蛇口から水漏れしている場合の応急処置
蛇口からの水漏れを発見した場合、これ以上の被害を防ぐためにも応急処置として止水栓・元栓を閉めましょう。
止水栓とは水道の供給口にあり、この止水栓を開くことによって蛇口に水が供給されているのですが、この止水栓を閉めることで蛇口に水が供給されなくなり、水漏れを食い止めることができます。

止水栓は基本的にはマイナスドライバーがあれば閉めることができます。
止水栓のなかにはハンドル式のものもあり、その場合はハンドルを回すことでも閉めることができます。
もしも止水栓が見つからない・閉められない場合、戸建の場合は屋外にある・集合住宅の場合は屋外もしくはパイプスペース内にある水道の元栓を閉めることでも水漏れを防ぐことができます。
ただし、元栓を閉めると家中の水道が使えなくなりますので、閉めたあとは早めに対処しましょう。
自分で蛇口の水漏れ箇所を確認して修理するための準備
水漏れを修理するために、水漏れ箇所を確認する必要があります。まずはそれぞれの水道の仕組みと水漏れ箇所を解説します。
まず水漏れ修理に必要な工具と用途を確認しましょう。
- モンキーレンチ:ナットをゆるめる
- 精密ドライバー:ハンドルの種類によって必要になる
- ピンセット:水栓内部の部品を取り出す
- 水栓レンチ:蛇口を取り外す
単水栓
仕組み
単水栓は、蛇口をひねると水またはお湯のどちらか出る水栓のことです。1つのハンドル操作で、1つの吐水口から水またはお湯が出ます。
水漏れ箇所と原因
- スパウトの先
パイプ(スパウト)からの水漏れは、蛇口の中にあるケレップの傷みが原因です。
ケレップを交換することもありますが、主にゴムパッキン部分が劣化するので、パッキンのみ交換する方法もあります。 - ハンドルの根本
ハンドルの根本からの水漏れは、ハンドルのナット裏にある三角パッキンの傷みが原因。
パッキンとワッシャーを交換する必要があります。 - スパウトの根本
パイプ(スパウト)の根本からの水漏れは、パイプ(スパウト)のナットで使用されているUパッキンとリングの傷みが原因です。
可動部分であるため、傷みやすい部分だと言われています。 - 水栓と壁の間の水漏れ
水栓と壁の間からの水漏れは、水栓のねじ山のシールテープの傷みが原因です。
古いテープをしっかり取り除き、新しいものを巻きなおす必要があります。
シングルレバー混合水栓
仕組み
シングルレバー混合水栓は、レバーは1つだけついていて、それを上下左右に動かすだけで水の量を調節したりお湯を出したりできる水栓のことです。
水漏れ箇所と原因
- スパウトの先
パイプ(スパウト)の先からの水漏れは、バルブカートリッジの傷みが原因です。
バルブカートリッジを交換すれば水漏れが直ります。 - レバーの下
レバーの下からの水漏れは、バルブカートリッジの傷みが原因です。
バルブカートリッジの交換が必要です。 - スパウトのまわり
スパウトまわりからの水漏れは、バルブカートリッジかパッキンの傷みが原因です。
バルブカートリッジかパッキンを交換すれば水漏れが直ります。 - 止水栓の接続部分
止水栓の接続部分からの水漏れは、パッキンの傷みやナットのゆるみが原因です。
パッキンを交換したり、ナットを閉めることが必要です。
ツーハンドルレバー混合水栓
仕組み
ツーハンドルレバー混合水栓とは、水とお湯の2種類のハンドルが付いている水栓のことです。
水漏れ箇所と原因
- スパウトの先
パイプ(スパウト)の先からの水漏れは、パッキンやコマの傷みが原因です。
どちらか、または両方を交換する必要があります。 - スパウトの付け根
パイプ(スパウト)の付け根からの水漏れは、パッキンの傷みやナットのゆるみが原因です。
パッキンを交換したり、ナットを閉めることが必要です。 - ハンドルの下
ハンドルの下からの水漏れは、主にハンドル下のナット内部のパッキンの傷みが原因で
パッキンを交換する必要があります。 - 蛇口の取り付け部分
蛇口の取り付け部分からの水漏れは、シールテープの劣化が原因です。
古いテープをしっかり取り除き、新しいものを巻きなおす必要があります。
サーモスタット混合水栓
仕組み
サーモスタット混合水栓とは、温調ハンドルで温度を設定することで、自動で温度を一定に保ってくれる水栓のことです。
水漏れ箇所と原因
- シャワーヘッドの水漏れ
シャワーヘッドからの水漏れは、開閉バルブの傷みが原因です。
バルブや本体を交換する必要があります。 - カランの水漏れ
カランからの水漏れは、開閉バルブの傷みが原因です。
バルブや本体を交換する必要があります。 - シャワーホースの水漏れ
シャワーホースからの水漏れは、パッキンの傷みが原因です。
パッキンを交換する必要があります。
お風呂・バスルームの蛇口水漏れ修理方法
お風呂・バスルームで使用されているのは、主にツーハンドルレバー混合水栓とサーモスタット混合水栓の2つです。
サーモスタットの開閉バルブなど特殊な箇所やシャワーヘッドなどは、特に水漏れが発生しやすいと言われています。
