このものづくりニュースのまとめ

  • 三菱電機と鴻海精密工業、、自動車機器事業の共同運営を通じた戦略的提携で最終合意
  • 「高品質な日本発のEVプラットフォーム」提供に向け、両社の強みを融合
  • 譲渡価額は1,150億円で、2027年10月に譲渡完了となる見込み
  • (左から)鴻海精密工業 董事長の劉揚偉氏、三菱電機の漆間啓社長

    (左から)鴻海精密工業 董事長の劉揚偉氏、三菱電機の漆間啓社長

三菱電機と鴻海精密工業が、「日本の自動車産業の持続的成長を強化する次世代モビリティの開発」に向け、自動車機器事業の共同運営を通じた戦略的提携で最終合意した。

三菱電機と、鴻海精密工業の投資管理会社であるLin Yin International Investment(Lin Yin)が10月16日に発表したもので、三菱電機モビリティの発行済株式50%をLin Yinへ譲渡し、三菱電機モビリティを共同運営する。

譲渡価額は1,150億円を見込んでおり、競争法などに基づいて関係当局の許認可等の取得を含む契約上の条件を充足することを前提とし、2027年10月の完了を見込む。

この株式譲渡契約では、対象事業の企業価値を3,200億円とし、契約締結後の資産の変動を考慮した株式価値を2,300億円と合意している。前出の譲渡価額1,150億円は、この株式価値に基づく譲渡対象持分50%相当の金額となる。

「高品質な日本発のEVプラットフォーム」提供に向け、両社の強みを融合

今回の共同運営では、三菱電機の子会社で自動車機器事業を担ってきた三菱電機モビリティが積み重ねてきた、電動パワートレイン領域やソフトウェア・制御をはじめとする技術・開発力と、鴻海精密工業が持つ市場展開におけるスピード・スケール・強みを融合。これにより「高品質な日本発のEVプラットフォーム(基本構造)を提供し、次世代モビリティの普及と発展に寄与する」という。

また、「日本のものづくりが培ってきた高い技術力や品質」を新たなモビリティの価値へつなげ、日本国内の産業基盤の強化と自動車産業の持続的な成長を支える考えだ。中長期的には、日本発の技術・品質をグローバル市場へ展開し、「『Made in/by Japan』の価値をさらに高め、日本のものづくりの新たな可能性を世界に示すことをめざす」としている。

自動車機器事業を三菱電機モビリティに集約

今回の提携に向け、三菱電機は自社が保有する対象事業に関する権利義務を吸収分割により三菱電機モビリティに承継。また、グループ会社が国内外で保有する対象事業に関する権利義務についても、三菱電機モビリティやその子会社へ譲渡などを行う。

この会社分割の方式は、三菱電機を分割会社、三菱電機モビリティを承継会社とする吸収分割となる。2027年度上期中に会社分割契約の締結と、会社分割契約承認に係る三菱電機モビリティ株主総会決議を予定しており、2027年10月に株式譲渡の実行を予定している。

三菱電機によると、今回の分割対象となる事業全体の2026年3月期売上高は8,756億円。三菱電機モビリティ単体の業績は、2026年3月期の売上高が6,575億6,500万円、営業利益は131億8,300万円、純利益357億7,700万円。