賃貸で蛇口の水漏れが起きたらまずは管理会社に連絡!
賃貸で蛇口の水漏れが起きた時、すぐに直そうと焦ってしまいがちですよね。ですが、賃貸の水漏れトラブルの場合、まずは落ち着いて管理会社へ連絡することが大切です。
ここでは管理会社へ連絡すべき理由や連絡がつかない場合の対処法などについて解説します。
蛇口の水漏れを管理会社に連絡する理由
賃貸で蛇口の水漏れが起きた場合、はじめにすべきは管理会社や大家さんに連絡することです。賃貸の管理者は基本的に管理会社ですので、自分で判断するよりもまずは管理会社へ連絡することが適切な対処につながります。
管理会社へ連絡すべき理由として、次の3点が挙げられます。
- ひいきにしている業者があるかもしれないから
- 迅速な対応が期待できるから
- 事前に報告することで管理会社の信用を得られるから
まず、管理会社や大家さんがいつも利用している修理業者があるかもしれません。普段からお世話になっている業者であれば自分で探すよりも迅速な対応が期待できます。
また、報告をすることは管理会社や大家さんの信用を得る行為でもあります。「部屋を大切に使ってくれている」という印象を与えられれば、費用負担の交渉もスムーズに進めることができるでしょう。
一番よくないのは、自己判断で修理することです。自己判断での修理は被害を拡大させる可能性があります。
特に蛇口の交換を必要とするような修理は、原状回復義務の不履行にあたる可能性があり、退去時に敷金を返してもらえなくなる場合もあります。
賃貸での蛇口の水漏れトラブルは、真っ先に管理会社へ連絡すべきだと覚えておきましょう。
連絡がつかない場合は自分で水道業者を見つける
夜中に水漏れが起きた場合、管理会社と連絡がつかないこともあるでしょう。軽微な水漏れであれば翌日に連絡すればよいでしょうが、緊急の場合は自分で夜中にも対応している修理業者を見つけることが必要です。
例えば、床が水浸しになるほどの被害であれば、緊急性が高いため自分で直接業者に連絡すべきでしょう。
自分で業者を見つける場合のポイントは、領収書や作業内容の報告書をもらっておくことです。これらの資料は、後で管理会社へ請求する際に必要な資料となるので、しっかり保存しておきましょう。
業者の選び方については下記の記事を参考にしてください。
なお、水漏れの被害が広範囲にわたる場合、漏電の危険性があります。そのため被害が大きい場合は電力会社へも同時に連絡することが重要です。
特に壁際やコンセント周りにまで水漏れが届いている場合は注意が必要です。必ず電力会社への連絡も行いましょう。
契約書や火災保険の内容を確認しておく
管理会社や業者への連絡が済んだら、賃貸契約書や火災保険の内容を確認しておきましょう。
契約書には、水漏れの修理代について借主と貸主のどちらが負担するべきか記載されているはずです。例えば水道のパッキンの交換程度であれば、借主が負担すべきとなっている場合が多いです。そういった契約内容を知っておくことで、費用負担にまつわる余計なトラブルを回避できます。
次に、入居時に契約した火災保険の内容を確認しておきましょう。保険によっては、水道管修理費用の補償があるものもあります。
また、火災保険には「個人賠償責任保険」と「借家人賠償責任保険」という2つの特約がついているかどうかをチェックしましょう。
これらの特約は、水漏れによって同じマンションの住人や大家さんに被害が出た場合の補償をしてくれるものです。
- 個人賠償責任保険:身近なトラブルに対する賠償責任を補償する保険。他人の物を壊したり、水漏れによる被害を他人に及ぼしたりした場合に、損害賠償を補償してくれる。
- 借家人賠償責任保険:大家さんに対する賠償責任を補償する保険。原状回復義務や債務不履行などが主な補償対象
保険を利用できるか事前に知っておくことで、水漏れ被害が大きくても余裕を持って対応することができます。必ず一度目を通しておくようにしましょう。
賃貸で蛇口の水漏れが起きた時の応急処置方法
賃貸で蛇口の水漏れ被害が起きた際には、できる限りの応急処置をしておくことが大切です。被害が軽微であっても最低限の対処をしておくことで、修理業者とのやりとりがスムーズになります。
ここでは賃貸で蛇口の水漏れが起きた時の応急処置方法について解説します。
まずは水漏れ箇所をチェック!
