東芝デジタルソリューショングループはIoTサービス提供

東芝デジタルソリューションズ 取締役 兼 東芝デジタル&コンサルティング 取締役社長 沖谷宣保氏

東芝デジタルソリューションズ、東芝デジタル&コンサルティングと日本マイクロソフトは8月30日、デジタルトランスフォーメーションの推進において協業し、Microsoft Azureを活用したソリューションの共同開発・販売、デジタルビジネス戦略に関するコンサルティングを実施すると発表した。

東芝デジタルソリューションズ 取締役 兼 東芝デジタル&コンサルティング 取締役社長 沖谷宣保氏は、両社の強みとして、東芝IoTアーキテクチャ「SPINEX(スパインエックス)」を挙げた。

「日本では労働人口の減少が問題視されているが、そこでは技術の継承が困難になることが見込まれる。われわれは、テクノロジーを活用して技術の継承を推進していこうとしているが、それを実現するのが『SPINEX』となる」と沖谷氏。

東芝デジタルソリューションズは、「SPINEX」の下にものづくりや産業現場の知見、IoTやAIなどの先端技術を結集し、デジタルトランスフォーメーションを実現するソリューションの提供を進めているが、今回の協業により、Azure上に、デジタルトランスフォーメーションに関連したソリューションを実装・開発して提供する。

協業の第1弾として、東芝デジタルソリューションズのIoTを活用した産業機械・設備の見える化クラウドサービス「IoTスタンダードパック」をAzure に対応させ、提供が開始された。

  • 「SPINEX」の概要

NECはMicrosoft 365の導入を支援する「NEC 365」提供

NEC マイクロソフトソリューション推進担当 松下裕氏

また、NECと日本マイクロソフトは8月30日、Microsoft 365」導入時に必要なサービスを組み合わせた「NEC 365」を共同開発し、NECが販売することを発表した。

「NEC 365」では、Windows 10やOffice 365が利用できるMicrosoft 365に加え、約300社/約100万ユーザーのOffice 365導入実績で培ったノウハウをもとに、運用管理者が直面するクラウドサービス特有の課題を解決する、 NEC独自の付加価値サービスが提供される。

NEC マイクロソフトソリューション推進担当の松下裕氏は「これまでMicrosoft 365の提供において、われわれは主にツールの導入のサポートを行っており、課題解決にあたっては顧客が努力する必要があった。そこで、今回、Microsoft 365利活用促進、ユーザーの利便性、システム運用、セキュリティなどにおける課題を解決するソリューションを開発し、提供することとなった」と説明した。

「NEC 365」は、「セキュリティ」「運用」「利便性向上」「利活用促進」「導入」という5つのカテゴリーの下、15のサービスを提供する。

松下氏は「NEC 365によって、工数を抑えて、スピーディかつ安価に働き方改革を実現していく」と語った。

  • 「NEC 365」の概要

  • 「NEC 356」が提供するサービス

りんな活用のデジタルマーケティングソリューション発表

8月30日、日本マイクロソフトは、ソーシャルAIチャットボット「りんな」のテクノロジーを応用した、AIデジタルマーケティングソリューション「Rinna Character Platform」の提供を開始した。提供にあたり、カヤック、電通、博報堂アイ・スタジオがソリューションパートナーとして参加する。

「Rinna Character Platform」は、「りんな」のテクノロジーを一部応用することで、性別や口調などをカスタマイズした独自のAIキャラクターを新たに作ることができるプラットフォーム。Microsoft Researchで開発されたテクノロジーをベースに、基盤となる「雑談会話モデル」、プロダクトやサービスのおすすめなどを行う「レコメンド機能」、ゲームなどファン要素を担う「スキル」で構成されている。

  • 「Rinna Character Platform」の概要

雑談会話モデルには、不適切な会話を防ぐ機能を搭載しており、企業キャラクターとしても安心して利用できる。「レコメンド機能」は、雑談会話モデルの特徴を生かした対話形式で、会話の中にプロダクトやサービスに関連する情報を含めたレコメンドが可能。スキルでは、ゲームや対話形式のアンケート機能など、ニーズやキャラクターの特徴に合わせて実装することができる。

企業は、「Rinna Character Platform」でマーケティングに用いるAIキャラクターを構築することで、メッセージングアプリなどによる企業側からの一方的な情報発信となっていた従来のアプローチと異なり、ユーザーとキャラクターの間で感情的なつながりを重視した双方向コミュニケーションが可能となるという。