株式会社クラブコスメチックスが展開するサロン ド フルベール フェイシャルサロン

株式会社クラブコスメチックスは、1903 年に中山太陽堂として創業した、100 年以上もの歴史を持つ化粧品メーカーです。同社の主力ブランドの 1 つである「サロン ド フルベール」では、全国約 200 店舗以上のフェイシャルサロンを展開。フェイシャル マッサージサービスを提供し、化粧品のカウンセリング販売をしています。

顧客満足度の向上とリピート客の増加には、CRM (顧客管理) システムが大きな役割を担います。しかし、サロンの各店舗には PC に不慣れなスタッフが多いことを背景に、同社はこれまで CRM システムの全店導入を進めることができませんでした。紙ベースで行われる顧客管理では、本部から店舗への適切でタイムリーな経営指導が難しく、そこにはさまざまな課題が生じていたといいます。そこで同社では、クラブグループにおける ICT の開発から運用、導入支援、活用支援までを手がける株式会社メゾン・ド・ソレイユに CRM システムの開発提案を委託。ペン入力でカルテ操作ができる CRM システムを開発するとともに、その操作デバイスとして Surface Pro 4 を導入しました。同システムを導入した店舗では、業務効率化や本部側からの具体的な経営指導が可能になるといった効果が、既に現れ始めています。

プロファイル

1903 年に中山太陽堂として創業した株式会社クラブコスメチックス。「クラブ」「サロン ド フルベール」「シゼン」という 3 つの化粧品ブランドを擁する同社では、カウンセリングやフェイシャルマッサージを提供するサロン ド フルベールフェイシャルサロンを全国展開。ICT の開発から運用、導入支援、活用支援までを手がける株式会社メゾン・ド・ソレイユと連携し、今後 ICT を積極的に活用することで、顧客から選ばれるオンリー ワンの化粧品メーカーとなることを追求していきます。

導入の背景とねらい
タッチ操作を前提とした CRM システムの開発と、その操作デバイスを検討

1903 年に創業し、現在では「クラブ」「サロン ド フルベール」「シゼン」、以上 3 つの主力ブランドで化粧品を販売する株式会社クラブコスメチックス (以下、クラブコスメチックス)。同社ブランドの 1 つであるサロン ド フルベールでは、全国約 200 店舗以上 (2016 年 12 月現在) のフェイシャルサロンを展開し、1 人ひとりの顧客に合わせたフェイシャル サービスを提供し、化粧品販売を行っています。

フェイシャルサロンを運営するうえで重要となるのが、顧客満足度を高めてリピート客を増やすことであり、そこでは顧客情報を管理する CRM(顧客管理) システムが大きな役割を担います。ICT の開発から運用、導入支援、活用支援までを手がける株式会社メゾン・ド・ソレイユ (以下、メゾン・ド・ソレイユ) 営業推進部 担当部長 加藤 靖政 氏は、サロン業態に求められる CRM システムの要件について、次のように説明します。

株式会社メゾン・ド・ソレイユ 営業推進部 担当部長 加藤 靖政 氏

「1 人のお客様のカウンセリングから施術終了までは約 90 分~ 2 時間を必要とし、この時間は短縮できるものではありません。そのため、限られたスタッフで店舗運営を継続するには、リピート客を増やして来店予約を取得し、満足度の高いサービスを提供することで、継続的な来店と化粧品販売につなげることが重要となります。顧客満足度の向上にはお客様の情報の正確な把握が欠かせず、来店状況や施術の履歴、肌の情報、カウンセリング結果、購入製品といった情報を蓄積していく必要があります。また、この業態でもっとも大切なのがお客様との密なコミュニケーションであり、CRM システムには、実際に接客したスタッフでなければわからないお客様の情報の付与が求められます」(加藤 氏)。

サロン ド フルベールでは、全店舗において、顧客とのコミュニケーションをはじめとした具体的な経営指導を本部側で行うべく、これまで幾度となく CRM システムの導入を検討してきました。しかし、ある点を理由にその導入は進まなかったといいます。加藤氏は、その理由について次のように語ります。

「サロンに勤務するスタッフのほとんどが女性であり、その多くがあまり PC やキーボードを使うことが得意ではないという点が大きな問題でした。キーボード入力を前提とした CRM システムの場合、スタッフが入力をしなかったり、入力をしても項目が誤っていたりということが起こるため、これまで CRM システムの導入が進まず、各店舗が紙ベースでカルテを保管する形となっていたのです。しかし、店舗が増加する中、ブランド イメージを維持するために各店舗が提供するサービス品質を高いレベルで統一する必要が出てきました。ほかにも、特定のスタッフに売上を頼ってしまっている店舗が生まれるなど、属人化をなくすことが課題となっていたことから、2014 年より、サロン店で十分に利用と活用ができる CRM システムの導入について検討を開始しました」(加藤 氏)。

