蛇口の根元の黒いぽつぽつの点のような汚れはカビが原因となっています。
カビは温度・湿度・栄養の3つの条件が整うことで発生します。ここでいう栄養とは、皮脂や、石鹸カス、ほこりなどの汚れのことを指しています。
温度が20~30度で、湿度が高く、栄養となる汚れがある場合にカビが発生してしまいます。カビは時間が経つとどんどん繁殖して落としづらくなります。
また、カビはアレルギーの原因となる物質で、喘息や皮膚炎を引き起こすこともあります。
このように、健康被害にもなり得るので、カビ汚れを発見した際はすぐに除去するようにしましょう。
錆汚れ
軽く擦っても消えない頑固な茶色の汚れの原因は錆です。
汚れがある箇所に、ヘアピンやカミソリなどの金属製品を置いていませんでしたか。
金属製品を放置していると、「もらい錆」という現象が発生します。水気のある環境で、金属が接触した状態のまま放置すると、片方の金属が錆びてしまいます。
錆汚れも早く対処すれば比較的簡単に落とすことができます。汚れてしまったら放置しないようにしましょう。
また、洗面台には金属製品を放置しないようにして、もらい錆が起こらないようにしましょう。
汚れごとの落とし方
汚れの種類を特定していただいたところで、各汚れごとに清掃方法と清掃に必要な道具を紹介していきます。
強力な洗剤を使った清掃方法もあるので、よく注意して清掃するようにしてください。
軽度な水垢の落とし方
軽度な水垢とは、茶色い汚れなどの塊状になっていない汚れのことを指します。
水垢はアルカリ性の性質をもった汚れなので、酸性の洗剤を用いて中和することで落とすことができます。
ここで紹介する工程で落ちなかった水垢については、この次に紹介する「重度な水垢の落とし方」をご覧ください。
必要な道具
- 酸性洗剤(または、クエン酸、お酢)
- スプレーボトル
- ティッシュ(または、キッチンペーパー)
- 歯ブラシ(または、メラミンスポンジ)
- タオル(または、ふきん)
- ラップ
清掃方法
まず、前準備として酸性洗剤を使う方は酸性洗剤による変色が起こらないか目立たない箇所で確認してください。
変色があった場合は、クエン酸かお酢を使用してください。また、クエン酸、お酢は水で薄めて使用してください。
使う酸性の液体が決まったところで清掃方法を紹介します。
- ティッシュを折り畳み、蛇口の根元に巻きつける
- 酸性の液体をティッシュに吹きかけて染み込ませる
- 根元に巻き付けたティッシュの上からラップをし、乾燥を防ぐ
- 20~30分放置する
- ラップ、ティッシュをはがし、歯ブラシで軽く擦る
- 汚れが取れたら水で汚れを洗い流す
- タオルで水気をとる
重度な水垢の落とし方
先程の軽度な水垢の清掃で落ちなかった頑固な水垢、白い塊になっている水垢は、酸性洗剤で汚れを落としやすくしたうえで、研磨作用を使って落としていきます。
汚れを落としやすくする工程は軽い水垢の落とし方と同じなので、一度実践した方は追加工程に着目してご確認ください。
必要な道具
- 酸性洗剤(または、クエン酸、お酢)
- スプレーボトル
- ティッシュ(または、キッチンペーパー)
- 歯ブラシ(または、メラミンスポンジ)
- タオル(または、ふきん)
- ラップ
- 重曹
- 小皿
- 小さいスプーン
清掃方法
酸性洗剤を使う方は酸性洗剤による変色が起こらないか目立たない箇所で確認し、変色があった場合は、クエン酸かお酢を使用してください。
クエン酸、お酢は水で薄めて使用してください。
- ティッシュを折り畳み、蛇口の根元に巻きつける
- 酸性の液体をティッシュに吹きかけて染み込ませる
- 根元に巻き付けたティッシュの上からラップをし、乾燥を防ぐ
- 20~30分放置する(この間に5、6の工程を済ませておく)
- 小皿に重曹を入れる
- 重曹が入った小皿に水を少しずつ加え、ペースト状になるまで混ぜ合わせる
- ラップ、ティッシュをはがし、重曹ペーストを付けた歯ブラシで軽く擦る
- 汚れが取れたら水で汚れを洗い流す
- タオルで水気をとる
カビの落とし方
カビは微生物による汚れなので、しっかりと殺菌することが重要です。
また、黒く着色しているので洗剤には色を落とす効果も必要になります。
この両方を可能にするのは塩素系漂白剤です。
必要な道具
- 手袋
- マスク
- 塩素系漂白剤
- キッチンペーパー
- ラップ
- 歯ブラシ
清掃方法
※しっかりと換気をしながら作業を行ってください
- 手袋、マスクを着用する
- キッチンペーパーに塩素系漂白剤を染み込ませる
- キッチンペーパーを蛇口の根元に巻きつける
- キッチンペーパーの上からラップをかけ、乾燥を防ぐ
- 30分放置する
- ラップ、キッチンペーパーをはがし、水で洗い流す
- 残った黒カビを歯ブラシでこすり落とす
- 汚れが取れたら水で洗い流す
