洗面台の蛇口の種類
蛇口にはいくつもの種類があり、設置する場所によって適した蛇口や人気の機能などが異なります。また、蛇口の種類ごとにメリットやデメリットにも違いがあるため、蛇口交換をする際には基本的な種類を理解しておくことが大切です。
まずは、洗面台に採用されることが多い蛇口の種類を紹介します。
単水栓と混合水栓
単水栓とは、水を出したり止めたりする機能と、流れる水の量を調整する機能のみがあるタイプです。水もしくはお湯のいずれかだけを出せるものであり、デザインがシンプルで小型のものが多いことが特徴です。浴室や台所などお湯を使用する場所で使われることは少ないですが、水だけを出したい場所で使われています。
また、水漏れといったトラブルが起こった際にも、簡単に交換・修理できることもメリットです。
混合水栓は、1つの蛇口で水とお湯を混ぜて流す仕組みの蛇口です。
洗面台のほか浴室や台所などで使われており、温度や流れる水の量を調整できます。
混合水栓はデザインや機能性、設置する場所などによって種類を使い分けることが一般的です。
さらに、古いタイプの混合水栓をシングルレバータイプの混合水栓に交換するといったことも行えます。
混合水栓で主流になっているのはシングルレバータイプで、従来はシングルレバータイプにもレバーを上げると水が出せるものや、下げると水を出せるものなどいくつかの種類がありました。
しかし、2000年に日本工業規格で定められたため、現在はレバーを上げた際に水を出せるタイプのみになっています。
ワンホールタイプとツーホールタイプ
給水用の穴が洗面台に1つだけ開いているのか、2つ開いているのかによって種類が分かれます。
1つ穴が開いており、1つの穴に蛇口を設置している場合にはワンホールタイプと呼ばれます。
一方、洗面所の天板に蛇口が設置されており、穴が2つある場合はツーホールタイプです。
ツーホールタイプの蛇口は、交換したい蛇口と大きさが合うかどうかをチェックするために、2つの穴の距離を計測しなければなりません。

シングルレバーと2ハンドル
シングルレバーと呼ばれる蛇口は、レバーを左右に動かすことで水とお湯の混ぜる量を調整し、好きな温度にできることが特徴です。
また、ハンドルを上下に動かすことでレバー・ハンドルを上げた際に水が出て、下げれば水が止まるという仕組みで水の量も調整できます。
シングルレバーは水栓そのものに水の量を調整するためのカートリッジが取り付けられているため、レバーひとつで水の量と温度調整できる仕組みです。他の蛇口の種類と比較して、操作が簡単なこともメリットだといえるでしょう。
ツーハンドルは洗面所のほか、浴室で使用されることが多いタイプです。お湯のハンドルと水のハンドルの2つがついており、ハンドルを回すことで水を止めたり出したりします。お湯と水の量を調整して、好きな温度で使用できます。
コンビネーションタイプ
コンビネーションタイプとは、大きめの水栓の取付穴が2つあるタイプでレバーと吐水口が離れています。お湯と水の調整をするハンドルと、吐水口が離れて独立しており、ホースを引き出してシャワーの要領で使用できるものもあります。
シャワーヘッドを引き出して使用できるハンドルシャワーは、洗面台のボウル全体に水を当てられるため、掃除をする際に便利でしょう。
水栓だけを交換したい場合は市販品で交換できるため、交換をする際にさまざまな商品のなかから選べたり費用を抑えられたりすることがメリットです。
ただし、現在使用してる蛇口がツーホールやツーハンドルの場合は、コンビネーションタイプには交換できないケースもあるため注意が必要です。
コンビネーションタイプに交換したい方は、業者に相談してみましょう。
機能性の種類
機能性の種類としては、エコシングル水栓、泡沫水栓、シャワー水栓、センサー式・タッチレス水栓などがあります。
ほかにもさまざまな機能性があるため、種類と特徴を簡単に確認しておきましょう。
エコシングル水栓
一般的なシングルレバー混合水栓の場合、無駄にお湯や水を使用してしまうことが多いです。エコシングル水栓を使うと「カチッ」と音が鳴るため、水とお湯をスムーズに使い分けられ、「お湯を使用している」という意識をもてるためガス代を節約できることが魅力です。
エコシングル水栓は、長期間使用をすればするほど節約効果を得られます。エコシングル水栓にすることによるコストは、長い間使用してガス代を節約することで回収できるでしょう。
泡沫水栓
泡沫水栓は、気泡を含んだ水が出てくるタイプです。
水に気泡が含まれていて肌触りがよく、水が飛び散るのを予防できるため、洗面台の水垢予防につながります。掃除の手間が省けるため、水ハネや水垢に困っている方にお勧めです。