メゾン・ド・ソレイユがサロン事業向けの CRM システムに求めた要件は、まずスタッフが混乱なく正確に情報を入力できるよう、タッチ ペン入力を前提とした UI を備えること。そして、サロン独自の接客カルテ情報に加え、接客カウンセリングをした際の情報も入力項目として備えることでした。

当初はコスト対効果の背景から既存パッケージの導入を検討したものの、要件に合うものがなく、同社は独自開発で構築することを決定します。また、機能拡張、追加等のメンテナンス作業を考慮し、Web 型アプリケーションとして CRM システムの開発を開始。2014 年末からは、同アプリケーションを稼働させるためのデバイス選定も開始しました。

システム概要と導入の経緯
「画面サイズ」「自立すること」「タッチ入力の精度」というサロン業態の要件に合致する Surface Pro 4 を採用

メゾン・ド・ソレイユでは、各店舗においてこれまで紙を利用していたカルテ入力について、タブレット デバイスから CRM システム上で行う形へ移行することを想定。さらに、カウンセリング時に利用する肌の状態を見るためのカメラ デバイスを接続することで、デバイス上でその映像を表示すること。これらを実現するためのタブレット デバイスの要件について、加藤 氏は次のように説明します。

「デバイス選定においては、『画面サイズ』『自立すること』『タッチ入力の精度』の 3 つを重視しました。肌の映像など、お客様に画面を見せながら接客カウンセリングを行うためには、視認性の担保が重要となります。そのため、最低でも 12 インチ以上の液晶を搭載するデバイスというのが条件でした。また、基本的に接客中はデバイスを手持ちするのではなく卓上へ置いて操作するため、単体で自立すること。さらに、お客様の個人情報の登録はお客様に行っていただき、そこではお客様の自筆サインを記入してもらうため、タッチ操作やペン入力の精度と快適さも重視した点となります」(加藤 氏)。

これらの要件に加え、サロンの接客カウンセリングの場にふさわしいデザイン性や、カメラ デバイスを接続するためのフルサイズの USB ポートを備えることも重視。その結果、同社が求める要件に合致するタブレット デバイスは Surface 以外になかったと、加藤氏は続けます。

「さまざまなデバイスを検討しましたが、単体で自立しない、画面サイズが小さい、タッチ精度が悪いなど、何かしらの点が当社の要件に合わないタブレット デバイスがほとんどでした。そんな折、テレビ CM で見たことをきっかけに Surface を検討したところ、驚くほど要件に合致することがわかりました。また、Surface はインテリアとして部屋に置いていても違和感のないデザインであり、接客デバイスとして使用することで顧客バリューをより高められると感じました」(加藤 氏)。

メゾン・ド・ソレイユは、2015 年 3 月にサロンの接客デバイスとして Surface Pro 3 の採用を決定。独自開発の CRM システムの開発に約 1 年を要したこともあり、その過程で販売開始された Surface Pro 4 を採用デバイスとして各店舗に導入し、運用をスタートしています。

導入製品とサービス

  • Surface Pro 4

導入メリット

  • ペン入力でカルテ操作ができる CRM システムの開発と接客デバイスへの Surface Pro 4 の採用により、これまで実現が難しかった CRM システムの導入を進めることができた

  • 優れた操作性と大きな液晶画面を擁する Surface Pro 4 を採用することで、接客現場でも混乱なく CRM システムが利用され、店舗の業務効率化も実現

  • 各店舗で CRM システムが利用されることで、本部側で各店舗の顧客情報を統合的に管理できるようになり、店舗へのタイムリーで具体的な経営指導が行えるようになった

導入の効果
店舗における業務効率化を実現したほか、本部側からの具体的な経営指導も可能に

2016 年 8 月より、サロン ド フルベール店舗全体の約半数となる 100 店舗に Surface Pro 4 を導入。同デバイスは閉域網でのみ CRM システムへのアクセスができるよう設定され、厳重なユーザー認証のもと、高度なセキュリティを確保したセキュアな環境で CRM システムが運用されています。

また、これまで紙ベースで行われていた顧客管理をスムーズにデジタルへ移行すべく、メゾン・ド・ソレイユではフランチャイズの 1 店舗ごとに使い方のレクチャーを実施。CRM システムの完成度の高さと Surface Pro 4 の優れた操作性もあり、業務の移行は混乱なく進められたといいます。

