蛇口交換はどこに頼むべきか
結論から申し上げますと、費用を抑えたい場合は蛇口をDIYで交換するのが一番です。自分で作業するので人件費がかからず部品代だけで交換できるためです。
しかし、ほとんどの人は蛇口交換の経験がなく、自分で交換することに不安を覚えると思います。そういった方は、DIYよりは費用がかかりますが水道業者に依頼するとよいでしょう。
水道業者は水回りのトラブルを解決するプロなので、高い技術力を有しており丁寧かつ迅速に蛇口を交換してくれます。
ただし、水道業者の中にはトラブルに対して、高額な料金を請求する悪徳業者も存在するので信頼できる業者の見極めが重要になります。
信頼できる業者の選び方については本記事の後半にて解説しておりますので、ぜひご確認ください。
蛇口交換の依頼先4種類の特徴と相場
それでは、蛇口交換の依頼先4種類について、各依頼先の特徴や料金相場を併せて解説していきます。
- 管理会社・住宅会社
- 蛇口メーカー
- ホームセンター
- 水道業者
人によっては水道業者ではなく他の依頼先の方が向いていることもあるので、自分に合っているかどうかを考えながらご覧ください。
管理会社・住宅会社
賃貸住宅にお住みの方も、持ち家にお住みの方もまずは管理会社・住宅会社に連絡して、契約内容や対応について確認してください。賃貸住宅にお住みの方は、「自己負担金が発生するか」、「管理会社・大家さん指定の修理業者はあるか」をご確認ください。基本的に、故意に壊したという訳でない限り修理費用を払う必要はありません。
ただし、賃貸契約の内容によっては自己負担金が発生する場合があります。
また、修理について、管理会社が自ら修理に来てくれたり、業者に連絡してくれたりすることもありますが、自分で修理業者に依頼しないといけない場合もあります。その際、管理会社・大家さんが指定する業者でないと修理料金が自己負担になることもあるので、よく確認しておきましょう。
持ち家にお住みの方は、住宅会社向けの特別保証により無料修理になることがあります。トラブルの内容を話して、適応される保証などはないか確認してみましょう。
自分で自由に修理業者を選択したいとき、また無料修理になる保証がなかったりする場合は、以降で紹介する依頼先の中から自分に合った依頼先にご連絡ください。
蛇口メーカー
蛇口メーカーとは、「TOTO」や「LIXIL」のように蛇口を製造している会社のことで、蛇口の修理・交換も受付けています。使用している蛇口がどのメーカーの製品か、品番は何かは蛇口本体の根元にあるラベルや取扱説明書、保証書などに記載されているのでご確認ください。
交換が必要と思っていても修理のみでトラブルが解消することもあるので、蛇口交換の依頼時は品番を伝えるとスムーズに話が進みます。
特徴
メリット
蛇口メーカーは、蛇口を製造した会社なので蛇口に関する知識が豊富です。発生しているトラブルの内容から、どの部品が原因でトラブルが発生しているのかをすぐに解明してくれます。
もしも修理で解決するトラブルであった場合、蛇口の購入時期やトラブルの内容によっては保証が適用され、無料対応になることもあります。保証書が手元にない場合でもメーカーに問い合わせれば、保証の有無について分かることがあるので問い合わせだけでもしてみることをおすすめします。
デメリット
蛇口に関する知識が豊富であることから、トラブルの原因が蛇口にある場合は安心して作業を任せることができるのですが、蛇口以外に原因があった場合は蛇口メーカーでは対応できない可能性があります。
発生しているトラブルの原因が配管にあった場合は水道業者にも連絡が必要になるかもしれません。そうなると、メーカーに点検料金を、水道業者に修理料金を払う必要があるので費用が高くなってしまいます。
また、トラブルへの対応に時間がかかることが多いので緊急のトラブルにお困りの方にはおすすめできません。
相場
蛇口の種類 | 費用相場 |
---|---|
ワンホール混合水栓(台付) | 17,000円~ |
ワンホール混合水栓(壁付) | 14,000円~ |
ツーホール混合水栓(台付) | 17,000円~ |
ツーホール混合水栓(壁付) | 18,000円~ |
※表示価格は技術料、部品代、訪問料金込みの価格です。
ホームセンター
「DCMグループ」や「コメリ」のようなホームセンターでも蛇口の修理・交換を受付けています。
蛇口交換の特徴はホームセンターという括りで解説し、料金については「DCMグループ」、「コメリ」、「カインズ」、「コーナン」の大手4社の料金を紹介していきます。
