「カスタムキーボードショートカット」と「マルチ受信トレイ」

前回、前々回に続いて引き続き、Gmailの「詳細設定」を活用した機能について説明していきましょう。今回紹介する機能の1つは「カスタムキーボードショートカット」と「マルチ受信トレイ」です。

カスタムキーボードショートカット

まずは「カスタムキーボードショートカット」から。これは文字通り、キーボードショートカットをカスタマイズするための設定です。キーボードショートカットは通常、次のメールを読む時は「k」、前のメールを読む時は「i」といったように特定のキーが割り当てられていますが、キーの割り当てによっては操作がしっくりこないケースもあるかと思います。ですがカスタムキーボードショートカットを使えば、ショートカット自分の好みの設定に変更して自分好みの使い勝手を実現できるのです。

カスタムキーボードショートカットを利用するには、設定画面の「詳細設定」タブから「カスタムキーボードショートカット」を「有効にする」にし、「設定を保存」をクリックします。

• 設定画面で「詳細設定」タブ(1)を選んだ後、「カスタムキーボードショートカット」を「有効にする」(2)にし、画面を下にスクロールして「変更を保存」をクリック

Gmailが再起動したら、再び設定画面を開くと「キーボードショートカット」というタブが現れるので、これをクリックします。すると現在設定されているキーボードショートカットの一覧が現れるので、変更したい操作のキー割り当てを変更して「変更を保存」を押すことで、キーボードショートカットを変更できます。

• 設定画面に現れる「キーボードショートカット」タブ(1)を選択し、キーボードショートカットの「操作」に対応する「キー」(2)を変更する

キーボードショートカットは大文字と小文字とで異なる操作の割り当てができるほか、「gi」といったように2つのキーの組み合わせを記述することで、2つのキーを同時に押した時のショートカットを設定することも可能です。加えて「または」の項目にキーを指定すると、同じ操作に複数のショートカットを割り当てることもできます。

ただし設定の際には、複数の操作に同じキーが割り当てられていないかどうか、よく注意する必要があります。また当然のことながら、キーボードショートカットの設定をオンにしておかないと、カスタマイズしたキーボードショートカットは利用できません。

マルチ受信トレイ

次の機能は「マルチ受信トレイ」です。これは受信トレイ画面に、送信済みのメールやスヌーズしたメール、さらには指定したラベルのメールなどをまとめて表示できるというもの。プレビュー パネル同様、ディスプレイが広いパソコンを使っている人にとって、メールの一覧性が上がる便利な機能といえるでしょう。

• マルチ受信トレイを使用したところ。特定のラベルのメール一覧などを受信トレイ上に表示できる

マルチ受信トレイを使用するには、まず設定画面の「詳細設定」タブから「マルチ受信トレイ」を「有効にする」にし、「変更を保存」をクリックします。

• 設定画面で「詳細設定」タブ(1)を選んだ後、「マルチ受信トレイ」を「有効にする」(2)にし、画面を下にスクロールして「変更を保存」をクリック

再び設定画面に戻ると「マルチ受信トレイ」のタブが現れるので、これをクリックするとマルチ受信トレイの設定画面が現れます。まずは「マルチ受信トレイの設定」の「検索キーワード」に表示したいラベルやキーワードを検索演算子などで指定し、さらに「パネルのタイトル」にそのタイトルを入力していきます。

続いて、その下にある「表示件数」には追加したトレイに表示するメールの数、「追加パネルの位置」で追加したトレイの表示位置を選んだ後、「変更を保存」をクリックします。

• 設定画面に現れる「マルチ受信トレイ」タブ(1)を選択し、「検索キーワード」(2)に表示したいメールのラベルなどを、「パネルのタイトル」(3)にタイトルを入力。「表示件数」(4)に一度に表示するメールの数、「追加パネルの位置」(5)で表示位置を選ぶ

すると受信トレイに複数のトレイが表示されるようになる……のですが、実はこの設定だけでは画面が変わらない場合があります。それは受信トレイ上に「ソーシャル」「プロモーション」などのカテゴリを表示している場合、マルチ受信トレイが使えないためです。

ですので、マルチ受信トレイを使う際はカテゴリの表示を消す必要があります。設定の「受信トレイ」タブの「カテゴリ」で全てのチェックを外し、「変更を保存」をクリックすればマルチ受信トレイが表示されるようになります。

• マルチ受信トレイを使用するには、設定の「受信トレイ」タブ(1)で、「カテゴリ」の「メイン以外のチェック(2)を全て外す必要がある

ここまで3回にわたって詳細設定の主な機能について説明してきましたが、従来のGmailの機能だけでは実現できない、新しい使い方ができることが理解できるのではないでしょうか。もっとGmailをフル活用して便利にしたいなら、ぜひ詳細設定の各機能を使いこんでみて下さい。