それでは、それぞれの修理方法を見ていきましょう。
ツーハンドルレバー混合水栓の水漏れ修理方法
水漏れ箇所1.スパウトの先(ケレップ交換)
- 止水栓を閉める
- ハンドルを固定しているビスを緩め、ハンドルを取り外す
※ナット部分が見えない場合のみ - カバーナットをゆるめる
- 水栓上部またはスピンドルを反時計まわりに回して取り外す
- 水栓内部にあるケレップを取り出し、新しいケレップに交換する
- ②~⑤の逆の手順で元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所2.スパウトの付け根(Uパッキン交換)
- 止水栓を閉める
- パイプナットをゆるめる
- パイプ(スパウト)とUパッキンを取り外す
- 新しいUパッキンの溝を水栓本体側に向けて差し込む
- パイプを取り付け、パイプナットを閉めて元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所3.ハンドルの下(三角パッキン交換)
- 止水栓を閉める
- ハンドルを固定しているビスをゆるめ、ハンドルを取り外す
- カバーナットをゆるめ、取り外す
- 三角パッキンを交換する
- ②~④の逆の手順で元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所4.蛇口の取り付け部分(シールテープ交換)
- 水栓レンチを使い、水栓本体を壁から取り外す
- テープを外し、きれいに掃除する
- 先端から二つ目のネジ山の位置を確認する
- 確認した位置にシールテープを4.5回巻く
- シールテープをなじませる
- 蛇口を取り付ける
サーモスタット混合水栓の水漏れ修理方法
シャワーヘッドの水漏れ(シャワーヘッド交換)
- 止水栓を閉める
- シャワーヘッドを回して外す
- 新しいシャワーヘッドを取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
カランの水漏れ(開閉バルブ交換)
- 止水栓を閉める
- 開閉ハンドルを外す
- インデックスを外す
- ナットを外し、スペーサーも外す
- 開閉バルブを引き抜く
- スペーサーを付けた開閉バルブを水栓につける
- 他のパーツも取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
シャワーホースの水漏れ(パッキン交換)
- 止水栓を閉める
- ホースのナットを取り外す
- ホースを外す
- パッキンを交換する
- ホースを元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
洗面台の蛇口の水漏れ修理方法
洗面台では、主にシングルレバー混合水栓が使用されています。
それでは、修理方法を見ていきましょう。
シングルレバー混合水栓の水漏れ修理方法
水漏れ箇所1.パイプの先(カートリッジ交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- レバーを差し込み、ネジで固定する
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所2.レバーの下(カートリッジ交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- レバーを差し込み、ネジで固定する
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
また、ナットを閉めることで水漏れが解消する場合があります。
水漏れ箇所3.スパウトのまわり(カートリッジ交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- レバーを差し込み、ネジで固定する
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所3.スパウトのまわり(パッキン交換)
また、パッキンを交換することで水漏れが直ることがあります。
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- カートリッジ・スパウトを外す
- 古いパッキンを取り外し、新しいものに交換する
※パッキンは向きが決まっていることもあるので確認する
※設置する前にスパウトやパッキン設置部分を拭き掃除すると水漏れを防ぐことができます - ②③を逆の手順で取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所4.止水栓の接続部分(パッキン交換)
洗面台の止水栓は、洗面台下の扉を開けると設置されていることが多いです。
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- カートリッジ・スパウトを外す
- 古いパッキンを取り外し、新しいものに交換する
