NTTデータは9月30日、「GenAI生活者インサイトレポート2026 ISSUE 02」を公開した。同レポートは、2026年8月、15~69歳のAI利用経験者3948人を対象にオンラインで実施した調査結果をまとめたもの。生成AIが生活者の購買行動に与える影響を把握することを目的とする。

調査によると、商品・サービスの購入や利用にAIを使用した経験がある2387人のうち、購買や意思決定の場面でAIの提案をそのまま採用した経験がある人は69.7%と、2026年3月に実施した前回調査から7.8ポイント増加している。また、「何度もある」との回答も24.5%から28.1%へ増加した。

さらに、AIを活用して購入や申し込み、資料請求を行った経験がある人は55.0%となり、こちらも前回調査の49.2%から5.8ポイント上昇している。

AIと企業接点の連携不足が購買中止につながるケースも

一方で、AIと企業接点との連携に関する課題も明らかになった。

AIの回答と企業の公式サイトや窓口の情報が食い違っていたことや、AIの提案から申し込みや予約、購入へ移る際に別のWebサイトやアプリへの移動が必要だったことなど、AIと企業の各種接点との連携で困った経験がある人は37.9%だった。

こうした経験をした人のうち66.6%は、「それを理由に商品やサービスの購入・契約を取りやめたことがある」と回答した。

  • 具体的に経験した困りごと・購買阻害状況

    具体的に経験した困りごと・購買阻害状況

NTTデータは、AIを新たな顧客接点として活用するだけでなく、Webサイトや店舗、窓口など既存の接点と情報や行動をつなぎ、購買プロセスを継続できる導線設計の重要性が示されたとしている。

利用する商品・サービスや購買段階によって異なるAIの活用範囲

調査では、AIの活用範囲が商品・サービスの種類や購買段階によって異なる傾向も確認された。

食品・飲料や日用品・消耗品では、商品やサービスに関する情報収集での利用が目立った。一方、家電・デジタル機器や電気・ガス、不動産・住宅では、候補を絞り込む比較検討の段階での活用が目立ったという。

NTTデータは、AI利用経験者が購買行動の全てをAIに一律に任せるのではなく、商品・サービスや購買段階に応じて活用範囲を選択していることが確認できたとしている。

AIに購入を任せる条件として本人による管理機能を重視

AIによる自動購入や契約については慎重な姿勢もみられた。比較的AIに任せやすい日用品や食品の再購入であっても、「任せてもよい」と回答した人は約4割だった。

その一方で、事前に設定した金額を超える場合に本人の承認を求める仕組みや、購入後に一定期間は無条件でキャンセルできる仕組みがあれば、いずれも約4割が「任せられる範囲が広がる」と回答した。

NTTデータは、AIへの委任範囲を拡大するには自動化だけでなく、生活者自身が最終的に判断・管理できる仕組みが重要だとしている。