水道からポタポタ水漏れしていたら応急処置
水漏れしたらまず止水栓を閉める！
蛇口からポタポタと水漏れしているときは、焦らず応急処置をしましょう。
まずはじめに水を止めます。
キッチンであればシンクの下に止水栓があるので、それを閉めましょう。
止水栓には、手で回せるタイプやマイナスドライバーで回すタイプがあります。
止水栓が見当たらない場合は元栓を閉める必要があります。
外にある元栓には水色のフタがついており、「量水器」や「止水栓」と書かれています。
開けると水道メーターと止水栓が入っており、こちらも手で回すタイプとマイナスドライバーで回すタイプがあります。
ただし、元栓を閉めると水漏れしている箇所だけでなく、建物全体の水が使えなくなってしまうので注意しましょう。
また、水抜き装置を使えば元栓閉めるのと同様の効果があります。(設置されている建物に限る)
水抜き装置の操作盤はキッチン付近の壁にあり、「給水／水抜」のボタンを押すことで、室内から簡単に水抜きすることが可能です。
止水栓を閉めてからの処置
止水栓を閉めたあとは、水漏れの原因をつきとめていきます。
蛇口から水漏れしている場合、原因は大きくわけて2つあります。
それは、「ナットのゆるみ」と「パッキン・バルブの劣化」です。
緩んだナットを締める
蛇口にはナットやネジが使われています。
そこが緩んでいることが原因で水漏れが発生している場合があるので確認してみましょう。
大きな地震があったときなどは各部が緩んでいる可能性もあります。
劣化したパッキン、バルブの交換
蛇口の内部には、気密性を高めるためのパッキンや、水量調節をするバルブ等の消耗品があります。
蛇口から水漏れする場合は、このような部品の劣化や故障が原因であることがほとんどです。
これらの部品の耐用年数はおよそ10年と言われており、劣化した部品は交換する必要があります。
水道の原因不明の水漏れの対応手順
身に覚えがない高額な水道代を請求されたとき「もしかして水漏れかも…？」と不安になると思います。
このようなときは水道メーターを確認して水漏れをチェックしてみましょう。
水道メーターを確認しながら水漏れ箇所を見つけていくこともできますが、一か所ずつ探していくのは大変なので、水漏れしやすい場所について解説します。
目に見えないところで水漏れしている場合は業者に依頼して調査してもらいましょう。
業者が行う調査内容や費用についても解説していくので依頼する際の参考にしてください。
1.水道のメーターボックスで水漏れの有無を確認
水漏れの有無を確認したり、水漏れ箇所をつきとめるには、水道メーターを見るのが効果的です。
水道メーターの見方
屋外に設置された水色の水道メーターボックスを開けると、水道メーターを確認することができます。
メーターには下記のことが表示されています。
- 立方メートルの数字盤
- ットルの針
- リットルの針
- パイロット
立方メートルの数字盤
立方メートルの数字盤に表示されている白い数字は、水道料金の計算に使われます。
検針日のメーター数値から前回の検針日の数値を引いた数が、その月の水道の使用量になります。
1リットルの針
1リットルの赤い針が10周回ると10リットルの針が1周します。
10リットルの針
10リットルの赤い針が1周すると立法メートル数字盤の0.1㎥の位が1つ増えます。
（100リットルの針がある機種の場合は、その目盛りが1つ進みます）
パイロット
水漏れが発生しているかどうかはパイロットを見ると判断できます。
家の蛇口をすべて閉めて、水をまったく使っていない状態にしているのにパイロットが回っていれば、どこかで水漏れが発生している可能性があります。
水漏れ箇所の見つけ方
１．すべての止水栓を閉める
止水栓の主な場所は以下の通りです。
- キッチン
- 給湯器
- 洗面所
- トイレ