さらに、気泡が含まれているため必然的に使う水の量が減り、節水効果も期待できます。

シャワー水栓
シャワー水栓は、シャワーのようにホースを引き出して使用できるタイプです。
ホースを伸ばしてバケツに水を入れたり、ボウルを洗い流したりする際も便利でしょう。
センサー式・タッチレス水栓
センサー式・タッチレス水栓は、手をかざすと水を出す、止めるといった作業ができます。
一定時間水が流れて自動的に止まるタイプはセンサー式、手をかざして読み取るタイプはタッチレス水栓と言われます。
一定の量の水を出したら自動で止まるため、節水にもつながるでしょう。
手洗いをする際に石鹸がついた手でレバーやハンドルを回す必要がないので、ストレスがなく、衛生的に使えることが魅力です。
ただし、現在では一般的な蛇口と比較すると若干価格が高くなることがデメリットです。
寒冷地仕様
寒冷地仕様は、凍結防止の水抜き栓がついた種類です。
水道が凍る可能性がある北海道や東北、信越などの寒い地域に住んでいる場合は、寒冷地仕様のものを選ぶことが大切です。
ユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザインは回転機能が付いており、水が出る場所を回転させられます。上に向けることでコップを使用しなくても、うがいできることがメリットです。
例えば、小さい子どもは手を使ったりコップを使用したりするのが難しかったり、コップを置く場所を確保しなければならなかったりするため、特に子どもがいる家庭におすすめです。
浄水機能
浄水機能がついた蛇口も販売されています。洗面台で水を飲むことは少ないですが、うがいをする際の水にもこだわる方におすすめです。
パイプの部分に浄水カートリッジがついている種類と、シンクの下に専用の装置を設置するビルトインタイプの2種類に分かれます。
洗面台の蛇口を交換するタイミング
蛇口は何十年も使えるものではなく、寿命があります。そのため、一定期間使っている蛇口は水のトラブルが起こりやすかったり、水が使用できなくなったり、高額な修理費用がかかったりするリスクがあります。
蛇口の寿命や耐用年数は10年ほどと言われており、設置後10年以上経っている場合には蛇口を交換しておくと安心でしょう。
10年以上使っていても、壊れた部分だけを修理すればよいと考えるケースが多いですが、10年以上使ってると部品が生産終了になることがあります。寿命が近くなっている、もしくは10年以上使っている場合は部品の在庫も少なくなっており、取り寄せにも時間がかかるほか入手できないこともあります。
さらに、規格が変更され生産が終了していた場合、修理はできず必ず交換しなければなりません。設置後10年未満で水のトラブルが起こった場合には、壊れている部品だけを交換すれば問題ありませんが、10年以上使用している蛇口は壊れた部品だけを交換しても他の部分にトラブルが起こる可能性が高いです。
洗面台の蛇口のトラブルとして多いのは、水漏れとレバーハンドルの動きが悪くなる、水量が調整できないなどが挙げられます。
水漏れが起こっている場合は取り付けてから10年ほどであれば部品が劣化している可能性が高いでしょう。そのため、パッキンを交換するだけで水漏れが直ることがあります。ただし、10年以上経過している場合は蛇口の交換を検討しましょう。
レバーハンドルの動きが悪い場合は、部品が劣化している、ネジが緩んでる、内部がサビついているといった原因が考えられます。ネジを締めたり部品を交換したりするほか、内部が錆びている場合は蛇口の交換をするのがおすすめです。
水量調整ができない場合は、経年劣化している可能性が非常に高いため、蛇口を交換する必要があります。また、水道管の点検もしておくと安心でしょう。
洗面台の蛇口の選び方
洗面台の蛇口は、現在は混合水栓が主流です。
これまではツーハンドルタイプが使用されることが多かったものの、現在はキッチンと同様に使用しやすいレバーハンドルを選ぶケースが増えています。
洗面台の蛇口を選ぶ際のポイントはいくつかありますが、シャワーホースを設置するかどうかで選ぶと良いでしょう。毎日顔や手を洗うときに、シャワーホースを使用する可能性は低いですが、じょうろ・バケツに水を汲む場合はシャワーホースが付いていると便利です。
また、ツーハンドルよりもシングルレバー混合栓のほうが操作しやすく、小さい子どもがいる家庭におすすめです。
さらに、シャワーホースタイプの蛇口は、洗面所の掃除をしやすいでしょう。
なお、蛇口そのものについては、品質やデザイン、機能性、洗面ボウルと合わせられるか、費用などのポイントから選びますが、自分が求めるデザインや品質、機能性を明確にすることが重要です。蛇口のデザインだけを見て決めないようにしましょう。
