10月の酒税法改正を受け各社のビール商戦が過熱

ビールは減税発泡酒と第3のビールは増税

 

 10月の酒税法改正を受け、ビール商戦が過熱している。 

「日常的に手に取りやすい価格でありながら、ビールならではの美味しさや満足感を気軽に楽しめるデイリービール市場を創造していく」─。 

 サントリーは〝第3のビール〟の主力商品『金麦』の麦芽比率を50%以上に引き上げ、ビールに格上げする。同社担当者はこのように語り、日常的に消費者が買いやすいビールの販売を目指している。また、10月から『ザ・プレミアム・モルツ』などの主力商品を価格改定する他、キリンビールも『一番搾り生ビール』や『晴れ風』などの主力商品の価格を改定する方針だ。 

 各社が相次ぎ、商品の価格改定に踏み切り、第3のビールをビールに格上げする理由は何なのか。その背景にあるのが酒税法改正だ。 

 ビール系飲料と呼ばれるものには、ビール(原料の麦芽比率50%以上)、発泡酒(同50%未満)、第3のビール(麦由来の蒸留酒を混ぜたもの)の3種類があり、これまではそれぞれ税率が違っていた。 

 政府は酒類間の税負担の公平性を回復する等の観点を踏まえ、2020年から3段階に分けて酒税法改正を実施。今回の改正でビール系飲料全ての酒税が54.25円に一本化される。ビールは減税され、発泡酒と第3のビールは増税されることになり、今後はビールの価格が下がり、発泡酒と第3のビールは値上げすることが予想されている。 

 こうした流れを受け、イオンは値上がり前の発泡酒などの駆け込み需要があると見て、店舗の在庫を通常時より増やして対応。イトーヨーカ堂は低価格PB(プライベートブランド=自主企画)商品・『セブン・ザ・プライス』の『ラガービール』 (330ミリリットル)を9月中旬から173円(税込)で販売。ナショナルブランドでは220円前後のビールが多い中、低価格をウリに攻勢をかける考えだ。 

 消費者からは「今までは安いから第3のビールを買っていたけど、値段が大して変わらないならビールにしようかな」という声も出ている。何かと物価上昇が続く中で、各社の販売戦略から目が離せない。

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