温度を測定してファンの効果をチェック
最後に、ファンによる冷却効果を確認してみよう。室温28℃ほどの室内で、「HWMonitor」を利用して「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」(標準画質、1280×720)の実行~終了時の温度を計測したところ、MS-PS01FとMS-NH1それぞれの値は以下のようになった。温度の数値を見ると、最高値、最低値ともにしっかりと低下しているのがわかる。しかもCPUの動作クロックが500MHz上がったうえでの数値なので、ファンを追加した効果はやはり大きいといえる。また、動作クロックや消費電力の違いも確認できる。
ファン搭載スティック型PCは選択肢を広げるバリエーションモデル
ここまでの検証でわかったことは、「MS-PS01F」は、スタンダードモデルである「MS-NH1」の上位モデルや置き換えモデルではなく、バリエーションモデルだということだ。そもそもパーツとしてはほぼ同じものを使用しているので、別次元の性能は現れようがない。しかし、フリスクサイズの筐体によって元々の性能が低く抑えられているため、少しの差が体感として感じられるのが面白いところだ。ファンによって本体内部の冷却を強化しつつ、BIOSを調整することによって得られた満足度は、思いのほか大きく、環境によっては安定度も大きく向上するだろう。熱によってCPUのクロックが低下し、動作がもたつくことを懸念していた人は、ぜひ一度このMS-PS01Fに触れてみてほしい。
※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | MS-PS01F |
CPU | インテル Atom Z3735F |
メモリ | 2GB PC3-10600 DDR3L |
HDD | 32GB eMMC |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス |
OS | Windows 8.1 with Bing 32ビット |
LAN | IEEE802.11 b/g/n対応無線LAN |
インタフェース | USB 2.0×1(側面×1) |
サイズ | W125×D37.6×H14mm(端子部含まず) |
重量 | 約61g |
価格 | 20,800円(送料・税込) |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2015/6/9(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。