例えば、コンパクトでシンプルなデザインの蛇口が良いと考えていても、洗面所の空間そのものがコンパクトでシンプルでなければマッチしません。高級感がある個性的なデザインの蛇口を選んだ場合も、洗面所のデザインと合っていないと使うたびに違和感を覚えるでしょう。
使い勝手やデザインは、洗面所の空間やライフスタイル、家族構成などの要素も加味して検討する必要があります。
洗面台の蛇口を交換する前に確認すること
洗面台の蛇口を交換したいと思っても、どのようなタイプにでも交換できるわけではありません。取付穴のサイズや蛇口の種類などを詳しく確認することが大切です。そこで、洗面台の蛇口を交換する前に必ず確認すべきことを紹介します。
使っている蛇口の種類
蛇口は種類によって取り付け穴の数が決まっているため、蛇口の種類が異なると取り付け穴の数が合わず交換できないことがあります。
ワンホールタイプの穴の大きさは、それぞれのメーカーで共通しているため、すぐに交換できます。ツーハンドルタイプからレバータイプ、レバータイプ同士、ツーハンドルからツーハンドルに交換する場合も、ツーホールタイプ同士であれば交換できます。
ただし、ツーホールタイプからコンビネーションタイプへは交換できないため注意しましょう。
交換する蛇口は、現在使用している蛇口と同じメーカーや型番を選択すると比較的作業が簡単に行えます。
洗面台の蛇口のメーカー名や品番を確認する場合は、本体の根元にある刻印やラベルをチェックしましょう。また、蛇口の取扱説明書がある場合は説明書にも記載されています。
取付穴のサイズや穴心間の長さ
自分が使用している蛇口の種類が確認できた後は、取り付け穴のサイズと、穴心間の長さを測ります。穴が2つある蛇口は、2つの穴の中心の長さを測ります。
交換する蛇口は、取り付け穴のサイズに合うものを選びましょう。
基本的に、洗面台のメーカーと同じメーカーのものを選ぶと安心です。
蛇口の取付穴に適合するアダプターを設置すれば、取り付け穴のサイズを調整できるため、アダプターを使用すると設置できることがあります。
取付穴のサイズが大きいものの、どうしても使いたい蛇口があるときはアダプターの設置も検討しましょう。
排水栓の形状
洗面台には、洗面ボウルにお湯をためる際の排水栓が存在します。排水栓の形状はポップアップ式とワンプッシュ式、古い洗面台はゴム栓になっています。
ポップアップ式とは、ホップアップ棒を押すことによって洗面器の排水栓が開いて、ポップアップを引くと排水栓が閉じる仕組みです。
ワンプッシュ式は、ポップアップ棒を1回押すと洗面器の排水栓が開いて、もう1度押すと閉じます。ゴム栓は、その名の通りゴムの栓で排水栓を塞ぎます。交換する場合には、同じ種類のゴム栓を使用しなければなりません。
ほかにも、ポップアップ穴がないタイプもあります。排水栓が洗面台に設置されている場合には、ポップアップ穴なしのものを選びましょう。
現在ではワンプッシュ式が主流ですが、ポップアップ式からワンプッシュ式へは必ず交換できるわけではありません。
ツーホールタイプのポップアップ棒用の穴の位置はメーカーごとに違いがあるため、洗面台と同じメーカーのものと交換する必要があります。
洗面台の蛇口の交換に必要な工具
初めて蛇口の交換をする方は、交換に必要な道具を準備しておかなければなりません。
交換作業を開始した後に必要な道具がないと、スムーズに交換作業ができないため、通販サイトやホームセンターで購入しておきましょう。必要なものとしては以下が挙げられます。
- モンキーレンチまたはウォーターポンププライヤー
- 六角レンチまたはプラスドライバー
- シールテープ
- マイナスドライバー
- 水栓レンチ
- バケツと雑巾
モンキーレンチまたはウォーターポンププライヤーは、単水栓以外を交換する場合に必要です。
また、ナットを回して閉める際にも使います。モンキーレンチを買う際には、最大口開がナットのサイズよりも大きいかどうかをチェックしましょう。
六角レンチまたはプラスドライバーは、洗面所に直接取り付けるタイプの蛇口交換をしたい場合に必要です。蛇口のネジを回す際に使用するため、ネジが削れないよう、ネジのサイズに合ったものを選びましょう。
シールテープは、壁付タイプと単水栓の水漏れ予防に使用します。マイナスドライバーは、作業する前に止水栓を閉める際に使いますが、ハンドルタイプの止水栓には不要です。
水栓レンチは、蛇口の種類によっては必要になる道具です。壁付きの単水栓の設置や取り外しに使用する道具で、水栓に引っ掛けて回すとスムーズに蛇口の設置や取り外しを行えます。また、水栓レンチは樹脂で覆われているため、水栓に傷をつけずに作業できることが特徴です。