まずは水漏れ箇所をチェックしましょう。水漏れ箇所をチェックしておくことで、修理業者とのやりとりをスムーズに行えます。
はじめに水漏れが起こっている場所を特定します。賃貸で蛇口の水漏れが起きやすいのは、洗濯機やキッチン、お風呂場などです。床全体が水浸しになっている時などはパニックになりがちですが、冷静にどこから水漏れが起きているのか見つけましょう。
次に、蛇口のどこから水漏れが起きているかをチェックします。蛇口の先端や根元、ハンドル、パイプなど、水漏れが起きる箇所はある程度決まっています。どの箇所から水漏れが起きているかを事前に確認しておきましょう。
水漏れ箇所がわかることで、心理的にも余裕が生まれます。今後修理業者や管理会社とスムーズに対応するためにも、冷静に水漏れ箇所をチェックしましょう。
次に止水栓を止めておく
水漏れ箇所を特定したら、止水栓を止めて被害の拡大を抑えましょう。
止水栓とは、水道設備への給水を一時的に止めるための栓のことです。修理やメンテナンスの際に用いられます。
蛇口の止水栓には、ハンドルを回すタイプやマイナスドライバーで開け閉めするタイプなどがあります。
ハンドルを回すタイプは、キッチンや洗面台の下のキャビネットに収納されている場合が多いです。一方、マイナスドライバーで開け閉めするタイプは、蛇口本体についている場合が多いので、探してみてください。
なお、古いタイプの蛇口や単水栓には止水栓がありません。そのため元栓を閉める必要があります。
元栓を閉めてしまうと家全体の水が止まってしまうので、注意してください。
パッキンの交換程度なら自分で直すことも可能
軽微な水漏れであれば、借主負担で修理する場合が多いです。例えばパッキンを交換する程度の水漏れは、多くの場合借主負担となります。
業者に依頼するのが確実ですが、費用を浮かせるために自分で直したいという方も多いでしょう。
蛇口のパッキンを交換するには、以下の工具などが必要です。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- レンチ
- プライヤー
- ピンセット
これらの工具はホームセンターなどで購入できます。
蛇口のパッキンは、水漏れが起こっている箇所別に直し方が違います。代表的な水漏れ箇所ごとの直し方は以下の通りです。
- 先端からの水漏れ:ハンドルを外してケレップを取り出し、その下のパッキンを交換する
- ハンドルからの水漏れ:ハンドルを外してビスをゆるめ、中のパッキンとパッキン受けを交換する
- パイプからの水漏れ:パイプのゆるみかパイプ内部のナットやパッキンの劣化が原因。パイプを外して部品を取り替え、しっかりと締め直す
- 根元からの水漏れ:シールテープの劣化や結合部分のパッキンの劣化が原因。本体を外してシールテープやパッキンを交換する
これら軽微な水漏れであれば、自分で直せる場合もあります。ただし、自分で直すことにこだわりすぎると、かえって被害が悪化してしまう可能性もあります。
決して無理をせず、少しでも不安があれば管理会社を通して業者に依頼するのがおすすめです。
また、蛇口本体を交換しなくてはならない場合は、自己判断で修理してはいけません。原状回復義務があるためです。必ず管理会社と相談するようにしましょう。
賃貸での蛇口の水漏れは誰が費用を負担する?
賃貸での蛇口の水漏れの場合、借主と貸主のどちらが費用を負担するか気になりますよね。
ここではどのような場合に借主もしくは貸主が負担するのか、費用の相場はいくらなのかについて解説していきます。
経年劣化が原因の場合⇒管理会社が負担
経年劣化が原因の水漏れは、基本的に管理会社が負担することになります。
例えば、壁内のパイプから水漏れが起きた場合などは、経年劣化が原因ですので管理会社が修理費用を負担します。この場合、借主は水道代が高くなるなどの被害を受ける側であるので、安心して早めに管理会社へ連絡しましょう。
ただし、何度かお伝えしている通り、パッキンの交換など軽微な修理で直る場合は借主負担になることがほとんどです。
借主負担の場合でも、管理会社へは連絡するようにしましょう。その上で、自分で直せそうな場合は費用を節約することもできます。
これら修繕費用の負担に関しては、契約書に記載があるはずです。水漏れトラブルが起きた際は契約書に一度目を通しておくようにしましょう。
故意に壊してしまった場合⇒借主が負担
借主の不注意などが原因で水漏れが起きてしまった場合は、借主が負担することになります。
例えば蛇口を乱暴に扱ったり、適切な使用方法を無視したりして破損させたことが原因の水漏れは、借主が修理費用を負担します。大家さんの資産である住居を壊してしまったので、その責任を負うという形です。
借主が費用を負担する場合でも、まずは管理会社に正直に連絡することを忘れないでください。事前に報告することで、余計なトラブルを避けることができます。
なお、自分の過失で部屋の修理が必要となった場合、「借家人賠償責任保険」で補償できる可能性があります。そのため、領収書や事故内容の報告書など保険金の請求に必要な資料はしっかりと保存しておきましょう。
蛇口の水漏れ修理にかかる費用の相場は?