※パッキンは向きが決まっていることもあるので確認する
※設置する前にスパウトやパッキン設置部分を拭き掃除すると水漏れを防ぐことができます - ②③を逆の手順で取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
洗濯機の蛇口の水漏れ修理方法
洗濯機の蛇口は、単水栓であることが多いです。
また、給水ホースからの水漏れも起き得ます。
それでは、修理方法を見ていきましょう。
単水栓の水漏れ修理方法
水漏れ箇所1.パイプの先(ケレップ交換)
- 止水栓を閉める
- ハンドルを固定しているビスを緩め、ハンドルを取り外す
※ナット部分が見えない場合のみ - カバーナットをゆるめる
- 水栓上部またはスピンドルを反時計まわりに回して取り外す
- 水栓内部にあるケレップを取り出し、新しいケレップに交換する
- ②~⑤の逆の手順で元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所2.ハンドルの根本(三角パッキン交換)
- 止水栓を閉める
- ハンドルを固定しているビスをゆるめ、ハンドルを取り外す
- カバーナットをゆるめ、取り外す
- 三角パッキンを交換する
- ②~④の逆の手順で元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所3.パイプの根本(Uパッキン交換)
- 止水栓を閉める
- パイプナットをゆるめる
- パイプとUパッキンを取り外す
- 新しいUパッキンの溝を水栓本体側に向けて差し込む
- パイプを取り付け、パイプナットを閉めて元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所4.水栓と壁の間(シールテープ交換)
- 水栓レンチを使い、水栓本体を壁から取り外す
- テープを外し、きれいに掃除する
- 先端から二つ目のネジ山の位置を確認する
- 確認した位置にシールテープを4.5回巻く
- シールテープをなじませる
- 蛇口を取り付ける
給水ホースの水漏れ修理方法
- 止水栓を閉める
- ホースを持ち上げながら、ナット部分を締める
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
キッチン・台所の蛇口水漏れ修理方法
キッチン・台所では、主にシングルレバー混合水栓が使用されています。
浄水器などが特に水漏れが発生しやすいと言われています。
それでは、修理方法を見ていきましょう。
シングルレバー混合水栓の水漏れ修理方法
水漏れ箇所1.パイプの先(カートリッジ交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- レバーを差し込み、ネジで固定する
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所2.レバーの下(カートリッジ交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- レバーを差し込み、ネジで固定する
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
また、ナットを閉めることで水漏れが解消する場合があります。
水漏れ箇所3.スパウトのまわり(カートリッジ交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- 古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- レバーを差し込み、ネジで固定する
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所3.スパウトのまわり(パッキン交換)
また、パッキンを交換することで水漏れが直ることがあります。
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- カートリッジ・スパウトを外す
- 古いパッキンを取り外し、新しいものに交換する
※パッキンは向きが決まっていることもあるので確認する
※設置する前にスパウトやパッキン設置部分を拭き掃除すると水漏れを防ぐことができます - ②③を逆の手順で取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
水漏れ箇所4.止水栓の接続部分(パッキン交換)
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- カートリッジ・スパウトを外す
- 古いパッキンを取り外し、新しいものに交換する
※パッキンは向きが決まっていることもあるので確認する
※設置する前にスパウトやパッキン設置部分を拭き掃除すると水漏れを防ぐことができます - ②③を逆の手順で取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