加藤氏は、この CRM システムと Surface Pro 4 の導入効果について、次のように説明します。

「Surface Pro 4 を導入し、顧客管理をデジタルに移行したことで、サロンの各店舗では既に業務効率化の効果が現れ始めています。たとえば、これまでカメラ デバイスを使うときには、別の PC を利用する必要がありましたが、Surface Pro 4 の導入により、カウンセリングを行いながらその場で肌の状態を確認することが可能になりました。また、紙ベースだったカルテをデジタルへ移行したことで、情報のアーカイブとすばやい検索が可能になり、接客以外の業務時間も短縮できるようになりました」(加藤 氏)。

Surface Pro 4 を用いたカウンセリングのようす

加藤氏は、こうした店舗における業務効率化だけでなく、本部から各店舗への具体的な経営指導が可能になったことも、大きな導入効果だと続けます。

「各店舗において十分に機能する CRM システムを導入したことにより、クラブコスメチックス本部で各店舗の顧客情報を統合的に管理することが可能になりました。接客カウンセリング時の情報からは、お客様とのコミュニケーションが上手くできているかが見える化できます。成功事例などを共有することで具体的な指導が行えるようになったのは大きなメリットです。また、来店から遠ざかりそうなお客様を抽出することにより、店舗から電話などでプッシュ アプローチするように指導することも可能となりました。各店舗の売上はお客様が満足しているかどうかを示す指標となるため、今後も CRM システムを活用した本部側からの指導により、この水準を高めていきたいと考えています」(加藤 氏)。

Surface Pro 4 の導入により、カウンセリングから肌診断へのシームレスな移行ができるようになった

タッチ操作やペン入力を前提とした CRM システムの作り込みと Surface Pro 4 の優れた操作性により、接客現場でも混乱なく CRM システムが利用されている

今後の展望
導入店舗を 250 店舗に拡大。CRM システム上の情報を活用し最適な経営指導を行うべく、そのマニュアル化も計画

Surface Pro 4 を利用した CRM システムの運用により、確かな成果を生み出しつつあるクラブコスメチックス。同社は、2017 年度には導入店舗を 250 店舗まで、2018 年度には さらに拡大するとともに、その間に新規出店する店舗については標準で、同システムを導入することを計画しています。そこへ向け、今後は本部側での CRM システム活用のマニュアル化と CRM システムの UI 改善を進めていくと、加藤 氏は意気込みます。

「導入店舗が増加するにつれ、CRM システム上にある顧客情報の価値とそれを活用する有効性は高まるでしょう。この情報がクラブコスメチックスで提供するサービス品質の向上に役立つことは間違いありません。その効果を高めるべく、現在は、本部スタッフや営業スタッフがそれらの情報を活用し最適なフェイシャルサロン店の経営指導を行えるよう、情報を閲覧する際のポイントや、指導方法のケース スタディなどのマニュアル化を計画しています。また、CRM システムに入力される情報の密度を高め、情報自体の価値を高めるためにも、UI をよりタッチ操作に最適化したものへ発展させ、店舗スタッフにとって入力しやすいシステムにすることを目指していきます。一方で、導入店舗やお客様の情報が増えることで、有効性と同時に情報漏えいのリスクも高まります。そのため、生体認証機能の Windows Hello をはじめとした Windows 10 が備える最新のセキュリティ機能等を活用することで、常に安心して CRM システムが利用できる環境を提供していきたいと考えています」(加藤 氏)。

サロン事業に特化した CRM システムを開発し、Surface Pro 4 とともに全国のサロン ド フルベールサロン店舗への導入を進めているクラブコスメチックス。各店舗へのタイムリーで、きめ細やかな経営指導が可能となった同社では、今後も顧客満足度とブランド イメージのさらなる向上のため、ICT を活用した取り組みを続けていきます。

ユーザー コメント
「さまざまなデバイスを検討しましたが、単体で自立しない、画面サイズが小さい、タッチ精度が悪いなど、何かしらの点が当社の要件に合わないタブレット デバイスがほとんどでした。そんな折、テレビ CM で見たことをきっかけに Surface を検討したところ、驚くほど要件に合致することがわかりました。また、Surface はインテリアとして部屋に置いていても違和感のないデザインであり、接客デバイスとして使用することで顧客バリューをより高められると感じました」

株式会社メゾン・ド・ソレイユ
営業推進部
担当部長
加藤 靖政 氏

パートナー企業

  • 株式会社メゾン・ド・ソレイユ

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