水漏れの修理費用を負担しなくてはならない場合、気になるのが費用の相場ですよね。
水漏れの修理にかかる費用の相場を知っておくことで、金銭的なトラブルを避けることができます。自分で修理業者を探す場合は、相場と比べて費用が高すぎたり安すぎたりする業者は避けるのがよいでしょう。
蛇口の水漏れを修理業者に依頼する場合、費用の相場はおよそ次のようになっています。
- パッキンの交換:5,000円~1万円程度
- 蛇口の交換:10,000円~20,000円程度+蛇口本体代
- 水漏れにより壁や床が破損した場合:数万円~数十万円(リフォーム代)
このうち、壁や床が破損した場合は借家人賠償保険の補償対象となる場合があります。水漏れに気づいたら早めに管理会社へ連絡するようにしましょう。
なお、自分でパッキンを交換したい場合、パッキン自体は数百円で購入することができます。大幅に費用を浮かせることができますが、不安な場合は無理せず修理業者へ依頼するようにしましょう。
賃貸での蛇口の水漏れによるトラブルを避けるには?
水漏れが起こると自分の部屋の被害状況ばかり気にしがちですが、賃貸での蛇口の水漏れは自分だけの問題ではありません。他の部屋の住人への配慮や、部屋を破損させないための配慮も必要です。
ここでは水漏れによるトラブルを避けるために、つい見落としがちなポイントについて解説します。
下の階の住人に対する配慮を忘れずに
もしも賃貸で広範囲な水漏れが起こってしまった場合、下の階の住人にまで被害が及んでいる可能性があります。下の階の住人の報告から水漏れが発覚する場合さえあります。
水漏れによって下の階の住人に被害が及んだ場合、賠償責任が発生します。例えば相手方の家財を破損させてしまった場合などは、損害賠償を支払わなければなりません。
下の階の住人に対する損害賠償は、火災保険の個人賠償責任保険特約に加入していれば補償することができます。ですので、水漏れが広範囲に及ぶ場合は、必ず火災保険の契約書を確認しましょう。
また、下の階へ被害が及んだ場合は、お詫びすることを忘れないでください。お詫びは相手方に説明できるよう、原因が特定された後に行くのがよいです。自分に責任がない場合でも、原因について報告をしておくことで誤解を防ぐことができます。
賃貸での水漏れトラブルは、上手に対処することでわだかまりを残すことなく解決できます。適切な配慮を心がけましょう。
床への水漏れは早めの対処が必須!
床への水漏れは放置しておくと結露によってシミやカビができる可能性があります。そのため早めの対処が必須です。
水漏れを放置しておいたことによって床を破損させた場合、借家人賠償責任保険の補償対象外となる可能性があります。
借家人賠償責任保険では、一般に重大な過失がある場合は補償されません。シミやカビができると予想できるにもかかわらず水漏れを放置すると、過失とみなされ補償対象外となってしまうのです。
床への水漏れは、ぞうきんと消毒用のエタノールスプレーで対処しましょう。ぞうきんで水気を拭き取った後、消毒用スプレーで床を拭くことで結露や雑菌の繁殖を防げます。
賃貸の住居は大家さんの資産です。水漏れによる被害は決して放置せず、部屋をきれいに使うよう意識しましょう。
まとめ
賃貸での蛇口の水漏れトラブルは、思いがけない時に起こるものです。そのためいち早く対処しようと焦ってしまい、余計なトラブルを引き起こしてしまいがちです。
ポイントは、決して慌てず、まずは管理会社へ連絡することです。いきなり高額な修理費用を請求されることはまずありません。心配せずに正直に被害状況を伝えましょう。
賃貸での蛇口の水漏れは水道代が無駄になることに加え、部屋を破損させてしまう可能性もあるものです。どうすれば良いのかわからないからと放置することは被害を広げてしまうだけです。
ぜひこの記事を参考に、水漏れの際は適切な対処を心がけてくださいね。
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