CineBench R15(グラフ152~153)

MAXON Computer
http://www.maxon.net/?id=1258

CPU性能ということで一応こちらも。グラフ152がCPU Renderingの結果で、言うまでもなくHaswellの圧勝。One CPUで5割ほど、All CPUでも80%ほどHaswellがRichland/Kaveriより高速である。こちらではあまりKaveriの性能改善策は功を奏していないようで、純粋にKaveriは動作周波数の分Richlandよりも低いスコアにとどまっている。

もっとも、OpenGL Renderingの結果(グラフ153)ではKaveriがRichland/Haswellを5割以上引き離しており、ある意味KaveriとHaswellの性能のバランスを象徴するかのような結果になっている。

3DMark v1.2.0(グラフ154~163)

FutureMark http://www.futuremark.com/

ここからは3D系。まずグラフ154~156がIceStormの3プロファイルのOveallである。Ice Stormに限った話ではないが、OveallでみるとPhycicsの結果は当然Haswellが最高速で、Kaveriは下手をするとRichlandよりも性能が低い。ただその分Graphicsに関してはKaveriが最高速でHaswellが続き、Richlandが一番低いという構図になり、Overallは後は結果の重み付けで優位が変わるといった具合になる。

3つの結果を見ると、意外といっては失礼かもしれないが、Haswellに搭載されるIntel HD Graphics 4600が結構健闘していることが分かる。少なくともGraphicsでRichlandを大幅にぶっちぎっているのは褒めるべきだと思う。

この傾向はCloudGate(グラフ157)でも引き継がれており、Cloud Gate程度の描画負荷だとHaswellでも結構イケるという事になる。ただしFireStorm(グラフ158)になると、さすが差が大きくなっており、これがOveallにも反映されるといった具合だ。もっともFireStrike Extreme(グラフ159)ともなるともう絶対的なスコアが低すぎて、そもそもこのテストに意味があるかどうかを問われかねないレベルではある。

今回は実フレームレートも見てみた。グラフ160はIceStormのGT1/GT2の実フレームレートをまとめたものである。全体にRichland << Haswell < Kaveriという傾向が明確に見えるが、面白いのはUnlimitedのGT1に限ってはHaswellが上回っていること。

このテストでは画面出力が100フレームごとに1回ということで、画面出力がRing Busに乗る形のHaswellでは有利なテストと言えるのかもしれない。ただそのUnlimitedでもGT2はKaveriに負けているあたりで判断すると、別にHaswellのGPUがKaveriのGPUと同等、という訳ではない。あくまでも負荷が軽いものに限れば、HaswellのGPUはよく回る、という程度の意味だと考えられる。

この傾向はCloudGate(グラフ161)も同じで、やはり Richland << Haswell < Kaveri という傾向は明白である。微妙なのはFireStrike(グラフ162)で、DefaultのGT1ですら3fps~7fpsというあたりは、もはやこのテストが統合GPUには明らかに無茶、という証でもある。一応傾向としてはこれまでと同じだが、あまり参考になるとはいえない様に思う。

最後がPhysical Test(グラフ163)の詳細で、これはまぁ納得できる結果である。どのケースでもHaswellがRichland/Kaveriよりも50%ほど高速となっており、これはここまでのテストの結果と矛盾しない。