FlashLabsは9月24日、米Continuum AIが開発したAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」において、AIエージェントのセキュリティ事案を収録したオープンデータベース「Orca AI Incident Archive」を公開した。
これはAIエージェントに関連して実際に発生・報告されたセキュリティ事案を収集したオープンデータベースで、Webで閲覧できるほか、JSONとCSV形式のデータも公開されている。
AIエージェント関連の事案354件、実被害は127件
2026年9月23日時点で、2024年12月から2026年9月22日までに確認された354件の事案が収録されている。内訳は事故138件、研究85件、政策70件、脆弱性46件、脅威レポート15件。354件すべてで被害が発生したわけではなく、実被害が確認された記録は127件、深刻度が「重大(Critical)」に分類されたものは45件だった。
収録数は2025年通年の121件に対し、2026年は9カ月間で232件となった。2026年9月は51件で、月別では最多となっている。ただし、データベースは継続的に更新されており、その後の調査によって過去の月にも記録が追加される場合がある。
認証情報の悪用55件、AIエージェントの「武器化」は51件
事案は12の攻撃タイプに分類されている。規制当局やベンダーの動向をまとめた「ガバナンスと政策」が65件で最も多く、セキュリティ攻撃に関する分類では、盗まれた認証情報を使って他人のAI利用枠を消費する「認証情報の悪用」が55件、AIエージェントを偵察や侵入、詐欺などに利用する「武器としてのエージェント」が51件、文書やWebページなどに埋め込まれた指示によってAIを操作する「間接プロンプトインジェクション」が45件となった。
このほか、管理画面などがインターネットからアクセス可能な状態になっていた「エージェント基盤の露出」が40件、パッケージやモデルなどを経由する「サプライチェーン汚染」が36件、「MCPとツールチェーン」に関連する事案が31件、データ流出が28件、エージェントの暴走が25件記録されている。1件に複数の攻撃タイプが設定されるため、分類別件数の合計は354件を上回る。
データはCC BY 4.0ライセンスで公開されており、出典を明示することで再利用できる。