特徴
メリット
ホームセンターは全国各地に店舗を構えており、気になっている商品は実際に手に取って確認できるので、使用状況を想像しやすくなっています。
店員さんのアドバイスを受けることができるので、購入を検討していた商品よりも良い商品を見つけられるかもしれません。
また、ホームセンターは商品の仕入れ時に大量に注文するため、仕入れ単価を抑えることができます。その結果、定価の半額以下のような激安の価格でお客様に販売しているので、蛇口交換時には商品価格を抑えることができます。
デメリット
欲しい商品が店頭に並んでいればそのまま購入して交換も依頼することが可能ですが、商品が店頭にない場合は取り寄せになってしまうので、交換まで時間を要してしまいます。取り扱っている商品数も多くはないので、欲しい商品がないこともあり得ます。
施工に関しても、技術力は担当のスタッフによるので、必ず安心できるとは言えません。もしも、知識や経験が浅い方が担当になり誤った施工をしてしまうと、すぐにトラブルが再発したり別の箇所に被害を与えたりしかねません。
DCMグループの蛇口交換料金
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
単水栓の交換 | 6,800円~ |
壁付混合水栓の交換 | 8,800円~ |
浴室シャワー水栓の交換 | 8,800円~ |
ワンホール混合水栓の交換 | 14,300円~ |
※点検口の状況により別途お見積もり
※商品代、部品代、処分料は別途必要になります
コメリの蛇口交換料金
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
単水栓の交換 | 9,000円~ |
シャワー付混合水栓の交換 | 10,000円~ |
デッキタイプ混合水栓の交換 | 13,000円~ |
※部品、本体代が別途必要になります
カインズの蛇口交換料金
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
浴室混合水栓の交換(台付き型) | 9,800円 |
洗面化粧台用混合水栓の交換 | 9,800円 |
キッチン用混合水栓の交換(ワンホール型、台付き型) | 9,800円 |
※表示価格は標準工事料金(処分費込み)の価格です
※商品代は別途必要になります
コーナンの蛇口交換料金
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
単水栓の交換 | 8,800円 |
壁付混合水栓 | 8,800円 |
洗面化粧台用水栓 | 11,000円 |
カウンタータイプ水栓(浴室用、台所用) | 16,390円 |
※部品、本体代が別途必要になります
関連記事:ホームセンターに蛇口交換を依頼すべき?料金相場や業者選びのポイント
水道業者
水回りのトラブルを解消するとなれば、水道業者が一番に思いつくのではないでしょうか。
蛇口の修理・交換だけでなく水回りのトラブル全般に対応しています。サービスの内容や料金設定は業者によって異なるので、自分に合った業者に依頼するようにしましょう。
特徴
メリット
水道業者は水回りのトラブルを解決するプロで、蛇口の修理・交換にも対応しています。水回りに関して幅広い範囲の施工が可能なので、配管が原因で発生したトラブルでもそのまま対応してもらえます。
基本的に営業時間内であればすぐに対応してくれ、24時間営業や土日祝日も営業している業者もあるので、緊急のトラブルでもすぐに解決してくれます。
その他にも、地域密着で迅速な対応が可能であったり、充実したアフターフォローがあったりと業者ごとに強みとするサービスが異なるので、自分に合った業者を見つけることも可能です。
デメリット
業者の中には発生したトラブルに対して必要以上の施工を行い、高額な料金を請求するケースもあります。どんなことでもトラブルはつきものですし、ほとんどの蛇口修理交換業者でこのようなことはありませんが、相見積もりをするなど相場や作業内容を事前に把握することで防ぐことができます。
このような悪徳業者に依頼してしまわないようにするには業者の選定が必須ですが、業者の数が多いため選定に時間がかかります。しかし、一度優良業者を見つけることができれば、以降の水回りのトラブル時にも安心して依頼することができます。信頼できる業者の見分け方もあるので、業者選定の手間を軽減することもできます。
相場
