MicrosoftがWindows 11バージョン25H2および24H2向けの定例外(OOB: Out-of-band)更新プログラム「KB5129195」を公開した。

この更新プログラムでは新たに発見された脆弱性の修正に加え、リモートデスクトップ接続の失敗、USBオーディオ出力に関する問題の一部、Claude Coworkをはじめとする一部アプリに影響する不具合が修正された。一方でエクスプローラーのクラッシュ、ファイル履歴、AMD GPUの不具合に対処する修正は含まれないという。

修正された不具合

KB5129195によって修正された不具合は次のとおり。

脆弱性の修正

Windowsユーザーモードパワーサービス(UMPS: User-Mode Power Service)から発見された不十分なアクセス制御の脆弱性「CVE-2026-62721」が修正された。この脆弱性を悪用されると、認証されたローカルの攻撃者にSYSTEM権限を不正に取得される可能性がある。

CVSSスコアは7.8で、深刻度は重要(Important)と評価されている。本稿執筆時点までにエクスプロイトは確認されていないが、Microsoftは悪用される可能性が高いとしている。

リモートデスクトップ接続の失敗

リモートデスクトップ接続が不安定になる不具合が修正された。これは9月のセキュリティ更新プログラムをインストールした一部のWindows PCで発生する可能性がある。

影響を受けた環境では、リモートデスクトップの構成中に接続の失敗、サインイン失敗、サーバーが応答しないなどの不具合が発生する。また、接続に成功した場合でも、エクスプローラーや管理コンソールが応答しないケースがあるとされる。

USBオーディオ出力が機能しない

9月のセキュリティ更新プログラムをインストールすると、一部のUSBオーディオクラス1.0デバイスが正常に動作しなくなる可能性がある。影響を受けるとデバイスドライバーの動作エラー、音声出力できない、音量がゼロのまま調整できない、マルチチャンネルオーディオ機能が失敗するなどの症状が発生する。

MicrosoftはKB5129195において、「マルチチャンネルオーディオ機能の失敗」のみ修正した。その他の症状については解決に向けた取り組みが進められている。

Claude Coworkをはじめとする一部アプリに影響する不具合

Host Compute System(HCS)で管理される仮想マシンで分散オペレーティングシステム「Plan9」を使用する一部のアプリは、9月のセキュリティ更新プログラム適用後に仮想環境とホスト間のフォルダー共有に失敗する可能性がある。

Claude Coworkはこの影響を受け、アクセス権限があったとしてもローカルストレージへのアクセスに失敗する。この不具合はKB5129195をインストールすることで修正される。

未修正の不具合

KB5129195では9月のセキュリティ更新プログラムによって引き起こされたと推測される次の不具合は修正されていない。

  • エクスプローラー(explorer.exe)が起動しない、またはサインイン直後にクラッシュする
  • ファイル履歴が機能していない(この不具合は9月以前から発生していた可能性がある)
  • AMD RadeonシリーズのGPUを搭載したPCは、負荷に関係なく画面のブラックアウトまたはシステムクラッシュする

これら不具合はMicrosoftが公式に認めたものではなく、原因も明らかになっていない。しかしながら、更新プログラム適用後に発生したとのユーザー報告があるものの、本稿執筆時点でMicrosoftはこれらの問題を既知の不具合として掲載しておらず、更新プログラムとの因果関係は確認されていない。