なお、蛇口交換する際は、蛇口の配管内部にあった水が流れて洗面台周辺が濡れることがあります。そのため、バケツや雑巾も準備しておきましょう。
洗面台の蛇口の交換手順
洗面台の蛇口交換は、次の手順で行います。
- 作業の前に周囲が水浸しにならないよう止水栓を閉める
- 水とお湯の給水管を外す。溜っている水がこぼれるので雑巾で受ける
- ドライバーやスパナを用いて蛇口を固定している台座やアダプターを外す
- 蛇口を台座から外し、台座も台から外す。
- 水道管につながった管と共に持ち上げて古い蛇口を取り外す
- 止水栓を確認し、逆止弁を取り外す
- 接続部分に古いパッキンがついていたらきれいにする
- 止水栓を取り付け
- 新しい台座を取り付け、上から蛇口を取り付ける
- 蛇口の根本と台座を合わせてネジで固定
- 新しい逆止弁に水道から伸びたホースを取り付ける
- パッキンは新しいものに交換
- 止水栓を開けて水とお湯が吐水されるか確認
洗面台の蛇口交換の作業する前に、周囲に水が流れないように止水栓を閉めます。水道の止水栓を閉める場合は、時計回りに閉めましょう。水栓を閉めないと蛇口を外した際に水が吹き出し、水浸しになるため、蛇口交換作業をする際には必ず止水栓を閉めます。
次に、お湯と水の給水栓を外しましょう。給水栓に残っていた水が溢れるため、雑巾で拭きます。そして、スパナやドライバーを使用して蛇口を固定していたアダプター、プレートを外します。アダプター、プレートの形によっては、水栓レンチと呼ばれる専門の道具を使用しなければなりません。
次は、蛇口本体を台座から外しましょう。蛇口の根元には六角レンチ用の穴があるため、緩めて外します。台座もドライバーを使用して台から離しましょう。
また、水道管に繋がっている管も一緒に持ち上げ、古い蛇口を外します。止水栓を確認して逆止弁を取り外し、接続している部分に黒いパッキンが付いている場合には綺麗にします。新しい止水栓にシールテープを貼り付けて、止水栓を取り付けます。
新しい台座を取り付けて上から蛇口を設置しましょう。最初に取付穴に新しい台座を取り付け、台座を固定してから、穴に給水ホースを通して洗面台の下まで通します。シャワーノズルを含め、全部の管は台座の中に収納します。蛇口の根元と台座を合わせネジで固定したら、新しい逆止弁に水道から伸びているホースを取り付けます。
パッキンを新しいものに交換して、止水栓を開けましょう。お湯と水が流れて出てくれば、交換作業は完了です。
洗面台の蛇口の交換をプロに依頼したほうが良い場合
コンビネーションタイプの蛇口の交換は難しく、自分で交換をしても水漏れといったトラブルが起こることが多いです。また、使っている蛇口がつくハンドルや台付きタイプの場合はコンビネーションタイプに交換できないことがあるため、交換できるかどうか業者に相談する必要があります。
自分で交換作業をするとパーツが劣化し、洗面台周辺の水漏れが起こったり寿命が短くなったりする可能性があります。特に、ポップアップ式の排水栓からワンプッシュ式の排水栓に交換する際は、配管用の穴のサイズや引き出し棒の穴の角度などを確認しにくいでしょう。
また、蛇口交換を検討している理由が水漏れの場合は、部品の劣化やナットの緩みが原因のことが多いです。パッキンといった部品を交換するだけでよく、蛇口の交換が不要なケースも少なくありません。
自分で交換してから不具合が生じることが多いため、自分で交換する自信がない方や、どの蛇口が良いのか判断できないときは、業者に依頼するのがおすすめです。自分で交換して業者に修理してもらうといった二度手間を防げるでしょう。
まとめ
洗面台の蛇口にはいくつかの種類がありますが、使い勝手が良いシングルレバー混合栓を選ぶことが多いです。
蛇口は使用してから10年以上が経っていると寿命を迎えており、水漏れやハンドルレバーの不具合、温度調整ができないといったトラブルが起こることがあります。そのため、トラブルが起こったときは洗面台の蛇口の交換が必要です。
また、洗面台の蛇口の使い勝手が悪い、機能性が高いものに交換したいという方も多いのではないでしょうか。商品選びや取り付け方法を確認し、必要な道具を揃えれば自分で交換することも可能です。
しかし、やり方を誤ると想定していなかった箇所で水のトラブルが起こったり、蛇口が壊れたりするため注意しなければなりません。
自分で蛇口交換が難しいと感じたときには、無理にチャレンジをせず、水回りのトラブルに対応している専門業者に相談しましょう。
おすすめ業者4選
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
PR