浄水器からの水漏れ修理方法
リングがゆるんでいる場合
リングやコックをきつく締め直す
パッキンが劣化している場合
- 止水栓を閉める
- レバーハンドルを固定しているネジを外し、レバーを引き抜く
- カートリッジ・スパウトを外す
- 古いパッキンを取り外し、新しいものに交換する
※パッキンは向きが決まっていることもあるので確認する
※設置する前にスパウトやパッキン設置部分を拭き掃除すると水漏れを防ぐことができます - ②③を逆の手順で取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する
カートリッジが消耗している場合※ビルトインの場合
- 止水栓を閉める
- カートリッジを引き出す
- スライドリングに指をかけて引き上げ、ワンタッチジョイントを取り外す
- 新しいカートリッジを取り付ける
- 止水栓を開け、水漏れしていないか確認する
カートリッジが消耗している場合※一体型シングル水栓の場合
- 止水栓を閉める
- シャワーヘッドを取り外し、古いカートリッジを取り外す
- 新しいカートリッジを差し込む
- シャワーヘッドを元に戻す
- 止水栓を開け、水漏れがないかを確認する

自分で蛇口の水漏れ修理を行う際の注意点
自分で蛇口の水漏れ修理を行う場合、以下の点に注意しましょう。
- 水漏れが悪化する可能性がある
- 部品を紛失する可能性がある
- 修理に失敗すると交換費用が高くなる
水漏れが悪化する可能性がある
自分で修理を行い、失敗した場合には水漏れが悪化してしまう可能性があります。
水漏れを修理する場合、どこから水漏れが起きているのか、どのような修理が適切なのかを理解しなければなりません。
その際に適切に修理できなかった場合、水漏れ被害が悪化していく可能性もあります。
そのため、必要な工具や時間はもちろん、原因や対処法を正しく理解した状態で修理を行いましょう。
部品を損失する可能性がある
蛇口には小さな部品が使われており、分解や組立時に部品を損失してしまうリスクがあります。
普段見慣れない部品が数多く使われている蛇口では、自分で修理を行うにあたり、うっかり部品を紛失してしまうことも考えられます。
部品をなくしてしまうと、部品を見つけるか新しい部品を甲奴湯する必要があり、中には取り寄せが必要なものもあります。
そうなると時間だけではなく余計に費用がかかってしまう場合もありますし、その間は蛇口を使用することができないため注意が必要です。
修理に失敗すると交換費用が高くなる
修理に失敗すると、その後の業者に依頼した場合、総合的にかかる費用が高くなってしまいます。
例えば、自分で修理しようとして蛇口の部品を購入してみても、修理が失敗すればその部品が無駄になる可能性もあります。
それ以外にも、失敗して水漏れ症状が重度のものになってしまった場合、業者に支払う作業料金自体が高くなってしまいます。
そのため、修理は慎重に行い、少しでも修理が難しいと感じた時は、止水栓を閉めて業者に修理を依頼しましょう。
業者に修理・交換を依頼した方が良い状況
蛇口が水漏れしたときの状態や状況によっては自分での修理ではなく業者に依頼すべきで、それが以下のような場合です。
- 10年以上、蛇口を使用している場合
- センサー式蛇口を使用している場合
- 水漏れの原因がわからない場合
- 自分で修理する自信がない場合
10年以上、蛇口を使用している場合
10年以上蛇口を使用している場合は、蛇口が寿命を迎えている可能性もありますので交換を検討しましょう。
蛇口の寿命・耐用年数は10年前後と言われており、使い方や家族構成によっても変わりますが、10年を過ぎると水漏れなどの不具合が出やすくなります。
もちろん、10年以上使い続けられる蛇口もありますが、多くの場合は内部部品の劣化などが進んでいるため、水漏れの原因部品を交換したとしても、別の箇所からトラブルが発生することもあります。
そのため、目安として10年以上使用し続けている蛇口から水漏れが起きた場合は寿命である可能性もありますので、交換も視野に入れましょう。
センサー式蛇口を使用している場合
センサー式蛇口(タッチレス水栓)を使用している場合は自分で修理を行わず、業者に相談しましょう。
センサー式蛇口は精密機器であるため、修理が難しい蛇口です。
もしも自分で修理を行なった場合、それが故障の原因になってしまう可能性もありますので、なるべく自分での修理は行わず、業者に交換を依頼しましょう。
水漏れの原因がわからない場合
蛇口からの水漏れの原因がわからない場合、適切な修理が行えないため、業者に依頼しましょう。
蛇口の水漏れは、原因にふさわしい修理が必要で、原因がわからないまま部品の交換を行なってもその部品にもともと不具合がないのであれば水漏れが解消されません。
そのため、原因がわからない場合は業者による点検が必要になるため、むやみに修理を行わず、業者に連絡しましょう。
自分で修理する自信がない場合
