iOS 9はよりインテリジェントに進化

続いてiOS 9について、インテリジェンス、Apple Pay、iPad、基礎部分の4つの分野での改善があると紹介。iOS 9では音声アシスタント「Siri」で、「昨年ユタ州で撮った写真を見せて」など、より自然な言語で、アプリの深い部分まで辿って検索が可能になる。このためのAPIもサードパーティに公開され、アプリ開発者は自分のアプリをSiriと連動させやすくなる。さらに、ユーザーに行動を事前に推測しておすすめの情報を表示する「Proactive Assistant」が追加される。Google Nowに相当する機能だと思えばいいだろう。

ホーム画面を左にスワイプするとProactive Assistant画面に。よく使う連絡先やアプリ、よく開くサイトの新着などをまとめて表示する

「potato」と検索すると「Yummly」アプリ(日本では「クックパッド」などに相当)を検索してレシピのリストが表示される。選択するとアプリに飛んで表示する仕組みだ

インテリジェンス機能ではユーザーは完全に匿名として処理され、Apple IDとの紐付けやAppleサービスへのリンク、サードパーティーとの情報共有などは行わないと宣言。プライバシーを重視する姿勢を強調した

Apple Payについては、クレジットカード会社として新たにで米Discoverが追加され、対応する小売やサービスも拡大し、7月には全米で100万店舗が対応予定。アプリ内決済でも通常の2倍もの高い決済率を誇ることをアピールした。7月からは英国でもサービスが開始され、ロンドンの2階建バスなどを含む25万店舗/サービスで導入される。また、これまでPassbookで扱われていた店舗のポイントカードやスタンプカード類もApple Payに統合され、PassbookアプリはApple Payと統合して「Wallet」アプリになることも明らかになった。

Apple Pay担当副社長のジェニファー・ベイリー氏。筆者が思いつく限り、女性の重役がWWDCのステージに立つのはジョブズ体制以降ではこれが初めてではなかったかと思う。女性重用をアピールしたい表れだろう