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
単水栓交換(壁付) | 8,000円~12,000円 |
単水栓交換(デッキ式) | 8,000円~12,000円 |
混合水栓交換(壁付) | 10,000円~14,000円 |
混合水栓交換(デッキ式) | 10,000円~14,000円 |
混合水栓交換(ワンホール) | 10,000円~14,000円 |
※部品代が別途必要になります
蛇口交換はDIYで費用を抑えよう
これまでは、蛇口交換の依頼先ごとの特徴を紹介してきましたが、実は蛇口交換はDIYも可能です。DIYに必要な道具を揃えておけば、新しい蛇口を用意するだけで交換できます。自分で作業するので、蛇口交換の手間と時間はかかりますが、一番費用を抑えることができます。
ここでは、DIYの蛇口交換に必要な道具やDIYの注意点を解説しています。蛇口交換以外にも簡単な修理なら部品を用意するだけで自分で対応できるようになるので検討してみてください。
DIYに必要な道具
DIYの蛇口交換に必要な以下の通りです。100円均一でそろえて費用を抑えることもできますが、道具は品質がとても重要になるので、ホームセンターや通販での購入をおすすめします。
- モンキーレンチ…カートリッジ押さえの取り外し、接続ナットの取り外し、壁付水栓固定脚部のナットの取り外しなど
- プラスドライバー…ハンドル固定ネジを外すなど
- マイナスドライバー…止水栓の開閉、固い部品の取り外しなど
- 精密ドライバー…キャップの取り外し、パッキンの取り外し、ゴミの除去など
- 六角レンチ…レバーハンドルの取り外し、水栓本体の固定、水栓本体固定アダプターの固定など
- ウォーターポンプフライヤー…レンチが使えない固定ナットの取り外し、固着した部品を引っ張るなど
- 平らな金属の板…ストレーナーを外すなど
- ラジオペンチ…手が入らない箇所にある部品をとる、手で掴めない部品を取るなど
- 金槌…固着したナットを叩く、固着した部品を叩いて外す、なめたネジの対処など
- パイプレンチ…水栓本体の固定、なめたナットを回すなど
- 蛇口専用工具…水栓本体の固定、本体下部の固定ナットの締め付け、特殊なナットの取り外しなど
※蛇口専用工具は蛇口の種類により異なるので、交換予定の蛇口に応じてご用意ください
DIYの注意点
DIYでの修理・交換は、被害が大きくなる可能性があります。
正しい手順で施工しないと被害が悪化して、より大きなトラブルに発展してしまうかもしれません。
「止水栓を回して水を止める」などの施工中の注意点については、施工方法を紹介するサイトに書かれているので心配ないと思います。
しかし、施工の前段階の注意点については、気が付かないうちにやってしまいがちです。ここでは、施工前の注意点について解説しているので、よく確認して施工に臨んでください。
賃貸の場合は大家さんに確認を取ろう
もし、あなたが賃貸住宅にお住みの場合は大家さんへの確認が必須です。
依頼先の一つの管理会社・住宅会社の特徴の解説でも述べたように、故意に壊したのではない限り、基本的に修理料金を支払う必要はありません。自分で修理を依頼する必要がある場合でも、指定の業者があるかもしれないのでよく確認してください。
また、使い勝手が悪いなどの自己都合で交換したい場合も、自費で対応することを前提に大家さんの許可が必要になります。今の賃貸を退去する際には原状回復のため元の蛇口に戻さなくてはいけない可能性もあるので、戻す必要がある場合は、交換前の蛇口も丁寧に保管しておきましょう。
蛇口の種類を確認しよう
蛇口は基本的に同じ種類のもの同士でないと交換できません。
あらかじめ使っているの蛇口の種類についてよく調べて互換性のある商品を買わないと、交換できずに無駄な出費をすることになります。
蛇口の種類は基本的に次の3つの観点で大別することができるので、自宅の蛇口がどの種類になるか確認してみてください。
- 目は、水とお湯の切り替え可能かどうかです。切り替え不可で、水かお湯のどちらかしか出ないものを単水栓といい、切り替え可能で水温を調整できるものを混合水栓といいます。
- 目は、水量・水温調整手段がハンドルかレバーかです。単水栓はハンドル、レバーいずれも1つのみです。混合水栓はレバーなら1つだけですが、ハンドルの場合は、水用のハンドルとお湯用のハンドルの2つが付いています。
- 目は、設置箇所が壁付か台付かです。また、設置面の給水用の穴の数にも違いがあり、穴の数が一つのものをワンホール、2つのものをツーホールといいます。