- シャワートイレ（温水洗浄便座の給水部分）
2．パイロットを確認する
- パイロットが回る場合
止水栓がない蛇口、外水道、壁や地面に埋設された水道管などから水漏れしている可能性があります。 - 回らない場合
どこかの止水栓の先で水漏れしている可能性があります。
止水栓から先の水漏れ確認方法は次項で解説します。
3．一か所ずつ止水栓を開けてパイロットを確認する
止水栓を開けてパイロットが回るようであれば、止水栓から蛇口までの間で水漏れしていることになります。
この方法でそれぞれの場所をチェックしていきます。
2.水漏れ箇所と原因を特定
水漏れしていそうな箇所をひとつずつあたっていくのは大変だと思いますので、ここでは水漏れしやすい場所やその原因について解説していきます。
最も水漏れしやすい場所はキッチン
水漏れのケースで一番多いのがキッチンの蛇口です。
蛇口の耐用年数は約10年と言われていますが、使用頻度が高いキッチンでは劣化が早まることがあります。
蛇口の中には、複数の内部パーツがあり、これらは徐々に劣化していきます。
それを放置していると、破損する原因になってしまいます。
トラブルを事前に防ぐためにも、パーツの寿命が来る前に早めに新しい部品に交換することをおすすめします。
浴室の水漏れ
キッチンにつづいて水漏れしやすいのが浴室です。
こちらも使用頻度は高めなので、「シャワーヘッド」や「水道の蛇口」からポタポタとした水漏れが多く、なかなか気づきにくいと思います。
水漏れに気付いても、少量であれば問題ないと思ってしまう方も多く、修理をしないケースもあります。
修理を先延ばしにしていると、状況が悪化したり水道代が余計にかかってしまいます。
シャワーヘッドも蛇口も、内部パーツの劣化によって水漏れしているので、新しいパーツに交換する必要があります。
洗面台からの水漏れ
比較的に水漏れの発生は少ないほうですが、こちらもシャワーヘッドや蛇口本体からの水漏れは発生します。
ですが、どちらかというと配水管の水漏れが多いようです。
排水管に石鹸のカスや異物がつまり、水の流れが徐々に悪くなっていき蓄積されたつまりが排水管を圧迫して破損してしまいます。
3.原因不明だけどポタポタ聞こえる場合は漏水調査依頼
止水栓を閉めてパイロットが回っていない状態なのに「ポタポタ」という’音が聞こえるときなど、原因不明の場合は専門の水道業者へ連絡することをおすすめします。
そのまま放っておくと、マンションやアパートの場合、下の階に迷惑がかかるおそれがあります。
水道業者が行う漏水調査
水道業者に漏水調査を依頼すると、「音聴法」や「漏水探知法」「サーモグラフィカメラ」を使って調べることがあります。
音聴調査
水漏れを知らせる音を聞き分けて水漏れ箇所を特定します。
水道メーターや止水栓に「音聴棒」を当てて、聞こえてくる音で水漏れが起きているかを調査します。
漏水探知法
漏水探知法は配管経路が分かっている段階で取り入れられる方法です。
探知機を使い振動を感知しながら、水漏れをしている場所を推測していきます。
人の耳で音を聴き分ける音聴法にくらべ、漏水探知法のほうが調査担当者の経験によらず、一定の判断をしやすいです。
漏水調査の費用相場
費用は調査内容により異なります。
- 音聴法は8,000円〜15,000円程度、漏水探知法は12,000円〜15,000円程度です。
また、業者によって出張費もプラスされることがあるので依頼前に確認しておくことが大切です。
水道で水漏れしたら水道料金の返金はある？料金負担はだれ？
水漏れが原因で水道代が高額になってしまった場合、使っていない分まで支払いたくはないですよね。
ですが基本的に水道代は、水漏れしていた分も含めて全額負担となります。
ただ、状況によっては減額してもらえる場合もあります
水漏れしたときの水道代を減額・免除できる「減免制度」