- 水気を拭き取る
錆汚れの落とし方
錆汚れは研磨作用(けんまさよう)を使って落としていきます。長期間放置して研磨作用でも落ちない錆汚れには、還元型漂白剤を使って落としていきます。
還元型漂白剤を用いると、酸化物から酸素を取り除くことができます。錆は金属の酸化によって発生するので、酸素を取り除くことで元のきれいな状態に戻ります。
清掃方法は研磨で落とすことができない場合は、還元型漂白剤を使うという流れで紹介しています。
長く放置した錆汚れで、簡単に落ちないことが分かっている方は、手順6から実施してください。
必要な道具
- 重曹
- 小皿
- 小さいスプーン
- 歯ブラシ
- 還元型漂白剤(粉末)
- タオル(または、ふきん)
清掃方法
- 小皿に重曹を入れる
- 重曹が入った小皿に水を少しずつ加え、ペースト状になるまで混ぜ合わせる
- 重曹ペーストを付けた歯ブラシで擦る
- 汚れが取れたら水で汚れを洗い流す
- タオルで水気をとる
(ここまでで落ちなかった錆汚れには6番以降を実施) - 還元型漂白剤を新しい小皿に入れる
- 約70度のお湯を少しずつ加え、ペースト状になるまで混ぜ合わせる
- 還元型漂白剤のペーストを汚れた箇所に塗って10分放置する
- 歯ブラシで擦る
- 汚れが取れたら水で汚れを洗い流す
- タオルで水気をとる
こちらの記事でも掃除方法について詳しく解説していますので参考にしてみてください。
汚れを防ぐためにできるお手入れ
蛇口の根元が汚れても清掃で汚れを落とすことはできるのですが、いずれの清掃も手間がかかります。
汚れを防ぐための工夫をすることで、清掃をしなくてよくなる、清掃の頻度を落とすことができます。
そこで、ここでは汚れを防ぐためにできるお手入れ方法を紹介していきます。
汚れを防いできれいな状態を保つことで、毎日気持ちよく洗面台を使うことができます。
水気が残らないようにする
洗面台の根元に発生する汚れの原因は、水垢、カビ、錆によるものだと解説しました。いずれの汚れも水分が原因で発生します。
よって、水分が残らないようにすることでこれらの汚れを防ぐことができます。
使い終わりに水気を拭き取る
洗面台を使って蛇口の根元に水が付いてしまったら、使い終わりにティッシュなどで水気を拭き取るとよいでしょう。
少々手間に感じるかもしれませんが、汚れてしまって面倒な清掃をすることに比べたら簡単に実施できると思いませんか。
また、手間に感じないようにする工夫も大事になります。
例えば、洗面台の近くにティッシュケースを配置しておくとすぐにティッシュを用意することができるので、面倒くささが軽減されるでしょう。
このように、手間に感じないための工夫をすることで簡単に汚れを防ぐことができます。先程の、ティッシュケースを近くに配置するというものは一例ではありますが、効果的なので実践してみてください。
吸水性の高いスポンジを装着する
洗面台の使い終わりに、都度水気を拭き取るのが手間だという方は、蛇口の根元に吸水性の高いスポンジを装着するとよいでしょう。
100円均一などでも、蛇口の根元にフィットするような円形のスポンジが売られているので、簡単に装着することができます。
もちろん、自分で蛇口の形に合わせてスポンジを切るなどしても構いません。少々見た目は不格好になるかもしれませんが、水垢などの汚れを見るよりはましではないでしょうか。
都度、水気を拭くのは面倒くさい、スポンジによる見た目の悪さは気にならないという方にはおすすめです。
水漏れが発生したら修理する
水気を残さないために、都度拭いたり、スポンジを装着したりしても水漏れが発生していては意味がありません。
蛇口の水漏れはDIYでも対応可能で、道具さえあれば簡単に解決することができます。もちろん、簡単に対処できない場合もありますし、DIYに自身がない方もいらっしゃるとおもいます。
そんな時は、水回りの修理業者にご依頼ください。
水回りの修理のプロなので、蛇口に原因がある場合も、蛇口以外に原因がある場合もすぐに解決してくれます。
適正価格でサービスを提供している業者であれば、高額請求になることもないのでいざという時のために、頼れる業者を探しておくことをおすすめします。下記の記事を参考にしてみてください。
まとめ
本記事では、蛇口の根元の汚れの落とし方について解説してきました。蛇口の根元の汚れと一口に言っても、汚れの種類ごとに落とし方が変わってくるので、何が原因で汚れているのかを特定することから始めましょう。
特定することができたら、その汚れに応じた清掃方法を実施していただくことで、きれいな状態に戻すことができます。きれいな状態になったのであれば、汚れを防ぐためのお手入れを実践してきれいな状態を保ち続けてください。
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