以上の3つの観点から、自宅の蛇口の種類を確認することができたら、同種類の蛇口の中から同じ商品か互換性のある商品をお探しください。
例えば、ツーホールの蛇口であれば、穴の大きさや、穴と穴の距離が合っていないと取り付けられないなど、種類ごとにも細かな注意点があるのでよく確認して商品をご購入ください。
信頼できる業者の選び方
最後に、信頼できる業者を選ぶためのポイントを2点解説していきます。
水回りのトラブルは頻繁に起こるものではないので、水回りの修理に関する知識のない人がほとんどだと思います。悪徳業者はそこを悪用して、必要以上の施工を行い、高額な施工料金を請求します。
このようなことにならないためにも、業者選びにおいて悪徳業者を避けることは非常に重要になります。
ここで紹介する2点のポイントはどちらも難しいことではないので、水道業者に修理を依頼する際にはぜひご活用ください。
適正価格でサービスを提供している業者に依頼しよう
蛇口交換にかかる費用はある程度相場が決まっています。この相場に近い価格でサービスを提供している業者は高額な請求になる可能性が低いので依頼を検討してもよいでしょう。インターネットで業者を探したり、ポストに投函されたチラシを見たりすると、相場よりもかなり安い価格でのサービス提供を謳う業者を一度は見たことがあると思います。
しかし、業者も商売でやっているので企業の維持のためには人件費などの費用を回収しつつ、利益を上げなくてはいけません。相場よりもかなり安い価格を広告していても、どこかで利益を取らないと企業を存続していくことは不可能なのです。
そこで、利益を上げるために必要以上の作業を行い、高額な作業料金を請求するという事態が発生してしまいます。もちろん、相場より安い価格でサービスを提供している業者も存在します。そういった業者は無駄な費用を削減するなどの企業努力からお客様に還元しているので、相場から大きく外れることはありません。
あえて相場より高い業者に頼む必要はありませんし、相場よりも安すぎる業者は利益を取るために広告している料金から大きく変動しかねません。よって、依頼する際には、相場に沿った適正価格でサービスを提供している業者に依頼するのがベストとなります。
相見積もりをとろう
良さそうな業者を見つけることができたら、最低でも3つの業者と相見積もりをして、料金や施工内容を比較しましょう。見積もりの方法は、現地見積もりでも、インターネットで写真を提出しての見積もりのどちらでも構いません。ただし、インターネットのみで見積もりをしている業者はまだ少ないので、正確な見積もり料金を知るためには、現地での見積もりを依頼することが多いと思います。
現地で見積もりを依頼する際は「見積料」、「出張料」、「キャンセル料」が無料で対応してくれる業者に依頼すれば不意な費用もかからないので安心です。見積もりの際に、見積内容に関して説明をしてくれますが、相見積もりをしないと1つの業者の判断しか知ることができません。
適正価格か、修理内容に過不足がないかどうかの判断がつかないので、少なくとも3つの業者からの見積もり結果を聞き比較することで、いい業者を見つけることができるでしょう。
また、信頼できる業者を見つけることができたら、今後の水回りのトラブルの際にもお世話になると思います。なので、スタッフの対応が丁寧かどうかも併せて検討することをおすすめします。
まとめ
本記事では、蛇口交換はどこに頼むべきかという疑問を解消するために、蛇口交換の4つの依頼先の特徴を挙げて解説してきました。
総合的に判断すると、水道業者への依頼がおすすめです。水回りのトラブル専門で解決しており、トラブルの対応範囲も広いので安心してご依頼いただけます。水道業者の中には、トラブルの内容に対して高額な金額を請求する悪徳業者がいるので注意が必要です。
しかし、信頼できる業者の選び方を抑えて業者に依頼していただければ、高額請求に合う確率をぐっと下げることができます。また、蛇口交換の費用を抑えたい方は、DIYでの蛇口交換が一番費用を抑えることができます。必要な道具さえ揃えてしまえば、部品代のみの負担でトラブルを解決できますし、水回りに関する知識が身に付きます。しかし、DIYは自己責任なうえ、失敗すると被害が拡大してしまうので、無理のない範囲で行うようにしてください。
DIYは難しいと感じる方や時間がないという方は、ぜひ水道業者にご依頼ください。
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