NECは10月13日、顧客が保有するデータをAIで分析し、関連性が高い外部の公開情報と組み合わせてデータを補完・拡張するサービス「NEC Data Enrichment」の提供を開始すると発表した。

  • NEC Data Enrichmentのサービスイメージ

同サービスは、顧客から預かったデータを同社のAI技術群「NEC the WISE」の1つである「データ意味理解技術」で分析し、関連性や類似性が高いとAIが判断した外部の公開情報と統合することで、データを補完・拡張して顧客に提供するサービス。

データ意味理解技術は、同社独自のアルゴリズムにより表データの行や列が持つ意味を予測し、類似性の高いデータ同士を自動的に統合することができる。同サービスはこのAIを活用することで、専門家が人手で行う場合と同等の品質のデータ補完・拡張作業を、10分の1程度の時間で完了することが可能としている。

また同社は、2020年4月から7月にかけて、タイトーと共同で同サービスの実証実験を実施しており、同サービスにより補完・拡張されたデータを用いることで新商品の需要予測の精度を約20%向上できることを確認したという。

同社は今後、データ分析が積極的に活用されている発注業務や商品開発業務などを中心に幅広い顧客に同サービスを提案し、3年間の累計で4億円の売上高を目指す方針だ。