自分で修理する自信がない方は、業者に依頼するのが良いでしょう。
水道の修理では原因の特定やそれにふさわしい修理方法を知る必要があり、また修理に関しても工具が必要になります。
つまり知識がなく原因や修理方法がわからなかったり、工具を持っていない、工具の使い方がわからない場合は修理自体が難しいでしょう。
また無理に修理を行なった結果、被害の悪化も考えられるため、自信がない方はプロに任せるほうが良いでしょう。
蛇口の水漏れ修理業者を選ぶポイント
信頼できる蛇口の水漏れ修理業者を選ぶためには以下のポイントを意識して選びましょう。
- 水道局指定工事店か
- 料金は適正か
- 実績や口コミはどうか
水道局指定工事店か
依頼する前にホームページなどで水道局指定工事店であるかを確認しておきましょう。
水道局指定工事店とは指定給水装置工事業者とも呼ばれており、各自治体の水道局にある一定の基準を満たした知識や技術があると認められた業者のことです。

水道局指定工事店は自治体によって認定されている業者に違いがあり、お住まいの地域の水道局ホームページで確認することができます。
水道局指定工事店であれば絶対に安心、ということではありませんが信頼できる業者選びの基準の一つとなります。
業者を選ぶにあたり水道局指定工事店であるかを確認し、なるべく水道局指定工事店に依頼するのが良いでしょう。
料金は適正か
蛇口の水漏れ修理を依頼するにあたり、その料金が適正であるかを確認しましょう。
水道修理業者の中には高額請求を行なってくる、いわゆる「ぼったくり業者」も存在するため、そういった業者への依頼は避けたいですよね。
そんなとき、相見積もりを行い業者同士の料金を比較することで、ぼったくり業者への依頼を回避することができます。
ただし、安すぎる業者は後から追加工事と称して高額な請求を行ってくる場合もあるため、安ければよいというものではありません。
重要なのは「適正価格か」という部分ですので、修理費用の相場と比較して安すぎる・高すぎる業者への依頼は避けましょう。
実績や口コミはどうか
依頼前にホームページ上に掲載されている施工実績や口コミ・評判などをあらかじめチェックしておきましょう。
施工実績に関してはその数だけではなく、最後に更新された日なども重要で、数が多く更新日も近いものであれば今でも多くの人に愛されている業者である証でしょう。
しかし、事例数が少なかったり更新日が遠い場合は、信頼できない業者である可能性もあります。
また口コミに関しても同様で、ホームページや口コミ投稿サイトなどに投稿されている内容も参考にしましょう。
ただし、口コミや評判に関しては業者による自作自演や他社を貶めるための嘘の投稿である可能性もあるため、口コミだけで全てを決めず、あくまで基準の一つとして考えてください。
蛇口の水漏れ修理業者の料金相場と依頼の流れ
蛇口の水漏れ修理を業者に依頼する場合、料金相場や依頼の流れはどのようなものなのでしょうか。
まとめてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

依頼の流れ
業者に依頼した場合、以下のような流れで作業を行なっていきます。
- 相談
- 水道修理業者の到着
- 見積もり
- 作業
- 支払い
- 終了
相談
電話やメールで、水道業者に連絡します。電話の場合は、オペレーターの質問に答えるだけなので、簡単で楽だと言えます。
水漏れの状態をできるだけ詳細に伝えましょう。
水道修理業者の到着
早い業者だと最短20分~30分程度で自宅に駆けつけてくれます。
見積もり
トラブルのある箇所を確認した後、見積もりを行います。詳細な見積もりは現場の状況を確認しないとわからないため、入念に点検・調査を行います。
修理作業する前に必ず最終的にかかる費用を明示してくれますので、安心できます。
作業
プロの作業員が、手早く丁寧に作業を行ってくれます。
支払い
最近では、現金払いやクレジットカード払い、銀行振り込みだけでなくモバイル決済や後払い決済に対応している業者も多くいます。
終了
蛇口の寿命は10年と言われています。
サビやカビの掃除やナットの緩みを閉めたり、消耗品の交換など、日々のメンテナンスは自分でおこなっていきましょう。
料金相場
蛇口の修理を依頼する場合は、水漏れ原因により作業内容も異なります。
修理作業代の費用相場はだいたい8,000円程度~22,000円程度です。
作業代のほかに、部品代や廃材引き取り料など、必要な場合のみかかる費用もあります。
単水栓交換でももちろんメーカーや機能によりますが、だいたい部品代をあわせると5万円程度になります。
ぜひ依頼するときの参考にしてください。
蛇口の本体交換 | 作業代費用相場 |
---|---|
単水栓交換 | 8,800円~12,000円 |
ツーハンドル水栓部品交換 | 8,800円~22,000円 |
壁付ツーハンドルレバー混合水栓交換 | 10,000円~22,000円 |
シャワー付きツーハンドルレバー混合水栓交換 | 10,000円~22,000円 |