給水設備からの水漏れは使用者が管理や修繕をしなければいけませんが、水漏れの場所や原因によっては水道代の減額や免除が認められる場合があります。
減額・免除される
減額・免除される例は以下の通りです。
- 水漏れが壁の中や地下など見えない場所で発生していて発覚が遅れた場合
- 地震など自然災害によって給水管が破損した場合
- 使用方法が適切であったにもかかわらず水漏れが発生した場合
適応されない
反対に、減免制度が適応されない例は以下の通りです。
- 蛇口の閉め忘れなどの不注意による場合
- 水漏れしていることを知りながら修繕をしなかった場合
- 工事等による破損事故で水漏れが発生した場合
- 水道局から指導を受けたにも関わらず、取替工事や調査を行わずに水漏れが発生した場合
- 申請期限が過ぎてしまっている場合
減免制度の申請方法
ここからは、減免制度の申請方法と流れについて解説していきます。
手続きのやり方は自治体によって異なる場合があります。必要書類など詳しい内容を確認したいときは、お住まいの水道局にお問い合わせください。
1．水漏れ箇所を確認して「管理区分」を特定する
まずは水漏れがどこから起きているのかを確認しましょう。
給水管には「管理区分」が定められていて、区分によって修理費などを負担する管理者が異なります。
給水管は住宅のさまざまな場所にありますが、管理区分の境目はメーターボックス付近の止水栓がある部分です。
止水栓より住宅側の水漏れは使用者が、道路側の水漏れは水道局が修繕・費用負担をします。
2．水道局に連絡する
水漏れ箇所と管理区分が確認できたら、水漏れ修繕を行うために水道局へ連絡します。
水道局によっては、水道局が指定した業者が手続きを代行することになっていたり、指定の業者による修理を行わないと申請が通らない場合もあります。
そのため、管理区分に関係なく申請を検討しているときはまず水道局に問い合わせておきましょう。
3．申請書を提出する
修繕が完了したら、水道局や地域のサービスセンターから申請書を発行してもらい、工事の請求書や領収書などの書類を添えて提出します。
【水道の修理方法】水漏れの直し方
蛇口の水漏れの原因を特定するには、「どこから水が漏れているか」に注目してみましょう。
落ち着いて水漏れ箇所を見れば、どこの部品が消耗しているかがわかってきます。
原因がわかったら修理の準備をします。
はじめに止水栓を閉めることを忘れないでください。
必要な道具は作業によっても変わりますが、レンチ・プライヤーなどのナットを回す工具や、六角レンチ・ドライバーなどのネジを回す工具は、基本的にどの作業でも必要になるでしょう。
ここでは、水漏れ箇所によって考える原因や修理方法について簡単に紹介していきます。
吐水口・パイプの先端（スパウト）の水漏れ
蛇口先端からの水漏れ原因
- 単水栓や混合水栓の場合は、「ケレップ」のパッキンが劣化しています。
- ワンレバー（シングルレバー）の場合は、温水と冷水を混合する「カートリッジ」が劣化しています。
蛇口先端からの水漏れの修理手順
- ナットを外す
- ハンドルを外す
- ケレップを交換（パッキンのみでも可）
- レバーを外す
- カバーを外す
- カートリッジを交換
- カバー、レバーを戻す
パイプの根元（スパウト）の水漏れ
スパウト根本からの水漏れ原因
- 単水栓や混合水栓の場合は、パイプ（スパウト）根本にある「Uパッキン」が劣化しています。
- ワンレバー（シングルレバー）の場合は、「パッキン」の劣化や「カートリッジ」の故障が考えられます。
蛇口を閉めていてもスパウト上部から水が漏れてくる場合はカートリッジが原因である可能性が高いです。
スパウトの下部から水が漏れる場合はパッキンが原因であると考えられます。
スパウト根本からの水漏れの修理手順
- ナットを緩める
- パイプ（スパウト）を外す
- Ｕパッキンを交換する
