PayPay銀行は9月6日、15~59歳の男女各500名計1,000名を対象に実施した「コロナ禍のキャッシュレス決済利用と預貯金」に関する意識・実態調査の結果を発表した。

普段の買い物や食事におけるキャッシュレス決済の利用状況を20~50代(800人)に聞いたところ、約8割が「キャッシュレス決済を行うことがある(80.5%)」と回答したという。

「日常的にキャッシュレス決済を行うことがある」と回答した人(644人)に、財布を持たずにスマホやカードだけを持って出かけることがあるかを聞いたところ、4割以上が「ある(43.0%)」と回答した。2019年度の調査結果から10ポイント以上も上昇し、キャッシュレス決済がより日常に浸透していることが明らかになった。

  • 財布を持たずに、スマホやカードだけを持って出かけることがありますか 資料:PayPay銀行

主に使用する決済方法を聞いたところ、キャッシュレス決済派は約6割(59.5%)、現金派は約4割(39.6%)となった。現金派である理由として、「現金が安心だから(65.9%)」「キャッシュレスだと使い過ぎそうだから(28.8%)」に回答が集中したことから、キャッシュレス決済の安全性や便利すぎることを懸念している様子がうかがえる。

また、現在の預貯金状況については約7割が「預貯金している(71.0%)」と回答し、「預貯金していないが、検討中(19.2%)」、「預貯金していないし、する予定もない(9.8%)」を大きく上回ったという。預貯金をしている人(710人)の預貯金の目的は、「老後資金(42.8%)」が最も多く、「趣味(40.0%)」「旅行(30.3%)」が続いている。

現在の預貯金額については、約4割が預貯金額「100万円未満(43.2%)」と回答し、これに、「100~200万円(19.2%)」、「1,000万円以上(16.6%)」、「300~500万円(15.9%)」が続いた。

年代別に見ると、50代は、約2割が「100万円未満(18.8%)」、トータルで約7割が「1,000万円未満」と回答。老後に必要となる金額は個人で異なり一概には言えないが、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの報告書による「老後2,000万円問題」とのギャップも明らかになった。

  • 「現在預貯金をしている」とお答えの方にお伺いします。あなたの現在の預貯金額をお答えください 資料:PayPay銀行

現在預貯金をしていると回答した人で、現金派(258人)、キャッシュレス派(451人)それぞれの現在の預貯金額をみると、現金派は約6割が「100万円未満(58.9%)」で、金額帯別の割合は「100~200万円台(17.8%)」、「300~500万円台(10.9%)」、「600~900万円台(1.6%)」、「1,000万円以上(10.9%)」だった。

対するキャッシュレス派の預貯金額は、「100万円未満(34.4%)」、「100~200万円台(20.0%)」、「300~500万円台(18.8%)」、「600~900万円台(7.1%)」、「1,000万円以上(19.7%)」と、キャッシュレス派のほうが現金派より多くの預貯金をしていることがわかった。

  • 現在預貯金をしている」とお答えの方にお伺いします。あなたの現在の預貯金額をお答えください 資料:PayPay銀行