ワンホールシングルレバー水栓交換 | 10,000円~22,000円 |
台付シングルレバー水栓交換 | 10,000円~22,000円 |
蛇口の部品交換 | 作業代の費用相場 |
---|---|
シャワー付水栓のホースヘッド交換 | 8,800円~12,000円 |
シャワー付水栓のホース交換 | 8,800円~12,000円 |
カートリッジ交換 | 8,800円~12,000円 |
レバー部交換 | 8,800円~12,000円 |
断熱(泡沫キャップ交換) | 8,800円~12,000円 |
吐水口部パッキン交換 | 8,800円~12,000円 |
吐水口部交換 | 8,800円~12,000円 |
逆止弁交換 | 8,800円~12,000円 |
アングル止水栓交換 | 8,800円~12,000円 |
分岐水栓取り付け | 8,800円~12,000円 |
シャワー付水栓ツーハンドルレバー混合水栓交換 | 16,500円~22,000円 |
シャンプー水栓シャワー部交換 | 16,500円~22,000円 |
切り替え弁、止水弁交換 | 16,500円~22,000円 |
蛇口の水漏れを放置すると考えられるリスク
蛇口の水漏れは放置するとさまざまなリスクがあります。
- 水道料金の増加
- カビの発生による悪臭・アレルギー・腐食
- 家電製品への影響
- 階下への水漏れ
水道料金の増加
蛇口の水漏れを放置してしまうと、水道料金が高くなってしまう可能性があります。
水道料金の増加に関してはどの程度の水漏れなのかによって料金は変わりますが、目安としては以下のようになります。
水漏れ度合い | 1日放置した場合に増加する水道料金 |
---|---|
2~3秒に1回ポタポタ落ちる水漏れ | 1日約3~4円程度 |
ポタポタと継続的に水滴が落ちる水漏れ | 1日約10円程度 |
水が細く流れ続ける水漏れ | 1日約100円 |
上記はあくまで1日に増える水道料金ですので、1ヶ月にすると約30円~3,000円程度水道料金が上がる計算になります。
また、例えば屋外の蛇口が破裂していたなどの場合はさらに水道料金が増加するため、水漏れだからといって放置してはいけません。
ただし、事情によっては水道局の方で漏水に伴う水道料金の減免制度が適用される場合があり、それは以下のような条件に当てはまる場合です。
- 使用者の過失ではない
- 漏水の事実を容易に確認できないと認められる
- 漏水箇所の修理が完了している
逆にいうと、水漏れを修理せず放置したり蛇口を締め忘れているような使用者の過失による場合や、過去の水道料金と比較しても水道料金に変化が見られないなど、適用されない条件も多々あります。
減免制度について気になる方は、お住まいの自治体の水道局に問い合わせを行いましょう。
カビの発生による悪臭・アレルギー・腐食
水漏れを放置することでカビが発生するケースがありますが、そのカビによる悪臭やアレルギー、腐食などもリスクとして考えられます。
カビは「湿度」「温度」「栄養」の3つが揃うところであればあらゆる場所に発生し、それは蛇口の水漏れに関しても例外ではありません。
また、カビが放出する揮発性有機化合物の影響で悪臭を放ち、さらにこのにおいがアレルギーや喘息の症状を悪化させることもあります。
他にも、カビが木材を腐食させてしまうこともあり、住宅の基礎部分や柱などが腐食してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
家電製品への影響
蛇口の水漏れを放置した結果、家電製品に影響を与えてしまうことがあります。
一般的な家電製品は水に弱いため、漏電や火災などのリスクが高くなってしまいます。
例えば、戸建ての二階部分で水漏れが発生し、そのまま放置した結果、階下のテレビやパソコンに被害が及んでしまうというケースも考えられます。
一階の水漏れだから安心、ということではなく水漏れを放置することで家電製品に影響してしまうため、放置しないようにしましょう。
まとめ
この記事では、蛇口から水漏れしたときに自分で修理ができるように家の蛇口の場所別、水漏れ箇所別に、修理方法を解説しました。
必要な工具や交換部品を用意することも大変ですし、故障させてトラブルを悪化させないためには、プロの水道業者に一度電話相談してみることをおすすめします。
事前に無料で見積もりや現場確認をおこなってくれる水道業者も多いので、依頼の流れや費用相場も参考に業者依頼する際の目安にしてください。
水まわりのレスキューガイドでは、都道府県や市町村別に信頼できる水道業者を調べていますので、家の近くで早く安く安心して依頼したい方はぜひ参考にしてくださいね。
おすすめ業者4選
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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