- パイプ、ナットを戻す
- レバーを外す
- カバーを外す
- カートリッジを外す
- スパウトを外す
- 上下のパッキンを交換する
- 元に戻す
ハンドル・レバーからの水漏れ
ハンドル・レバーからの水漏れ原因
- 単水栓や混合水栓の場合は、「三角パッキン」が劣化しています。
- ワンレバー（シングルレバー）の場合は、「カートリッジ」が劣化していると考えられます。
ハンドル・レバーからの水漏れ修理手順
単水栓、混合水栓の三角パッキンを交換する
- ナットを外す
- ハンドルを外す
- 三角パッキンを交換する
- ハンドル、ナットを戻す
ワンレバー（シングルレバー）のカートリッジを交換する
- レバーを外す
- カバーを外す
- カートリッジを交換
- カバー、レバーを戻す
壁や台など接続部からの水漏れ
蛇口接続部からの水漏れ原因
- 壁の接続部から水漏れする場合は、接続部のネジ山に巻かれた「シールテープ」が劣化しています。
- 台の接続部から水漏れする場合は、給水管との接続部がゆるんでいるかパッキンが劣化しています。
蛇口接続部からの水漏れの修理手順
壁の接続部に巻かれたシールテープの交換
- 蛇口本体を外す
- 配管内に残ったシールテープやゴミをブラシで掃除する
- 本体のネジ山にシールテープを時計回りで6～7周ほど巻く
- 本体を取り付ける
台の接続部にあるパッキンの交換
- 蛇口本体を外す（接続部を締め直してみて、それでも水漏れするならパッキンを交換する）
- 劣化したパッキンを交換する
- 本体を取り付ける
浄水器からの水漏れ
浄水器の種類
浄水器のおもな種類は以下の通りです。
- 蛇口直結型
- ビルトイン型
蛇口直結型の水漏れ原因と直し方
ご家庭にある浄水器の詳しい取り扱い方法は、取扱説明書をご覧ください。
- パッキンの劣化 → パッキンの交換
- カートリッジの消耗 → カートリッジの交換
- 本体の取り付け不備 → 本体を取り付け直す
- 部分的な破損 → 本体の交換
蛇口直結型の浄水器は一定期間で本体ごと交換するというのがほとんどです。
そのため、カートリッジやパッキンなど劣化が原因で水漏れする場合は、本体ごと交換するほうが早いでしょう。
ビルトイン型の水漏れ原因と直し方
- カートリッジの消耗 → カートリッジの交換
- スピンドルの劣化 → スピンドルの交換
- ノズル（蛇口）の劣化 →ノズルの交換
ビルトイン型の修理は蛇口直結型にくらべて難しい面があります。
水漏れの原因がわからなかったりDIYに自信がないときは、無理せず業者に依頼しましょう。
まとめ
各所の水漏れを修理するとき、まずはじめにすることは「止水栓を閉める」ことです。
焦ってこの手順を飛ばしてしまうと水が噴き出して大変なことになりますので、忘れずに行いましょう。
続いて水漏れの原因をつきとめましょう。
蛇口や浄水器の水漏れの原因は、各部のパッキンやバルブカートリッジなどの消耗品が劣化していることが多いです。
その場合は劣化した部品を交換すれば解決しますが、ある程度の使用年数が経過しているとあちこちが劣化していることもあり、ひとつ交換してもまた他の部分が原因で水漏れが再発する可能性があります。
蛇口を本体ごと交換してしまうほうが、かえって手間も省けて作業も簡単な場合もあることを頭に入れておきましょう。
また、ナットや接続部がゆるんでいたり、取り付け方を間違えていることが原因であることもあります。
部品の交換を考える前に、まずはナットの締め直しや取り付けのやり直しをしてみて水漏れが解消されるか確かめてみましょう。
蛇口や浄水器の修理は、簡単なものから難しいものまでさまざまあるので、DIYに自信がない人は無理して自分とやろうとせず業者に依頼しましょう。
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