iPhone 18 Pro/Pro Maxのカメラシステムには「可変絞り対応48MP Fusionメインカメラ」が搭載されました。今までになかった物理的な絞りがどう機能するのか、また従来の「被写界深度機能」との違いを解説します。

「絞り」で何が変わるのか、試してみよう

説明する前にまずは試してみましょう。カメラアプリを開き、メニューから[レンズ絞り]をタップすると、可変絞りの機能を使うことができます。

  • 「カメラ」を開き、メニューボタンをタップ。機能一覧から[レンズ絞り]をタップします

    「カメラ」を開き、メニューボタンをタップ。機能一覧から[レンズ絞り]をタップします

  • 下部にレンズ絞りのパレットが表示されます。小さな丸をタップすると、ƒ/1.48、ƒ/1.8、ƒ/2.8、ƒ/4.0の4段階で任意の絞り値を設定できます

    下部にレンズ絞りのパレットが表示されます。小さな丸をタップすると、ƒ/1.48、ƒ/1.8、ƒ/2.8、ƒ/4.0の4段階で任意の絞り値を設定できます

絞り値を変えると、写り方がこのように変わります。

  • 手前と奥の花、壁紙の目まで、絞り値によってピントの合う範囲が変わります

    手前と奥の花、壁紙の目まで、絞り値によってピントの合う範囲が変わります

絞りを変えると被写界深度が変わる

上の写真のように、絞り値によってピントの合う範囲が変わります。これを写真用語で「被写界深度」と言います。

絞り値の数字が小さいほどピントの合う範囲が狭く、背景がふわっとします(=被写界深度が浅い)。逆に、絞り値の数字が大きいとより広い範囲にピントの合った、くっきりした写真になります(=被写界深度が深い)。

この「絞り」とは、カメラのレンズが取り込む光の量を調整する機構のことです。絞りとシャッタースピードの組み合わせにより、被写体を写すために適切な量の光を、フィルムやデジタルカメラのセンサーに当てるのがカメラの基本的な仕組みです。

  • 絞りとシャッタースピードの組み合わせにより、適切な量の光を取り込みます

    絞りとシャッタースピードの組み合わせにより、適切な量の光を取り込みます

しかし、iPhoneに搭載されたカメラにはこれまで絞りがなく、シャッタースピードやセンサー類、画像処理エンジンによって被写体をよりきれいに写す方向に進化してきました。そんな中で、絞りによる被写界深度の効果をデジタル的に再現したのが「被写界深度機能」です。

  • カメラアプリの「被写界深度」機能。当初は「ポートレートモード」を搭載する一部の機種でのみ使用できましたが、現在はどの機種にも搭載されています

    カメラアプリの「被写界深度」機能。当初は「ポートレートモード」を搭載する一部の機種でのみ使用できましたが、現在はどの機種にも搭載されています

「レンズ絞り」と「被写界深度機能」との違い

iPhone 18 Pro/Pro Maxにも、これまで通り「被写界深度機能」が搭載されています。では、「レンズ絞り」とはどのように違うのでしょうか。大きく3つの点を挙げてみました。

「被写界深度機能」はデジタルの画像処理

レンズ絞りは、物理的な光の入り口の大きさによって被写界深度が変わるのに対し、「被写界深度機能」は画像処理で被写界深度の変化を再現する機能です。同じ絞り値に設定しても、ボケの範囲が異なります。

  • 同じƒ/4.0にしても、ボケの範囲が異なります

    同じƒ/4.0にしても、ボケの範囲が異なります

「被写界深度機能」はどのカメラでも使用できる

レンズ絞りは、メインカメラだけに搭載されているのに対し、「被写界深度機能」は超広角カメラ・望遠カメラでも使用できます。カメラが自動的に超広角や望遠に切り替わると、レンズ絞りのメニューは使用できなくなります。

  • カメラが超広角や望遠に切り替わると、レンズ絞りは使えません

    カメラが超広角や望遠に切り替わると、レンズ絞りは使えません

「被写界深度機能」は撮影後に被写界深度を変えられる

レンズ絞りを使って撮影した写真は、撮影後にボケの範囲を変えることはできませんが、「被写界深度機能」で撮影した写真は「写真」アプリ上で変えることができます。

  • 「被写界深度機能」で撮影した写真は、「写真」アプリの編集メニューから[ポートレート]を選択すると、被写界深度を調整できます

    「被写界深度機能」で撮影した写真は、「写真」アプリの編集メニューから[ポートレート]を選択すると、被写界深度を調整できます