この半導体ニュースのまとめ

・Samsungの半導体部門は売上高が前年同期比4.4倍、営業利益が同15.2倍で過去最高
・HBM4やサーバ向けDRAM、SSDが伸び、半導体部門が全社営業利益の約99%を創出
・2027年はAI需要が供給を上回ると予測し、半導体部門へ年間76兆8000億ウォンを投資

韓国Samsung Electronics(サムスン)は10月29日、2026年第3四半期(7~9月期)の決算を発表した。連結売上高は前年同期比127%増、前四半期比14%増の195兆3000億ウォン、営業利益は前年同期比8.8倍、前四半期比20%増の107兆4000億ウォンとなり、いずれも四半期ベースで過去最高を更新した。

  • Samsung Electronicsの2026年第3四半期の事業部門別売上高および営業利益

    Samsung Electronicsの2026年第3四半期の事業部門別売上高および営業利益 (出所:Samsung Electronics)

半導体部門の営業利益は前年同期比15.2倍

半導体事業を担当するデバイスソリューション(DS)部門の売上高は、前年同期比4.4倍、前四半期比15%増の147兆1000億ウォン、営業利益は前年同期比15.2倍、前四半期比19%増の106兆5000億ウォンとなり、過去最高を記録した。

DS部門はSamsung全体の売上高の約75%、営業利益の約99%を占めた。中でもメモリ事業の売上高は前年同期比5.3倍、前四半期比16%増の140兆7000億ウォンとなり、DS部門売上高の約96%を占めた。

メモリ事業では、生産能力に制約がある中、AI向け製品へ注力した製品構成が奏功した。サーバ向け需要に伴ってメモリ価格が上昇したほか、HBM4の販売を拡大し、サーバ向けSSDの需要にも対応した。

  • Samsungのメモリ事業の2026年第3四半期の結果と今後の見通し

    Samsungのメモリ事業の2026年第3四半期の結果と今後の見通し (出所:Samsung Electronics)

Samsungは、2027年にAIインフラへの設備投資が過去最高水準となり、AI向けメモリ需要が業界全体の供給量を大きく上回ると予想する。このため、HBM、サーバDRAM、SSDの販売を拡大するとともに、高速サーバ向けDDR5とQLC SSDの供給を増やす。複数年契約の拡大と、AIアプリケーション向け新製品の投入により、安定した販売基盤を構築する方針だ。

2nm HPC顧客からの受注が継続

システムLSI事業は、新型製品向けSoCとイメージセンサの量産開始により増収となった。カスタムSoCでも新たな顧客とのプロジェクトを獲得しており、200MP CMOSイメージセンサの販売やモバイル以外への用途拡大を進める。

ファウンドリ事業は、HBMベースダイと先端プロセスノードの売上増に加え、大手ハイパースケーラーを含む2nm HPC顧客からの受注継続により、業績が改善した。

  • SamsungのシステムLSI/ファウンドリ事業の2026年第3四半期の結果と今後の見通し

    SamsungのシステムLSI/ファウンドリ事業の2026年第3四半期の結果と今後の見通し (出所:Samsung Electronics)

第4四半期は、新たなモバイル製品や4nm NPUの量産を拡大し、2桁の売上成長と収益改善を目指す。2027年はAI・HPC需要を背景に、4nmと2nmの先端プロセスノードを成長の柱とし、テキサス州テイラーで新工場の操業も開始する計画である。

半導体部門へ年間76兆8000億ウォンを投資

Samsungの第3四半期の設備投資額は29兆ウォンで、このうちDS部門が27兆2000億ウォンを占めた。2026年の年間設備投資額は84兆4000億ウォンを見込み、DS部門に76兆8000億ウォンを充てる。

AI・HPC向け需要への対応と中長期的な供給能力の確保に向け、新たな製造工場やインフラへの投資を進める方針としている。