沖電気工業(OKI)は、車両、建設機器、船舶、ロボットなど移動体の周囲360度を遠隔から監視できるリアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー」の販売を発表した。Wireless LAN版が2021年12月、LTE版が2022年3月から販売開始する。

同システムは、4台のカメラ映像から合成した移動体の俯瞰映像とAIを用いた映像監視によって、移動体の高度遠隔運用サービス向けのシステムとなる。

システムは装置本体、4台のカメラ、およびWirelessLAN/LTE網経由で接続される受信機(コンソール)で構成される。

  • 「フライングビュー」の機器構成

移動体の前後左右に取り付けられたカメラと映像処理能力の高いFPGA(Field Programmable Gate Array)を組み合わせてリアルタイムで高画質(HD)の俯瞰映像を合成し、オペレーターなどのコンソールへ配信することで、人による目視と俯瞰合成映像を組み合わせた監視が行える。

  • 俯瞰映像の生成イメージ

俯瞰映像の視点位置はコンソールから360度、自由に動かすことができ、遠隔から現場で稼働する移動体の周囲を、進行方向、後方の周囲状況、上空から見た周囲全体など、見たいところから俯瞰的な映像として見ることができる。

また、装置本体にはOKIのAIエッジコンピューター「AE2100」を継承したAIエッジプラットフォームを採用しており、カメラが捉えた周囲360度の映像をAIが常時解析する。検知対象や運用環境に合わせて開発した映像AIエンジンをコンテナアプリとして搭載することで、検知したい対象を知りたい方法でユーザーに通知できる。

  • AI機能の活用事例

同システムには録画機能があり、自由視点で再生できるため、事故やトラブル発生時に周囲状況を再現して確認することもできる。