アセンドは10月28日、AIを活用した通話録音・文字起こし要約サービス「RecACE plus」が、自動車関連製品の販売と配送を手掛ける明治自動車に採用されたと発表した。明治自動車は大阪2拠点のほか、東京、広島、九州、北九州、釧路、札幌の全8拠点に導入し、受注内容の確認やカスタマーハラスメント対策に活用しているという。
録音した通話をAIで文字起こし・要約
明治自動車では、自動車関連製品の受注や手配、問い合わせへの対応を主に電話で行っている。だが、従来は通話記録が残らず、注文内容を後から確認する手段がなかった。また、電話を受けながらPCへ入力するため、注文内容の認識違いや聞き逃しを防ぐことも課題となっていた。
さらに、行き過ぎた要求を受けた場合に、通話を証跡として残す仕組みも備えていなかったという。そこで同社は、受注時の行き違いへの備えと従業員の保護、電話対応の品質向上を目的に「RecACE plus」の導入に至ったとしている。
「RecACE plus」は、通話を自動で録音し、AIによる文字起こしと要約、絞り込み検索、クラウド保存などの機能を提供するクラウド型サービスだ。既存の電話番号や回線を変更せず、現在の電話設備に接続して利用することができる。
導入後、明治自動車は、従来の業務の流れを変えずに運用を開始。通話後に録音音声や文字起こしを確認できるため、注文数量などに不安が生じた場合にも、会話をさかのぼって確かめられるようになった。管理者だけでなく、現場の従業員を含む社内の全員が必要に応じて同サービスを利用しているという。
通話件数を取引先への働きかけにも活用
明治自動車は、録音していることを顧客へ案内し、カスハラの抑止にも取り組んでいる。通話が証跡として残ることで、顧客から強く主張された場合にも事実を確認しながら対応でき、従業員の心理的安全性の向上につながっているという。
また、通話データは、電話業務の改善にも利用している。通話件数の多い順に表示する機能と通話分類を組み合わせ、注文や問い合わせ以外の業務連絡が多い取引先を把握し、電話の多い取引先に対象を絞って働きかけるなど、データに基づく対応を進めている。
今後は、通話の証跡管理やカスハラ対策、電話対応の品質向上に向けて社内での利用を広げる。併せて、AIによる文字起こしの精度向上に期待するとともに、取引先ごとの電話傾向をはじめとする通話データの分析にも力を入れるとしている。