富士通は9月25日、サイバー攻撃の兆候把握から組織内のリスクの調査・対処まで包括的に支援するセキュリティサービスの提供を開始した。
外部環境に潜むサイバーリスクへの対応を支援
近年、サイバー攻撃は高度化・巧妙化し、日本政府は能動的サイバー防御の取り組みを推進している。重要インフラをはじめとした企業・組織に対して、サイバー攻撃の予兆や兆候を早期に把握し、被害を未然に防ぐ体制整備の重要性が高まっている。
一方で、多くの企業では、自社環境内の監視だけでは検知が難しい、漏えいした認証情報や攻撃者による標的化の兆候など、外部環境に存在するサイバーリスクへの対応が課題となっている。
攻撃の予兆を捉えるためには、一般には公開されていないダークウェブ上に存在する脅威情報を継続的に収集・分析して自社への影響を評価するとともに、インターネット上に公開された資産・システムの継続的な把握が重要だという。
また、脅威情報から実際の対策につなげるためには、自社環境に対する調査・分析を通じて侵害有無を確認したうえで、適切な対策を講じる必要がある。しかし、こうした一連の対応を継続的に実施するための人材や体制を整備することは、多くの企業では容易ではないと指摘。
ダークウェブ監視・ASM・脅威ハンティングを提供
新サービスは、ダークウェブ監視、アタックサーフェスマネジメント(ASM)、脅威ハンティングの3つの機能群で構成。それぞれで発見されたリスクや脅威について同社のセキュリティ専門家が分析を行い、被害拡大防止策の提案、継続的な監視・運用を支援する。脅威の発見から分析、初動対策の立案まで包括的なサービスを提供することで、サイバー攻撃への早期対応力とサイバーレジリエンス強化に貢献するという。
ダークウェブ上の脅威情報やアタックサーフェスマネジメント機能の提供にあたっては、高度な脅威インテリジェンスを提供するKELAとの協業に基づくソリューションを活用することで、高度なリスクの可視化と迅速な対策の判断を可能にしていく。
ダークウェブ監視ではKELAが収集した脅威情報を活用し、顧客に関する認証情報などの漏えい状況や攻撃の兆候を調査・監視・分析。さらに、富士通のサイバーセキュリティ分野における知見を用いて、その影響を評価し、必要な対策の立案を支援する。
アタックサーフェスマネジメントに関しては、インターネット上に公開されている顧客の資産を継続的に把握し、KELAの脅威インテリジェンスと富士通の知見を活用して脆弱性や悪用されるリスクを可視化。さらに、その結果を分析し、顧客が優先的に対処すべきリスクの特定と対策立案を支援するという。
脅威ハンティングについては、富士通のコンサルティング事業ブランド「Uvance Wayfinders」のホワイトハッカーチームが、これまでのRed Teamテストで培った実際の攻撃手法にもとづく知見と対処経験を活用して、システムに残されている監視データやクラウド監査ログを分析する。
これにより、既存の監視環境ではインシデントとしてアラートが発報されず認知が困難な脅威を調査するほか、被害の有無や発見した脅威における初動対処の支援だけでなく、ログ収集・保存体制についても評価・検証を実施するという。
今後、同社は新サービスを通じて企業のサイバー防御能力の向上を支援する。また、今後はサービス提供を通じて蓄積される知見を活用し、脅威分析や対策提案のさらなる高度化・自動化を図る。
さらに、2026年10月から始動するCyber Security Nerve Centerとの連携を通じて、平時から有事までを包括的に支援するサイバーセキュリティサービスの強化を推進していく考えだ。
